2019年3月7日木曜日

ふるさと納税の法規制は6月から

 「ふるさと納税」の新たな規制ルールが、今年6月から実施されます。

 税優遇が適用される寄付先を総務省による認定制に改め、「返礼品の価値は寄付金額の3割以下」「返礼品は地場産品に限定する」という基準を満たさない自治体を税優遇の対象から外します。

 自治体間による〝寄付争奪戦〟に歯止めがかからないとして、法規制による強権発動に踏み切った形です。

 ふるさと納税制度は、任意の自治体に寄付をすると、一定額まで住んでいる土地に納める税金が控除されるというもの。

 実質手数料の2千円のみで高額な返礼品が獲得できるとして、納税者の人気を集めてきました。

 政府が閣議決定した税制改正大綱では、この制度の対象となる自治体を総務大臣による指定制に改めるとしました。

 その条件として、①返礼品の返礼割合を3割以下とすること、②返礼品を地場産品とすること――と掲げ、自治体がこれらの基準に適合しない返礼品を送ったときは、総務大臣は指定を取り消せると盛り込みました。

 指定が取り消されると、寄付した人は税優遇を受けられず、純然たる寄付となってしまうわけです。

 これらの改正は、今年6月1日以後に行われる寄付に適用されます。

 これから法規制が実施される6月に向けて駆け込み寄付が増えていきそうですが、すでに多くの自治体では高額返礼品の見直しを進めているため、〝お得〟な返礼品は日に日に少なくなりつつあります。

 今年に限ってはなるべく早めに寄付をしてしまったほうがよさそうです。

確定申告、決算対策などのご相談はこちらから。。。

2019年3月6日水曜日

自筆遺言の一部、手書き不要に

 自筆証書遺言に法的効果を持たせるための条件が今年1月に緩和されました。

 改正民法の一部施行によるもので、これまでは全文を自筆しなければ法的効果が認められなかったのですが、改正後は財産目録に限ってはパソコンで入力したものでも認められるようになっています。

 改正前の自筆証書遺言は、財産目録も含めて全文を手書きで記入することが求められていて、過去には不動産目録をタイプ印刷した遺言書が無効とされたことがあります(昭和59年の東京高判)。

 これが民法の改正により、財産目録に限ってはいちいち手書きしなくても済むように変更されました。

 パソコンでの作成の他、金融機関の通帳のコピーや不動産の登記事項証明書の添付も可能。

 ただし、それらの書類に自筆で署名して押印する必要があります。

 この見直しによって、記載内容に誤りが生じる可能性を多少なりとも減らすことが可能です。

 なお、自筆証書遺言の原本を法務局で保管する制度の開始時期は来年7月となっています。

確定申告、決算対策などのご相談はこちらから。。。

2019年3月5日火曜日

消費税仕入税額控除 請求書等の記載内容が変わります

 仕入税額控除の適用を受けるために、現行制度下では帳簿及び請求書等の保存を要件とする請求書等保存方式が採用されています。

 軽減税率制度の実施に伴い、2019年10月1日からは区分記載請求書等保存方式が、2023年10月1日からは適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入されます。

◆区分記載請求書等保存方式

 2019年10月1日以降の取引については、飲食料品等に軽減税率が適用され複数税率となることから、消費税の税額計算を適正に行うためには、税率ごとに区分経理を行う必要があります。

 従来の請求書等保存方式の内容を基本的に維持しつつ、区分記載請求書等保存方式においては、帳簿及び請求書等の現行の記載事項に加え、課税仕入れに係る資産又は役務の内容について軽減税率の対象である場合には「軽減対象資産の譲渡等に係るものである旨」の記載が必要とされます。

 また、資産の譲渡等の対価の額の合計額についても、税率ごとに区分することが必要となります。

 これら新たに加えられる記載事項については、請求書等の交付を受けた事業者が追記することも認められています。

◆適格請求書等保存方式

 適格請求書等保存方式の下では、帳簿及び適格請求書発行事業者が交付する「適格請求書」又は「適格簡易請求書」の保存が仕入税額控除の要件となります。

 適格請求書を交付できるのは適格請求書発行事業者に限られます。

 適格請求書発行事業者になるためには、税務署長に登録申請書を提出して登録を受ける必要があります。

 なお、課税事業者でなければ登録を受けることはできません。

 保存する帳簿及び請求書等の記載事項は、帳簿については区分記載請求書等保存方式と変わりませんが、「適格請求書」及び「適格簡易請求書」については区分記載請求書等の記載事項に加え、登録番号、税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分した合計額及び適用税率、消費税額等の記載が必要となります。

 軽減税率制度実施後の一定期間は、税率の区分計算が困難な中小事業者を対象とする税額計算の特例が設けられます。

 制度の概要、自社への影響を理解したうえで対応準備をしておきましょう。

確定申告、決算対策などのご相談はこちらから。。。

2019年3月4日月曜日

“やる気”の源泉

 社員の“やる気”の源泉は何にあるのでしょうか。

 リーダーにとってそれがわかれば、マネジメントは大変やり易くなります。

◆社員個々の“やる気”の源泉

 一人ひとりの社員は、知識・技術や考え方、性格など、周囲が認めているか否かを問わず、何らかの優れた点を持っています。

 そして、その優れた点が生かされ、認められるチャンスを待っています。

そして、
①自分の意見を述べる機会が得られ、その価値がリーダーや仲間に認められる。
②自分の意見・存在価値が求められたと感じたことが“やる気”の源泉となる。

 したがって、リーダーは、仕事の問題が生じた時、一人ひとりのメンバーに、「この場合、君ならどうするのが良いと思うかね?」など、適切な質問を投げかけて、意見を引き出すこと、その意見の価値を発見し、「あなたの意見はこういうことだね」と確認して理解したことを示すのが、“やる気”を引き出すマネジメントポイントです。

◆チームの“やる気”の源泉

 課・係・プロジェクトチームなどのメンバー全員の“やる気”の源泉も、一人ひとりのメンバーの“やる気”の源泉と同様の性質を持ちますが、そこに衆知を集める相乗作用、すなわち“共創”の効果が生じる点に違いがあります。

 組織としての問題や解決すべき課題が生じた時、
①メンバー一人ひとりの意見が求められ、発表する機会が得られる。
②メンバー相互に問題認識・課題設定・課題解決策などについて討論し、個々の意見が合意されたり、気づきによって修正され、合意形成される。
③チームとしての合意形成により、リーダー・メンバー間で、自分達の意見・存在価値を認め合うことが“やる気”の源泉となる。

 したがって、リーダーは、チームの“やる気”の源泉を沸き立たせるファシリテーションによるマネジメントを行うことが必要です。

◆経営者・管理者の留意点

 “やる気”の源泉は、経営の階層を問わず、トップ層・中間管理者層・一般社員層それぞれに共通に存在することに留意してファシリテーションによるマネジメントを実践しましょう。

2019年3月3日日曜日

過酷な差し押さえで提訴

 税金の滞納に対する過度な差し押さえは生存権の侵害に当たるとして、宮城県大崎市の女性が、県と市に220万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こしました。

 女性は長男との二人暮らしで、世帯収入は女性のパートによる月収8万~11万円と隔月の年金約7700円のみでした。

 2008年ごろから国民健康保険税や市民税などを納められず、17年5月の時点で約140万円を滞納していたそうです。

 これに対し、同年から徴収業務を担当した宮城県地方税滞納整理機構は、分割納付の申し出に応じませんでした。

 女性は母から借金をして100万円を納めましたが、同機構は残額も納めるよう求め、同年9月に女性の口座に振り込まれた給与約8万8千円を差し押さえて納付に充てました。

 その結果、女性の口座残高は0円になりました。

 原告側は、生活保護が必要なほど困窮している世帯の財産を差し押さえることは生存権の侵害だと主張しています。

 さらに給料の支払い当日に給料を預金として差し押さえるのは「脱法行為」と訴えています。

 国税徴収法では滞納者と家族の最低限の生活を保障するため、給料などを「差押禁止債権」として差し押さえてよい金額の上限を厳格に定めています。

 しかし同法で差し押さえを禁止する財産はあくまで「給与債権」であり、それ以外の財産については触れていないことから、給与が口座に振り込まれた瞬間に給与債権ではなく「預金債権」に変わったとして、上限なく差し押さえる手法が全国で乱発されています。

2019年3月2日土曜日

2019年3月の税務

3月11日(月)
●2月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

3月15日(金)
●平成30年分贈与税の申告
●平成30年分所得税の確定申告
●所得税確定損失申告書の提出
●平成30年分所得税の総収入金額報告書の提出
●確定申告税額の延納の届出書の提出
●個人の青色申告の承認申請
●個人の道府県民税・市町村民税・事業税(事業所税)の申告
●国外財産調書の提出

4月1日(月)
●個人事業者の平成30年分の消費税・地方消費税の確定申告
●1月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●1月、4月、7月、10月決算法人及び個人事業者(前年12月分)の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者(前年12月分及び当年1月分)の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●7月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の4月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の12月、1月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(11月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>

確定申告、決算対策などのご相談はこちらから。。。

2019年3月1日金曜日

消費税率引上げに伴う31年経過措置の原則

 「消費税法の一部改正に伴う(平成28年改正法3)」の規定による複数税率による改正後の消費税(以下「31年新消費税法」といいます。)は、平成31年10月1日から施行されますので、平成31年10月1日以後に期限が到来する申告にあたっては、8%(以下「旧税率」といいます。)が適用されるものであるか、8%(軽減税率)又は10%(標準税率)(以下単に「新税率」といいます。)が適用されるものであるか、その税率の切り換え時点については慎重に区分計算する必要があります。

Ⅰ 31年経過措置の原則

 31年新消費税法は、平成31年10月1日(以下「31年施行日」といいます。)以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等並びに31年施行日以後に国内において事業者が行う課税仕入れ等に係る消費税について適用され、平成26年4月1日(以下「26年施行日」といいます。)から31年施行日の前日までの間に国内において事業者が行った資産の譲渡等及び課税仕入れ等に係る消費税については、なお従前の例によることとされています。

 なお、31年施行日以後に行われる軽減対象資産の譲渡等については、軽減税率が適用されます。

Ⅱ 31年施行日前の契約に基づく取引

 31年施行日の前日までに締結した契約に基づき行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等であっても、31年施行日以後に行われるものは、原則として、その資産の譲渡等及び課税仕入れ等について新税率が適用されます。

Ⅲ 31年施行日の前日までに購入した在庫品

 31年施行日の前日までに仕入れた商品を31年施行日以後に販売する場合には、原則として、その販売については新税率が適用されますが、商品の仕入れについては施行日の前日までに行われたものですから、課税仕入れに係る消費税額は旧税率が適用されます。

Ⅳ 31年施行日を含む1年間の役務提供を行う場合

 役務の提供に係る資産の譲渡等の時期は、物の引渡しを要するものにあってはその目的物の全部を完成して引き渡した日、物の引渡しを要しないものにあってはその約した役務の全部を完了した日とされています。

 例えば、平成31年3月1日に、同日から1年間のコピー機械等のメンテナンス契約を締結するとともに、1年分のメンテナンス料を受領した場合には、資産の譲渡等の時期は役務の全部を完了する日である平成32年2月28日となりますので、新税率が適用されます。

 ただし、契約又は慣行により、1年分の対価を収受することとしており、事業者が継続してその対価を収受したときに収益に計上しているときは、31年施行日の前日までに収益に計上したものについては旧税率を適用して差し支えありません。

Ⅴ 決算締切日の取扱い

 「法人税法における決算締切日(法基通2-6-1)」の取扱いを適用している場合であっても、施行日前に行われた資産の譲渡等及び課税仕入れ等については旧税率が適用され、31年施行日以後に行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等については、原則として、新税率が適用されます(新平成28年改正法附則15)。

 例えば、決算締切日を毎年9月20日としている場合、平成31年9月21日から平成31年9月30日までの間に行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等については旧税率が適用されることとなります。

 なお、継続的に、売上げ及び仕入れの締切日を一致させる処理をしている場合には、平成31年9月21日から平成31年9月30日までの間の売上げ及び仕入れについては、平成31年10月分の売上げ及び仕入れとして、消費税の申告をして差し支えありません。

 平成31年10月1日以後の取引については、原則として新税率で課税することとされています。

 しかし、取引の形態及び契約の内容等によっては新税率での消費税等の転嫁が困難な場合も想定されますので、例外として31年経過措置の特例も規定されています。

確定申告、決算対策などのご相談はこちらから。。。