2017年5月26日金曜日

管理会計のススメ 機会損失・購入単価引下げvs在庫

◆自分の責務に忠実なこと≠会社全体の利益

 自分の担当する業務にとってプラスとなることをしても、それが必ずしも、会社全体の利益につながるわけではありません。

(1)機会損失を恐れすぎると…

 「買いたいというお客さんが現れた時にすぐに売れるような体制でいたい」という営業マンの気持ちもわかります。

 しかしながら、営業マンが機会損失(=売れるのに商品がなくて販売を逃すこと)を恐れる気持ちが強くなり、あれもこれもと品揃えをしたくなると、結果として会社の在庫を増やしてしまいます。

(2)大量仕入れで単価を圧縮できた結果…

 仕入れの担当者は、いかによいものを安く調達するかに心をくだきます。

 大量に仕入れをすれば、1個当たりの仕入れの価格は小さくなります。

 しかしながら、コスト削減に力を注ぐあまり、往々にして、売れ残ってしまう在庫を増やしてしまう事態を引き起こしかねません。

◆なぜ「在庫=罪庫」といわれるのか?

 ものを買うと代金を支払わなければなりません。

 お金は先払いですが、売れるまでお金は入ってきません。

 仕入れの代金を借入金で支払っている場合には、その借入の利息も発生します。

 在庫が増えれば、倉庫代や在庫の管理費もかさみます。

 すなわち、在庫には「仕入れ代金の先払い+借入金利息+倉庫代+在庫管理費」がかかるのです。

 これが“在庫は罪庫”といわれる所以です。

◆会社全体を見渡すのが社長の仕事です

 社員は、それぞれ自分の担当する業務で成果を上げることが会社の利益につながると思い、懸命に頑張ります。

 しかしながら、それぞれの担当が良かれと思って行っていることが、会社全体にとってはマイナス方向に働く場合もあります。

 会社全体を見渡し、適宜軌道修正をして、会社全体としてプラス方向に働くよう導くのが社長の仕事です。

◆会計数字を生かす

 過剰在庫は悪と言われても必要な在庫は持っていなければなりません。

 適正在庫はどのように求めればよいのでしょうか?

 たとえば、在庫には在庫回転期間というものがあります。

 適正水準は、業界ごとに違います。

 同業種・同規模の他社の数字が参考となります。

 また、自社の過去の数字との比較も役立ちます。

 会計事務所の担当者に聞いてみましょう。


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2017年5月25日木曜日

タワマン高層階は固定資産税増税

 平成29年度税制改正の関連法が3月末に成立したことを受け、4月以降に購入したタワーマンション物件の固定資産税が見直されています。

 取得価格によっては年間の税負担が10万円以上変わることもあり得るので、しっかり内容を把握しておきたいところです。

 固定資産税が見直されたのは、

①今年4月1日以降に売買契約を締結する新築物件、

②マンションの高さが60メートルを超え、建築基準法上の「超高層建築物」に該当する物件

――の両方に当てはまるタワーマンションです。

 これまでは階数にかかわらず、建物全体の固定資産税額を区分所有の面積に応じて按分していましたが、新たな計算方法では建物全体の税額は据え置いて、1階上がるごとに税負担が0.26%上がるように按分していきます。

 ちょうど中間に当たる階では税負担はこれまでと変わらず、それより低層階では減税に、高層階では増税されることになります。

 仮に50階建てのマンションで部屋の面積が同じであれば、40階なら税額は1階より約10%、50階なら約13%高くなる計算です。

 ポイントは、すでに住んでいる人には影響がないという点と、4月以降に契約する物件でも中古マンションであれば対象にならないという点。

 タワーマンションの高層階の購入を考えていて、固定資産税が気になるという人は、買うのが中古物件であれば負担増を免れることができます。


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2017年5月24日水曜日

「極ゼロ」問題が再浮上

 酒と税をめぐる問題が改めてクローズアップされています。

 サッポロビールのビール系飲料「極ゼロ」が税金の安い第3のビールにあたるかどうかをめぐって国税当局と対立してきた問題が再燃し始めたのです。

 サッポロは4月中旬、自主納付した酒税115億円の返還を求めて国を相手取って東京地裁に提訴しました。

 現在3つに分かれているビール類の税率は10年後に一本化される道筋が整いましたが、税率の違いを活用することで新商品を生んだ企業努力をどう司法が判断するのか改めて関心が高まりそうです。

 もともと平成25年に発売された「極ゼロ」。

 健康志向が高まるなか、糖質とプリン体をゼロに抑えた第3のビールとして人気が出ました。

 税率の低さもあり手に取りやすいことも受けたのです。

 ところが26年1月、「極ゼロ」が製法上、第3のビールにあたらないのではとの指摘を国税当局から受け、サッポロは販売を終了。

 製法を変えて発泡酒として再発売しました。

 そのうえでもともとの「極ゼロ」が第3のビールに該当しない場合に支払うべきだった酒税の差額分115億円を納税しました。

 その後の社内調査で、もともとの「極ゼロ」は第3のビールであるとする判断をし、サッポロは税の返還を要求。

 しかし、昨年10月に国税不服審判所への審査請求が退けられていました。

 争点を残したまま沈静化したかに思えましたが、サッポロは「返還を断念すれば、株主に説明がつかない」との判断から司法の場で争うことを決定した模様です。

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2017年5月23日火曜日

最近の日商簿記事情

◆会計事務所や経理担当者の登竜門!

 会計・経理の資格といえば、やはり日商簿記(日本商工会議所主催簿記検定)や全経簿記(社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験)です。

 日商簿記でいえば1級が一番難しく、この1級を取得すると税理士試験を受験する事ができます。

 2級資格は「高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できる」内容とされており、資格保持者は一般的な会社の経理の知識を十分持っている者、といえるでしょう。

◆時代のニーズに合わせて内容等も変更

 日商簿記2級は平成28年6月より、出題範囲が変更されました。

 昨今のビジネススタイルに合わせ、クレジット売掛金・電子記録債権(債務)・サービス業の処理等が新たに追加され、簿記試験が企業活動や会計実務に即した内容になるよう改定されています。

 また、今までは「4級」とされていた難易度の低い資格が廃され、新たに「日商簿記初級」が2017年4月から始まりました。

 この初級は「簿記の基礎知識は企業活動や経営を理解するため、経理・会計担当者のみならず、業種・職種を問わず企業人すべてに必要とされており、短期間でこれを習得するための目標となる資格」と位置付けられているようです。

◆初級はネット受験可能

 1級・2級・3級は今まで通り、お近くの商工会議所で受験する必要がありますが、初級はパソコン教室や資格取得の為の学校等、商工会議所より施行機関として認定されている「商工会議所ネット試験会場」に赴けば受験が可能です。

 また、試験の結果は即時に出るようです。

 内容は決算処理等の部分が省略されてはいますが、簿記の基本原理・期中取引の処理・月次集計等が出題範囲となっているので、簿記を学んでいない方等には取り組みやすい目標で「経理担当では無いが、基礎的な簿記の知識くらいは知っておきたいな」と思っていらっしゃる方にはお勧めです。

 また商工会議所は「会計ソフトの操作」に特化した「電子会計実務検定」という資格認定も行っています。昔に比べると、経理まわりの選択肢も増えましたね。


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2017年5月22日月曜日

事業と非事業の判定

◆事業的規模の不動産所得

 不動産貸付けでの事業的規模の判定には、5棟10室基準があります。

 不動産所得は、その不動産貸付けが事業的規模かどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なります。

 この基準を満たすと地方税の事業税の対象になるとともに、所得税では、賃貸用固定資産の取壊し除却などの資産損失、賃貸料等の回収不能による貸倒損失、事業専従者給与(事業専従者控除)、65万円の青色申告特別控除などの必要経費算入が認められます。

 5棟10室基準は形式的な基準なので、所得税では、実質的に事業と認められる実態があるか否かの社会通念上の判断に適えばよい、とされているので、形式基準未満でも事業的規模とする余地があります。

◆不動産所得以外での事業的規模

 他方不動産所得でない場合は、事業による所得は事業所得、業務(事業的規模以外)による所得は雑所得と分類されており、この事業所得か雑所得かによって、事業専従者給与(事業専従者控除)や青色申告特別控除などの必要経費算入、赤字の損益通算、損益通算後の青色欠損金の3年間繰越などの適用の有無が生じます。

 事業所得か雑所得かの判定は、サラリーマンの副業での赤字の損益通算の場面で是非を問われることが多そうですが、サラリーマンの副業も、退職して給与所得者でなくなり、年金生活者になってからも引き続き営むものについては、最早副業ではないので、判定のハードルは低くなります。

◆年金所得者の事業所得

 損益通算に関しては、年金所得との通算は雑所得内でも出来ることなので、事業所得か雑所得かの区別に意味はありませんが、特に事業的規模に至らない不動産所得がある人の場合は、事業所得が赤字でも不動産所得から65万円の青色申告控除が出来るので、相変わらず大きな意味があります。

 日経新聞に、「働いて年金満額もらう法」という見出しで、定年延長や再雇用ではなく、従来の勤務先と個人事業主として業務委託契約を結べば年金減額の在職老齢年金制度の適用を免れられる、とありました。

 この場合には、消費税をどうするというテーマにもなります。

 事業をめぐる判定のみならず、各人の処世にも関わる選択肢です。


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2017年5月19日金曜日

企業版ふるさと納税、どこまで善意の寄付?

 内閣府はこのほど、企業版の「ふるさと納税制度」に当たる「地方創生応援税制」の第3回認定事業を発表しました。

 新たに142事業、全体事業費195億円が認定され、同制度の対象となる事業はこれで299件となりました。

 同制度では寄付企業に対する自治体からの経済的見返りの供与は禁じられているものの、寄付予定者には第2回までと同様、事業内容に密接に関わる企業の名前が並んでいます。

 地方創生応援税制は、地方を活性化させるために自治体が取り組む事業に対して、事業の理念に共感した民間企業が寄付をしたときに、税優遇を認める制度。

 対象事業への寄付について、従来の寄付金制度と合わせて最大6割を法人住民税や法人事業税から控除できます。

 ただし、4割は完全な自己負担です。

 同制度では、企業と自治体の癒着を防ぐために、経済的な見返りを用意することは禁じられています。

 具体的には、補助金の交付、低金利での融資、入札や許認可での便宜、低価格での財産譲渡、このほか経済的な利益を与えてはならないと定義付けています。

 しかし、認定されたそれぞれの事業への寄付予定者には、事業が始まった際には自治体から業務を受注する可能性のある企業名が並んでいるのが見て取れます。

 例えば福島県いわき市の「いわきツーリズム魅力発信事業」では、観光産業に注力し、周回バスや市内ツアーの実施を掲げていますが、その寄付予定者には観光客の足を担うことになるJR東日本の名前が挙げられているのです。

 禁止された「経済的な見返り」に明確なラインは存在しないため、何を違反とするかは難しいところですが、自治体と懇意にしている特定企業が税優遇を受けた上で公的な事業に関与するというのであれば、癒着の可能性は否定できないでしょう。


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2017年5月18日木曜日

武生税務署で申告書78人分が行方不明に

 金沢国税局は4月、所管する武生税務署(福井・越前市)で、平成28年分の確定申告書87件が所在不明となっていることを明らかにしました。

 所在が分からなくなっている申告書はいずれもJA越前たけふ(同市)が組合員から依頼を受けて代理作成した申告書で、同団体の「提出した」との主張に対して武生税務署は「受理していない」と反論し、真っ向から主張が食い違う状況となっています。

 同JAでは毎年、組合員の依頼に基づき、税務書類作成の許可を受けた職員が代理で税務署に申告書を提出していました。

 今年3月に代理提出を依頼した男性が、その後書類の不備に気付いて修正申告をしようとしたところ、自分の申告書が提出されていないことを武生税務署に知らされたそうです。

 同署が調べたところ、男性を含めて87人分の申告書が所在不明で、受け取った記録がないことが判明しました。

 JA越前たけふの代表理事組合長は、「87人分の書類は事前に十分確認して、3月14日に封筒に入れて持っていった。

 必要があれば物証を示して証明も行う。

 署の防犯カメラにも映っているはずだ」とコメントしています。

 金沢国税局は申告書が所在不明になった原因の調査を続けるとともに、当面は申告書の再提出を受け付けるなどの対応を行っていく方針だそうです。


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2017年5月17日水曜日

黒字申告割合が6年連続増加

 黒字申告法人の割合が6年連続で増加していることが国税庁公表の「会社標本調査」で明らかになりました。

 黒字申告割合は平成3年まで50%前後で推移していましたが、6年には40%を下回り、20年に30%を割り込みました。

 しかし、21年の25.2%を底にして徐々に回復。平成27年は申告法人263万436社のうち黒字申告は93万9577社、黒字割合は全体の35.7%となりました。

 6年連続の上昇で20年前(平成7年)の水準まで戻っています。

 黒字申告率を業種別にみると、東京オリンピック開催に向けた建設ニーズの高まりで受注が増えている建設業が41.4%でトップ。運輸通信公益事業(40.8%)、金融保険業(39.8%)と続きます。

 一方、出版印刷業(23.7%)、料理飲食旅館業(24.9%)、繊維工業(25.6%)の黒字申告率が低かったそうです。

 会社標本調査とは、国内の企業の状況を資本金階級別や業種別に調査し、まとめたもの。

 国税庁が調査、発表し、結果は税収の見積もりや税制改正などの基礎資料になります。

 昭和26年分から毎年行われ、最新の平成27年度分で66回目となっています。


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2017年5月16日火曜日

相続情報を証明書1通に

 相続にかかる必要情報を証明書1通にまとめ、さまざまな手続きを簡便化する制度が5月下旬からスタートします。

 法務省が3月下旬に明らかにしました。

 現在は親や配偶者が死亡したときには、相続人は不動産登記の変更や相続税の申告、銀行口座の解約などのため、大量の戸籍書類一式をそろえて、相続対象となる不動産を管轄する各自治体の法務局や、預金などのある金融機関ごとに提出しなければなりません。

 また提出を受けた法務局や金融機関も、申請者が正当な相続人かどうかを審査することが求められています。

 相続不動産が各地に点在しているようなケースでは、煩雑な手続きがハードルとなって資産価値の低い土地の名義人を変えないままにしていることが多く、山間部などで宅地造成する際に買収が進まない例がありました。

 また社会問題となっている空き家の増加の一因となっているとも指摘されています。

 これらの問題を受けて、法務省が新たにスタートする「法定相続情報証明制度」では、全国に417カ所ある登記所のいずれかに相続人全員分の本籍、住所、生年月日、続柄、法定相続分などの情報をそろえて提出すれば、法務局が公的な証明書を作成し、相続人には証明書の写しが交付されます。

 以降の手続きは写しを利用すれば、大量の関係書類を何度も提出する手間が省けることになるそうです。

 将来的には証明書1通で相続にかかる銀行口座の解約、自動車の名義変更、相続税の申告などもできるようにすることを目指していますが、当面は不動産登記の手続きのみでの利用が可能です。


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2017年5月15日月曜日

2017年度税制改正:国税犯則調査手続等が大幅に見直し!

 2017年度税制改正において、国税犯則取締法(以下:国犯法)が定める国税犯則調査手続等が経済活動のITC化、多様化等の進展に伴い、犯則事件を取り巻く環境も急速に変化してきていることを踏まえ、大幅に見直しが行われます。

 国犯法は、脱税など国税に関する反則が疑われた場合に、国税職員が調査する権限等を定めたものです。

 経済活動のITC化については、2011年の改正で刑事訴訟法に措置された電磁的記録の証拠収集手続にならい、証拠収集手続の整備を図り、経済活動の多様化に対しては、関税法に定める犯則調査手続にならい、調査手続の整備を図るほか、国税犯則調査手続に係る規定について、平仮名・口語体表記に改めるなどの現代語化を行います。

 2011年改正の刑事訴訟法にならって整備されることになる電磁的記録に係る証拠収集手続の整備は、

①電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法の整備
②接続サーバー保管の自己作成データ等の差押えの整備
③記録命令付差押えの整備
④差押え等を受ける者への協力要請の整備
⑤通信履歴の電磁的記録の保全要請の整備などがあります。

 上記①の電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行については、差し押さえるべき物件が記録媒体であるときは、その差押えに代えて、その記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写、印刷又は移転のうえ、その他の記録媒体を差し押えることができるようにします。

 上記②の接続サーバー保管の自己作成データ等の差押えについては、差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、その電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、その電子計算機で作成等をした電磁的記録等を保管するために使用されていると認めるに足る状況にあるものから、その電磁的記録を電子計算機等に複写したうえ、その電子計算機等を差し押えることができるように整備します。

 上記③の記録命令付差押えについては、電磁記録の保管者等に命じて、必要な電磁的記録を記録媒体に記録又は印刷させたうえ、その記録媒体を差し押えることができるようにします。

 今後の動向に注目です。


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2017年5月12日金曜日

2016年度税制改正:加算税制度の見直しに注意!

 すでに2016年度税制改正において、国税通則法の一部が改正され、加算税制度の見直しが行われております。

具体的には、

①実地調査に際し、調査に関する一定事項の通知(調査通知)があった以後の修正申告書等に対して、加算税が課される措置

②短期間に繰り返して無申告又は仮装・隠ぺいが行われた場合には、加算税の割合が加重される措置

が設けられました。

 2016年度税制改正後の制度により、すでに法定申告期限等が到来する国税から適用されております。

 上記①の調査通知が新たな加算税賦課の基準とされたことよって、調査通知以後の修正申告には、すべて加算税が賦課されることになります。

 これまで税務調査前に行われていたのは、事前通知であって通知項目は11項目に及びますが、2016年度税制改正では、この事前通知項目から、「実地調査を行う旨」、「調査対象税目」、「調査対象期間」の3項目を抜き出し、これらの3項目を通知すれば通知が完了する形となっております。

 改正前は、会社の顧問税理士等に実地調査を行うための電話があった場合には、事前通知の11項目すべてが伝われば完了しますが、実際には日程調整などに時間を要することもあって、事前通知がすぐに完了することはありませんでした。

 しかし今後は、日程調整等に時間がかかるとしても、実地調査を行うための電話で上記の3項目の通知が済めば、その時点で調査通知については完了し、その後の修正申告に対する加算税賦課要件は完了します。

 これまでは事前通知が完了するまでに修正申告をすることにより、加算税賦課を免れるケースが散見されていましたが、時間がかからない調査通知が設けられたことで、そのような加算税賦課の回避が封じられたことになります。

 また、調査通知以後の修正申告で、調査による更正等を予知してされたものでない場合は、改正前であれば加算税賦課の対象外だったものが、改正後は過少申告加算税が5%の割合で賦課されますので、ご注意ください。


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2017年5月11日木曜日

健康保険 退職後の傷病手当金

◆資格喪失後の継続給付

 健康保険の傷病手当金は、被保険者が業務外の病気やけがの療養の為に働く事ができない期間に給与が受けられない場合、又は給与の支払額が手当金より少ない場合に受給する事ができます。

 傷病手当金が受けられる期間は支給開始時期から最長で1年6ヶ月です。

 この間に復職した期間があって再び同じ傷病で休んだとしても、支給期間は支給開始より1年6ヶ月間の期間に算入されます。

◆資格喪失後の傷病手当金

 退職等で資格喪失した場合でも傷病手当金を受け取れる場合があります。

 資格喪失日の前日(退職日)まで被保険者期間が1年以上あり、その日に傷病手当金を受けているか受けられる状態であれば、資格喪失後も引き続き支給を受ける事ができます。

 これは資格喪失後の継続給付であり、被保険者が出産の為休業する期間に対する出産手当金も同じ制度があります。

◆任意継続被保険者となった時

 退職した時に任意継続被保険者となった場合は、資格喪失時の継続給付に該当すれば任意被保険者であっても傷病手当金を受ける事ができます。

 但し、任意継続被保険者になった後に、病気やけがの療養の為、働く事ができない時であっても傷病手当金を受け取る事はできません。

◆傷病手当金が支給調整される場合

 資格喪失後の継続給付は、資格を喪失した人が老齢年金を受けている時は原則として傷病手当金は受け取れませんが、老齢年金額の360分の1が傷病手当金の日額より少ない時はその差額が支給されます。

 また、退職後に雇用保険の失業給付の基本手当を受けようとしても、傷病手当を受けていれば基本手当を同時には受けられません。

 基本手当の受給要件が「いつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態にある事」である為、傷病手当金は受けられないのです(基本手当の受給期間延長はできます)。

 このように退職後の継続給付で傷病手当金を受けている時には支給制限にかかる事もあるので注意が必要です。


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2017年5月10日水曜日

未支給年金の判決と国税庁の整理

◆未払給与・未払年金

 遺族の方に支給される遺族年金は、所得税も相続税も課税されません。

 ただし、相続後に支給を受けるものであっても、その死亡した人に支給されるべき年金給付のうち未だ支給されていなかったもの(未支給年金)があるときには、未払いの給与などと同じように、相続財産になるのではないか、と考えてしまいそうです。

◆未支給年金の相続性

 ところが、未支給年金については、「国民年金」についての最高裁の確定判決があり、未支給年金請求権について、最高裁はその相続性を否定しています。

 国民年金法は、未支給年金を請求できる者の範囲及び順位について、民法の相続人とは異なる定め方をしています。

 一定の遺族が「自己の名」で未支給年金の支給を請求することができるとした国民年金法は、遺族の生活保障を目的とした立場から未支給年金の支給を認めたものと解されています。

◆固有の権利とみなし規定

 従って、年金受給権者の遺族で一定の要件に該当する人は、その人の名前で当該未支給年金の支給を請求することができます。

 遺族の固有の権利に基づいて支払いを受けるものには、保険金や退職金などもあります。

 しかし、保険金や退職金と異なり、未支給年金には、相続財産とみなす規定もないので、相続財産ではなく、その遺族の一時所得の収入金額に該当します。

◆「厚生年金」と「共済年金」の規定ぶり

 これを踏まえ、いろんな未支給年金の課税関係について見てみると、厚生年金法は国民年金法とほぼ同様の規定ぶりになっているので、先の未支給国民年金と課税関係も同様とすべきとなりそうです。

 他方、「共済年金」では、請求権者の範囲及び順位について、民法の相続人とは異なる定め方をしているという点では同じですが、「遺族」がいないときは死亡した者の「相続人」に支給すると、いう規定も置いています。

 そうすると、死亡した者の「相続人」が支給を受けた場合には相続税の課税対象になるとも考えられそうです。

◆国税庁の整理

 ところが、この場合も支給を受けた者の「一時所得」になると、国税庁ホームページでは整理しています。


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2017年5月9日火曜日

地域における事業承継支援体制の構築

 2016年12月に中小企業庁より公表された「事業承継ガイドライン」では、中小企業の事業承継に関する「身近な支援者」として下記の方々を掲げています。

 商工会議所・商工会の経営指導員は日々の巡回指導等を通じて中小企業経営者との間に信頼関係を構築している中小企業にとって身近な存在です。

 地域金融機関は、中小企業に日常的に接して経営状況を把握しており、中小企業に対してきめ細かな経営支援等を実施し得る立場にあります。

 士業専門家としては、税理士、弁護士、公認会計士、中小企業診断士などがあげられます。

 税理士は、顧問契約を通じて日常的に中小企業経営者との関わりが深く、決算支援等を通じ経営にも深く関与しています。

 弁護士は、中小企業や経営者の代理人として、事業承継を進めるにあたり、経営者と共に利害関係者への説明・説得を行い、円滑な事業承継を進める役割を担っています。

 公認会計士は、監査及び会計の専門家として事業承継の様々な場面で、広い見識に基づく支援が期待されています。

 中小企業診断士は、中小企業の様々な経営課題への対応や経営診断等に取り組んでいます。

 また上記の身近な支援者に加え、各都道府県には、事業引継ぎ支援センター、よろず支援拠点などの公的支援機関も整備されています。

 このように、中小企業経営者の周囲には、身近な支援者から公的な支援機関まで、多様な支援機関が存在していることから、中小企業経営者としては、まずは身近な支援機関に声を掛けてみることが、事業承継に向けた準備の第一歩となるのです。

 では、地域における中小企業の事業承継支援にあたっては具体的にどのような取組みが求められるのでしょうか。

 ここでは栃木県における事業承継支援の取組みについてみていきたいと思います。

 栃木県では、2015年12月に施行された「栃木県中小企業・小規模企業の振興に関する条例」の趣旨等を踏まえ、自治体(県及び市町)・商工団体・金融機関及び専門家等が連携して中小企業・小規模企業への支援策を検討・実施する体制を整え、創業から事業承継まで「オールとちぎ」で支援していくことを目的として「とちぎ地域企業応援ネットワーク」を構築しています。

 同ネットワーク内には事業承継支援プロジェクトチームが設けられ、ネットワーク内の各支援者の間で事業承継支援に関する情報共有を図っています。

 また、栃木県では、専門的・実践的分野の深い知識を有するエキスパートを大学、研究機関、民間企業などから幅広く確保・登録し、事業承継等の経営課題を抱えた中小企業に対し、商工会議所・商工会を通じて派遣する「エキスパートバンク制度」を構築して専門家派遣による事業承継支援を行っています。

 エキスパート派遣に係る旅費・謝金などは初回に限りエキスパートバンクが全額負担するため、中小企業は無料(1回)で活用できます。

 この制度ではエキスパートが直接企業を訪問することから、中小企業は自社の秘密を厳守しつつ具体的・実践的な指導を直接受けることができます。

 このように、各々の支援機関は自らの専門分野に責任をもって取り組むことはもちろん、支援機関相互の連携を図りつつ、事業承継支援を切れ目なく行う体制を構築することが求められるのです。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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2017年5月8日月曜日

会計検査院:租税特別措置(所得税関係)の適用状況等を報告!

 会計検査院は、租税特別措置(所得税関係)の適用状況等についての報告書を公表しました。

 行政機関が行う政策の評価に関する法律により、法人税関係の特別措置については各省庁の政策評価が義務付けられ、また、2010年4月に施行された租特透明化法により、税負担を軽減する法人税関係の特別措置に関しては、適用実態調査結果の国会報告が行われております。

 しかし、所得税関係については政策評価が義務付けられておらず、これまで適用実態調査も行われていませんでした。

 そこで、会計検査院では、関係省庁及び財務省による所得税軽減措置に対する効果等の検証が行われているか、減収見込額が多額に上っている所得税軽減措置が必要最小限のものとなっているかなどに着眼して対象となった109措置の適用状況を検査しました。

 それによりますと、2010年度から2015年度までの6年間に、政策評価も税制改正要望の際の検証のいずれも行っていないものが80件ありました。

 減収見込額が多額に上っている所得税軽減措置としては、2015年度減収見込額8,910億円の「申告不要配当等特例等」があります。

 同特例は、上場会社から支払を受ける配当等を有する納税者について、各年分の所得税の計算上、これを除外して総所得金額を計算して確定申告することができるとするなどの措置ですが、大口株主等は事業参加的側面が強いことから、同特例は適用できないこととなっております。

 また、2015年度減収見込額1,830億円の「年金控除特例」が取り上げられました。

 この特例は、標準的な年金以下の年金のみで暮らす高齢者世帯に十分な配慮を行うことを目的として、年齢が65歳以上の納税者を対象に、公的年金等からの控除額を上乗せする措置ですが、会計検査院は「申告不要配当等特例等」、「年金控除特例」ともに関係省庁において、国民の納得できる必要最小限のものとなっているかなどの検証が十分にされていないと指摘しております。

 今後の動向に注目です。


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2017年5月2日火曜日

相続課税割合公表値を読む

◆基礎控除引下げの影響の予測と結果

 平成27年1月1日以後の相続から基礎控除額が60%に引下げられています。

 27年中の相続税申告の事績が昨年末に公表され、その制度変更の影響がどう表れているか明らかになりました。

 亡くなられた方について相続税の申告がなされた割合は10年来4.1~4.4%で推移していたところ27年は8.0%と倍近い増加になっています。

 少し前までは、6%ぐらいを予測値としている情報が多かったところです。

◆公表結果値の概要

 死亡者数は年々少しずつ増加し、ここ10年来で2割ぐらい増えてはいるところ、前年比では1.4%程度の増にすぎませんが、課税申告書提出件数は83.2%もの増になっています。

 前年比の申告書の提出を要する課税実増加件数は46,804人で、それに対応する実増加申告財産額は32,276億円で、相続申告増加1件当たり約6,900万円です。

 実増加税収は4,208億円で、相続申告増加1件当たり約899万円です。

◆都道府県別比較をしてみると

 課税申告割合、全国平均の8%に対し、都道府県別に高い方のベスト3をみると、東京15.7%(都内23区では16.7%)、愛知13.8%、神奈川12.4%です。東京の場合は、6.4人に1人の割合で相続課税がなされています。

 低い方のベスト3は、秋田2.2%、青森2.9%、鹿児島3.1%です。秋田の場合は、45.5人に1人の割合で相続課税されています。

◆変化の波と身近な経験的印象

 課税対象となる割合の高い地域が、その割合の増加の程度も高そうに思ってしまいそうですが、課税対象割合の増加率を追ってみると、その高い地域の増加変化率は東京が最低で162%、次いで京都163%、大阪164%で、これがワースト3です。

 逆に、増加変化率のベスト3は、富山246%、秋田244%、青森223%です。

 絶対数では、大都市圏で課税対象者割合が高いと言えるものの、基礎控除引下げの煽りを烈しく受けて変化の波に呑まれているのは地方なのかもしれません。



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2017年5月1日月曜日

パート主婦の扶養の要件

◆103万円の壁とは

 一般的に主婦の方がパートに働きに出ると収入額を意識する事が多いのが103万円の壁と言われるものでしょう。

 給与収入が103万円を超えると夫の収入から配偶者控除38万円が控除されなくなり課税になるからです。

 しかし103万円を超えて141万円までは配偶者特別控除があるので増える所得税は年5万から10万円と言うところです。103万円の壁と言うのは課税が始まる地点と言えます。

 この103万円超は平成30年1月より150万円超に変更されることになっています。配偶者特別控除も201万円までになりますので、課税され始める地点が150万円に変更される事になります。

 企業で扶養手当、家族手当等の名称の賃金で出されている妻の扶養手当支給要件が妻の収入は103万円以下となっている場合、妻が就労制限をかけてしまう事も考えられます。

 政府や経営者団体はこのような場合は基準を検討するように求めています。

◆パートの社会保険加入① 106万円の壁

 昨年の10月に従業員500人超の企業に勤める方に社会保険の加入が適用拡大されました。

 新たに加入対象者になる方は「週20時間以上勤務、月額88,000円以上」となっています。

 年間でみると1,056,000円となり「106万円の壁」等と呼ばれています。

 この対象は従業員500人超の企業ですから中小企業の多くは対象外です。

 一般的には「週の所定労働時間」か「月の所定労働日数」のいずれかが常用労働者の4分の3以上の勤務で加入対象となります。

 平成29年4月から500人以下の事業所でも労使合意がありパートタイマーが適用条件に合えば加入できます。

◆パートの社会保険加入② 130万円の壁

 年収130万円以上になると夫の健康保険の被扶養者から外れます。

 妻の勤め先で社会保険の加入要件に合えば加入するか、又は自身で国民健保、国民年金に加入する事になり、保険料負担が増加します。

 国民年金でも年間20万円位かかります。

 こちらの方が所得税の150万円の壁より意識せざるを得ない壁と言えるかもしれません。


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2017年4月28日金曜日

平成29年5月の税務

5/10(水)
●4月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

5/15(月)
●特別農業所得者の承認申請

5/31(水)
●個人の道府県民税及び市町村民税の特別徴収税額の通知

●3月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・ (法人事業所税 )・法人住民税>

●3月、6月、9月、 12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>

●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>

●9月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)

●消費税の年税額が400万円超の6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>

●消費税の年税額が4,800万円超の2月、3月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告 (1月決算法人は 2ヶ月分、個人事業者は3ヶ月分)<消費税・地方消費税>

●確定申告税額の延納届出に係る延納税額の納付

○自動車税の納付

○鉱区税の納付


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2017年4月27日木曜日

銀座の土地が約10年で倍に高騰

 国土交通省が3月下旬に発表した公示地価によると、地価が全国で最も高かったのは、東京中央区銀座4丁目にある「山野楽器銀座本店」で、1平方メートルあたり5050万円でした。

 過去最高を記録した前年からさら25.6%の伸びを見せ、最高額を更新しています。

 山野楽器が3年連続で全用途トップを獲得したほか、住宅地、商業地、工業地すべてで高価格順位表の1位から10位を東京都の地点が独占しています。

 上昇率では大阪府などの都市が東京都をしのぐ勢いを見せていますが、価格という点では東京都の一強体制に変化はなさそうです。

 全国1位を記録した山野楽器銀座本店をはじめ、高価格順位表の上位には3千万円以上の地点が並び、10位の東京サンケイビルでも2510万円の値を付けました。

 東京を除いた国内最高価格が大阪・梅田にあるグランフロント大阪の1400万円であることからも、東京の一強ぶりがうかがえるでしょう。

 東京の一部エリアで起きている土地の高騰は、過去を見ても例のないレベルです。

 例えば大阪市の最高地価を見ると、過去最も高かったバブル期の3500万円に対して、今年は1400万円と、4割にまで価値を落としています。

 名古屋市など他の都市も同様です。

 また住宅地ではさらに顕著で、東京23区に絞ってみても、その平均価格はバブル期の1平方メートル136万円に対して現在は52万円と半分以下にとどまっています。

 そうしたなか、銀座の山野楽器本店は、11年前には1平方メートル2300万円であるのに対し、現在は5050万円と、実にほぼ2.2倍に上昇しています。


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2017年4月26日水曜日

死亡保険料が11年ぶり値下げ

 生命保険のうち、死亡保障のついた商品の保険料が来年4月から引き下げられる見込みです。

 平均寿命が延びて死亡リスクが減少したことが原因で、生保各社は来年に向け、新たな保険料の素案作りに入りました。

 引き下げられるのは、被保険者が死亡すると保険金を受け取れる「死亡保険」の保険料。

 現行よりも、契約期間が決まっている定期保険ならば最大で25%、一生涯保障が続く終身保険でも5%ほど値下げされる見通しです。

 保険料引き下げの背景にあるのは、来年4月に発表される「標準生命表」の改訂です。

 標準生命表は、公益社団法人日本アクチュアリー会が作成する、日本人の寿命や年齢ごとの死亡率などのデータを基に「おおよそこれくらいの年齢で死亡する」という数値を算出したもの。

 保険会社はこの標準生命表をもとに、保険金に応じた保険料を設定しています。

 同表は平成8年に初めて作成され、11年後に初めて改訂されました。

 そしてさらに11年後の30年4月、再改訂された標準生命表が適用されることになります。

 改訂されれば、近年の平均寿命の延びを反映して、死亡率が引き下げられることは確実で、そうなると掛金を払い込む期間が延びる掛け捨て型の死亡保険では保険料が下がるというわけです。

 もっとも標準生命表の改訂は契約者にとってプラスの影響だけを及ぼすわけではありません。

 平均寿命が延びれば、がん保険などの医療保険は、その分保険会社の支払いが増えることになります。

 そのため終身の医療保険は、逆に3~5%ほど保険料が値上げされる可能性もあります。

 改定された保険料は、新規契約分と契約を更新した人が対象となります。

 既存契約については適用されない見込みです。


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2017年4月25日火曜日

確定申告書の提出期限の延長の特例の見直し

 日本企業の「決算日から定時株主総会開催の日までの日数」は平均2.8ヶ月(平成26年3月末日決算の東証上場企業2,358社の平均値)とされており、諸外国(米英仏独蘭)の主要企業の平均4~5ヶ月と比べると短く、定時株主総会の開催も6月後半に集中している現況から、株主・投資家の対話期間及び企業の情報開示の準備期間が十分ではない現況にあります。

 そこで、平成29年度税制改正では、企業と投資家の対話の充実を図るため、上場企業等が株主総会の開催日を柔軟に設定できるようにするため、法人税等の申告期限の延長可能月数が拡大されます。

Ⅰ 会社法上の取扱い

 会社法上、法人は柔軟に株主総会の日の設定が可能とされています。

 例えば、3月決算法人が「決算日から4ヶ月後」である7月末に株主総会を開催することが可能であり、8月以降に株主総会を開催することも可能とされています。

Ⅱ 法人税法上の取扱い
(1)改正前制度の概要

① 原則
 法人税法上では、内国法人は、原則として各事業年度終了の日の翌日から2ヶ月以内に税務署長に対し、確定した決算に基づき申告書を提出しなければならないとされています(法法74①)。

② 例外
 例外として、会計監査人の監査を受けなければならないことその他これに類する理由により決算が確定しないため、申告書を2ヶ月以内に提出することができない常況にあると認められる場合には、その申告書の提出期限を1ヶ月間(特別の事情により各事業年度終了の日の翌日から3ヶ月以内に各事業年度の決算についての定時株主総会が招集できないことその他やむを得ない事情があると認められる場合には税務署長が指定する月数の期間)延長することが可能(以下「確定申告書の提出期限の延長の特例」といいます。)とされています(法法75の2①)。

(2)改正の内容

 法人が、会計監査人を置いている場合で、かつ、定款等の定めにより各事業年度終了の日の翌日から3ヶ月以内に決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められるときには、確定申告書の提出期限をその定めの内容を勘案して事業年度終了の日の翌日から6ヶ月を超えない範囲内において税務署長が指定する月数の期間まで延長をすることが可能とされます(新法法71⑤,同法75の2①)。

(3)適用関係

 上記(2)の改正は、法人の平成29年4月1日以後の申請(同年10月1日以後に納税義務が成立する中間申告書)に係る法人税について適用されます(平成29年改正法附則1三,同附則20,同附則21)。


 わが国経済の好循環を確かなものとするためには、コーポレートガバナンスを強化することにより、中長期的な企業価値の向上に資する投資など、「攻めの経営」を促進することが重要であると考えられています。

 こうした観点を踏まえ、平成29年度税制改正では、法人税等の申告期限が事業年度終了後6ヶ月以内を限度として税務署長が指定する月数の期間の延長が可能となりました。

 しかし、今回の税制改正では、法人税の申告期限は延長されましたが、法人税の納税期限及び消費税等の申告納税期限は、従来どおりですので留意して下さい。


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2017年4月24日月曜日

国税庁:2015事務年度のネット取引調査を公表!

 国税庁は、2016年6月までの1年間(2015事務年度)におけるネット取引を行っている個人事業者などを対象とした実地調査を公表しました。

 それによりますと、前年度比8.3%減の2,013件を実地調査した結果、同3.8%増の1件当たり平均1,164万円の申告漏れ所得金額が把握されました。

 この申告漏れ額は、同時期の実地調査における特別調査・一般調査全体での1件平均941万円の約1.2倍となり、申告漏れ所得金額の総額は、234億円(前事務年度246億円)にのぼりました。

 調査件数を取引区分別にみてみますと、ホームページを開設し、消費者から直接受注するオンラインショッピングを行っているネット通販が572件(1件当たり申告漏れ710万円)あり、以下、ネットオークションが450件(同879万円)、ネットトレードが369件(同1,788万円)、ネット広告が253件(同1,007万円)、コンテンツ配信が27件(同1,202万円)、出会い系サイトなどのその他のネット取引が342件(同1,738万円)となりました。

 また、調査事例では、従業員の認証IDを借用し、インターネット販売の一部を除外しているものがあがっております。

 調査対象者Aは、インターネット取引を利用し、海外から仕入れた商品の販売やネットオークションを行っていることから調査が行われ、取引口座等を確認した結果、従業員名義の預金口座での取引が把握されたため、従業員を追及したところ、インターネット上の認証IDと預金口座はAがすべて管理・把握している事実が分かりました。

 調査の結果、Aは、事業の帰属を隠ぺいするために、従業員のインターネット上の認証ID及び預金口座を借用し、従業員名義の口座に振り込まれた売上について除外していることを認めました。

 その結果、Aに対し、所得税4年分の申告漏れ所得金額約2,700万円について追徴税額(重加算税を含む)約700万円及び消費税3年分の追徴税額(加算税を含む)約400万円が課税されました。

 ネット取引は無店舗による事業形態となるため、その把握は困難だと思われますが、国税当局はあらゆる有効な資料情報を収集・分析して適正な課税に努めております。


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2017年4月21日金曜日

2017年度税制改正:中小企業の投資促進税制などを見直し!

 2017年度税制改正において、中小企業の投資促進税制などが見直されました。

 具体的には、
①中小企業投資促進税制は対象資産から、「器具・備品」を除外した上で適用期限を2018年度末まで2年延長する

②商業・サービス業活性化税制の適用期限を2018年度末まで2年延長する

③中小企業投資促進税制の上乗せ措置を改組した中小企業経営強化税制を創設する

④固定資産税の減免措置を拡充する

 上記①は、資本金1億円以下の中小企業者等が対象となり、一定の設備投資を行った場合には、税額控除(7%)又は特別償却(30%)の選択適用を認める措置(上乗せ措置は税額控除10%又は即時償却)となります。

 なお、税額控除は、個人事業主及び資本金3,000万円以下の中小企業のみの適用となり、2017年度税制改正によって、対象設備から「器具・備品」が除外され、1台160万円以上の機械装置や複数基計70万円以上のソフトウェアなどが対象となります。

 上記③の中小企業経営強化税制は、上記の中小企業投資促進税制の上乗せ措置を改組したもので、対象に全ての器具・備品、建物附属設備を追加します。

 一定の中小企業者等で中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けたものが、2017年4月1日から2019年3月31日までの間に、一定の設備等を取得等し、国内にあるその法人の指定の事業の用に供した場合に、即時償却又は7%(特定中小企業者等は10%)の税額控除を選択適用できます。

 上記④の固定資産税の減免措置は、認定経営力向上計画に基づき、中小企業者等が取得する生産性を高める設備について、3年間、固定資産税を1/2に軽減する措置ですが、この特例措置は、2018年度末までの適用期限の到来をもって終了するものとし、残りの2年間に限り、地域・業種を限定したうえで、その対象設備に測定工具及び検査工具、器具・備品並びに建物附属設備(償却資産として課税されるものに限る)のうち一定のものが追加されます。

 該当されます方は、ご確認ください。


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2017年4月20日木曜日

年休の半日、時間単位、計画的付与

◆年次有給休暇の付与

 労働基準法では年次有給休暇(年休)は入社して6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した従業員に最低10日を付与する事になっています。

 例えば4月1日に入社して10月1日が初回の基準日であり、以降1年毎の応答日は毎年10月1日になります。

 企業によっては従業員に一斉の基準日を設けているところもあります。

 基準日方式と言いますが付与日数が法定要件を上回れば問題ありません。

 パートタイマー等で週の所定労働時間が30時間未満、かつ週所定労働日数が4日以下又は1年間の所定労働日数が216日以下の従業員は、通常の従業員の所定労働日数との比率を考慮して労基法で定められた付与日数になります。

◆年次有給休暇請求の単位:半日

 年次有給休暇を取得する時の請求は原則1日単位です。

 半日単位で請求する時は法には規定されていませんので就業規則等で定めておけばよく、半日とは何時から何時までなのかを決めておく事が必要でしょう。

 先頃改正された看護休業や介護休業は半日単位の付与が義務付けられたので、請求があれば所定労働時間の2分の1を付与する必要があります。

 昼休み等を挟むと2分の1にならずに使いづらい時は協定で定めておけば運用できます。

◆時間単位の年休の請求

 年次有給休暇は年5日以内であれば時間単位で付与する事も出来ます。

 病院に寄ったり、介護や看護等少し時間が欲しい時に使用できるものです。

 但し年休の残日数管理が少し煩雑になるでしょう。

 この場合も労使協定により従業員の範囲、時間単位として使用できる日数(5日以内)、時間単位の場合の1日の所定労働時間数を決めておく必要があります。

◆年休の計画的付与

 年次有給休暇の消化率を高めるために企業による計画的付与制度があります。

 順番に休ませる事ができるのでヨーロッパ等では広く行われています。

 労使協定により各従業員の5日を超える日数について協定しておき年休を消化します。

 夏季や年末年始等に利用している企業もあります。

 労使協定を締結するので原則、計画的年休に反対している従業員にも適用されます。




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2017年4月19日水曜日

マイナンバー発行機関への監督強化

 マイナンバー制度のシステム障害によって個人番号カードの交付に大幅な遅れが出た問題をめぐり、政府はシステム運用を担当する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に対する監督を強化する関連法を閣議決定しました。

 J-LISに対して、マイナンバーを取り扱う事務の管理規程の策定を義務化するもの。

 策定、変更時には番号制度を所管する総務相が認可します。

 さらに問題発生時には経緯の記録も義務付け、総務相による監督命令や立入検査も可能となります。

 虚偽報告や検査の拒否に対しては役職員に30万円以下の罰金を科すそうです。

 マイナンバー制度は昨年1月から申請に基づく個人番号カードの交付を開始しましたが、暗証番号を登録する際にJ-LISのシステム障害によって登録できないという事態が頻発しました。

 このエラーによって一時期は約1千万枚の申請に対して交付できたのは計約230万枚と申請の3割にも満たない状況となっていました。

 その後、システム改修などを経て障害は解消されたものの、全国的な交付遅れを解消するには11月末までかかることとなったのです。

 個人番号カードは交付開始から1年を経過しても発行枚数が1千万枚足らずと、目標の3割程度にとどまる〝出足低調〟の状態。

 J-LISの監督強化に向けた法改正からは、出ばなをくじかれた形となった政府の恨み言が聞こえてきそうです。


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2017年4月18日火曜日

福岡市で30年非課税の私道が課税対象に

 福岡市中央区の天神地区にある繁華街の商店街に当たる私道に、市が新たに固定資産税と都市計画税を課税する方針であることが分かりました。

 これまで約30年間非課税だった部分で、新たな税負担を計算すると合計で年間約3200万円に上るそうです。

 商店街の組合員1人当たり約40万円の負担増になるとみられ、商店街側は課税通知が届いた時点で市に行政不服審査法に基づく審査請求を行う方針です。

 対象となっているのは、天神地区の繁華街にある新天町商店街の通路。

 同エリアは約350メートルの通路が、複数の建物内を貫く形で商店街を構成し、通路部分は商店らが所有する「私道」となっています。

 私道は原則的に固定資産税などの課税対象ですが、通り抜け道路のように公共の通路として使用され、不特定多数の人間が利用するものについては非課税となります。

 一方、一部の人間しか利用しないものについては課税されます。

 商店街の通路について市はこれまで、商店街の約3分の2に当たる屋根付き通路の部分については公共の通路として非課税、残る3分の1についてはビル1階部分を通るため「建物の敷地の一部」として課税してきました。

 しかし平成24年に商店街側が、課税された通路部分についても「公共の通路」に当たるとして課税の取り消しを求めて提訴。

 しかし、判決では課税は正当であると判断されました。

 訴えを退けられた商店街側にさらなる追い打ちがかけられたのは昨年11月のこと。

 市の担当者が訪れて、「最高裁判決に基づいて、これまで非課税だった通路にも来年度から固定資産税と都市計画税を課税する」と通知してきたそうです。

 商店街側は「今回の通路は裁判の争点外で別問題のはず」と抗議し、市側との協議を求めましたが、聞き入れられませんでした。


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2017年4月17日月曜日

国税庁:法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表!

 国税庁は、同庁HP上に法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表しました。

 それによりますと、法人番号は、国税庁法人番号公表サイトにおいて公表するものであり、誰でも自由に利用することが可能だとしております。

 個人番号や法人番号は、2016年1月から順次利用が開始されていますが、法人番号はマイナンバーとは異なり、利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できます。

 法人番号公表サイトにおいては、法人番号の指定を受けた団体の基本3情報(商号又は名称・本店又は主たる事務所の所在地・法人番号)を、通知したものから順次公表します。

 法人番号の指定を受けた後に商号や所在地等に変更があった場合には、公表情報を更新するほか、変更履歴も併せて公表します。

 2016年1月以降に、行政機関が法人情報をWebページ等で公開する際には、法人番号を併記することとなりました。

 これは、法人番号による情報の検索・収集・利用を容易にし、公開情報の利用価値を高めることを目的としております。

 具体的には、調達、免許・許認可、処分・勧告、補助金交付、リコール届出、求人などに関する情報に法人情報を含む場合には、法人番号を併記することになります。

 また、法人番号の活用方法として、ウェブサイトや業務システムで行う法人情報の入力補助機能として、法人番号の活用があります。

 現状は、法人名及び所在地といった法人の基本情報をすべてキーボードから入力していますが、誤入力や表記のゆれにより、取得した情報を活用する際に問題が生じることがあります。

 法人番号の利活用後は、Web-API又はダウンロードデータを活用することで、入力作業の効率化にもなります。

 具体的には、法人番号だけ入力すれば、法人番号公表サイトで公表している「法人名」、「本店所在地」の情報を自動的に補完入力する機能を追加することができ、これにより、誤入力や表記のゆれによる問題が解消できます。

 Web-APIとは、インターネットを経由して、簡単な条件を指定したリクエストの送信で、指定した条件に合致する法人等に係る基本3情報や、指定した期間及び地域で抽出した法人等の更新情報を取得できるというものです。


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2017年4月14日金曜日

株式投資信託 個別元本と取得価額

 株式投資信託(追加型)の課税実務においては、「個別元本」と「取得価額」の二つの数字が出てきます。

●個別元本とは

 個別元本は、投資信託を購入した時の時価で、それは「購入価額」のことです。

 株式であれば「株価」に相当するものですが、投資信託の場合は「基準価額」となります。

 具体的には、ファンドに組み入れられた株式や債券などの資産の時価総額を受益権口数で割った一口当たりの純資産価額のことです。

 通常、投資信託は設定時点の基準価額を1万円として販売しています。

●取得価額とは

 一方、取得価額は、個別元本に販売手数料(税込)を加えたものです。

 例えば、個別元本が9000円で販売手数料3.24%の場合、取得価額は9000円+291円で9291円となります。

 それでは、この二つの金額が課税実務でどのような違いを生むのかを整理してみます。

●特別分配金では個別元本を使用

 特別分配金の計算をする場合には、個別元本を使用します。

 特別分配金は、分配金を支払った後の基準価額が個別元本を下回る場合、その下回った額の部分を指します。

 先の例では、個別元本9000円、分配金支払い後の基準価額が8800円、分配金が300円とすれば、特別分配金は200円、普通分配金は100円となります。

 この普通分配金は、配当所得として課税の対象になりますが、特別分配金は、「元本の払い戻し」に相当しますので課税対象外です。

●特別分配金による修正

 しかし、特別分配金が支払われると、個別元本と取得価額は特別分配金の金額だけ修正されます。

 先の例では、個別元本は8800円、取得価額は9091円となります。

●譲渡損益では取得価額を使用

 投資信託を売却して譲渡損益を確定する際には、取得価額を使用します。

 先の例で、ファンドの運用が良好で譲渡時には基準価額が10500円になっていれば、譲渡益は10500円-9091円で1409円となります。

 なお、特定口座では、これらの計算結果を取引報告書に掲載してくれていますので、自身で計算することはありません。


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2017年4月13日木曜日

電子マネー普及で1円玉の新規流通ゼロ

 平成28年度の1円玉の新規流通が4年ぶりにゼロになる見通しです。

 電子マネーやスマートフォンのアプリを使った決済が普及したことで、1円玉などの少額硬貨の使用頻度が少なくなっているのが要因です。

 財務省は昨年末、28年度の1円玉製造枚数の計画を従来の100万枚から55万枚に減らしました。

 その用途も記念硬貨などにするものであるため、このままだと同年度は通常のルートで流通する新しい1円玉は出てこない見込みです。

 1円玉の流通の減少傾向は最近始まったことではありません。

 財務省は22~24年度にも新たな流通をさせませんでした。

 しかし、26年4月の消費税率8%への引き上げで、1円玉の需要が膨らむと判断して25年度からは新規流通を再開していました。

 ところが「Suica(スイカ)」など電子マネーの利用拡大が加速。

 日銀が今年2月に公表した統計では、電子マネーの去年の累計決済金額が前年比1割増となり、5兆円の大台を始めて突破しました。
 
 米アップルのアイフォーンを使った決済サービス「アップルペイ」が昨秋に国内で開始したことも後押ししていると見られます。

 このため、新たな流通の必要性は薄れていると判断されました。

 一方、1万円札は前年度比17%増の12億3千万枚の発行計画で、8年ぶりに増加しました。

 訪日外国人客が百貨店などで買い物をする際に現金を多用していることや、金利が低いなかで、自宅などでタンス預金をする高齢者が増加したことなどが影響していると見られます。


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2017年4月12日水曜日

クレカ納税サイトの運営社が情報流出

 都税のクレジットカード納付サイトを運営するGMOペイメントゲートウェイ(PG)は、3月11日までにクレカ納付の決済代行を受け付けるウェブサイトに不正なアクセスがあり、同サイトを利用した納税者67万人超の個人情報が流出した恐れがあると発表しました。

 同社は今年1月にスタートした国税のクレジットカード納付サイトの運営会社でもあります。

 サイトの脆弱性を突かれたものとみられます。

 流出した可能性があるのは、平成27年4月から今年3月9日午前11時53分までにサイトを利用した人のクレジットカード番号、有効期限、メールアドレスの3種類の情報。流出規模は最大67万6290件に上るとみられます。

 不正アクセスの原因は、サイトを作成するために使用したソフトウエアの脆弱性です。

 これを狙った不正アクセスは今月7日頃から急増し、8日には情報処理推進機構(IPA)が注意喚起したばかりでした。

 被害を受けたのは、都税のクレカ納付サイトだけではありません。

 同社が運営する住宅ローンの団体信用生命保険の特約料支払いサイトにも不正アクセスが加えられ、そちらでは4万件超の個人情報についてクレジットカード番号に加えてカードのセキュリティーコード、氏名、住所、電話番号、生年月日など、より多くの情報が流出した恐れがあります。

 平成28年度税制改正で導入された国税のクレカ納付は、今年1月に開始したばかり。

 都税では自動車税など一部の税目にしか認めていませんが、国税では所得税、法人税、相続税など税目にほぼ制限がありません。

 納付上限も1千万円と高額に設定されていて、納税者の母体数から言ってもクレカ納付の利用者数が将来的に都税を超えることは確実です。

 代行決済を担うのは今回情報が流出した都税と同じGMO-PGだけに、もし同じことが起きれば、流出規模は都税の比ではないでしょう。


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2017年4月11日火曜日

続々廃棄されるマイナンバー通知

 マイナンバー制度の個人番号を通知するカードをめぐり、神戸市は手元に届いていない2万6千通あまりを廃棄することを発表しました。

 1年以上を経過しても受け取り手が現れないため、保管を取りやめるそうです。

 未達の通知カードを廃棄する動きは全国的に広まりつつあります。

 神戸市には昨年末時点で2万6631通の未達分が保管されていて、それは神戸市が送ったカードの3.6%に当たるそうです。

 このうち3月末までに未達の通知カードは破棄することを決定しました。

 未達の理由としては、住民票の住所に不在となっているほか、継続して留守状態であったり、受け取りを拒否したりというケースもあるとのことです。

 個人番号が記載された「個人番号通知カード」は、制度が開始する昨年1月に先立ち、平成27年10月から郵送で全国に配達されました。

 引っ越しなどで宛先不明となったカードは一定期間を経た後、自治体に戻されて保管されます。

 総務省によれば発送された6千万通超のうち、昨年11月末時点で自治体に戻されたカードは135万通に上るそうです。

 同省は各自治体になるべく未達のカードは保管するよう呼び掛けているものの、保管期間は明示していません。

 昨年7月には、大阪市がすでに8万通弱を廃棄していて、今後も廃棄に踏み切る自治体は増えていくことが予想されます。

 政府はマイナンバー導入の理由の一つに「国民の利便性向上」を挙げているものの、実際には逆で、確定申告やふるさと納税の特例申請の煩雑さが増しただけという声も出ています。

 通知カードの未達の多さから「自分の番号を知らなくても全然困らない」という納税者の本音が透けて見えるようです。


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2017年4月10日月曜日

脱税疑惑のスペイン王女が無罪

夫と経営していた企業の脱税に関わったとして法廷に立たされていたスペインのクリスティーナ王女が、2月に無罪の判決を言い渡されました。

 クリスティーナ王女は現国王フェリペ6世の姉にあたります。

 スペインの王族が法廷で裁かれたのは約40年前に王制が復活して以来、初めてのことです。

 スペイン東部マヨルカ島の地方裁判所は、王女夫婦が経営していた非営利団体に絡む脱税疑惑について、脱税を企てたのは夫のウルダンガリン被告で、王女は関わっていなかったと認定しました。

 夫のウルダンガリン被告に公金横領などの罪で禁錮6年3カ月を言い渡す一方、王女については無罪としています。

 ただし夫が不正で得た利益の恩恵を受けたとして、王女にも26万5千ユーロ(約3200万円)の返却を命じました。

 スペインでは不動産バブルがはじけたことなどの影響で5、6年前から財政危機が深刻化し、王族への不満が噴出。

 王女の脱税疑惑もその頃に浮上したほか、前国王・フアン・カルロス1世がアフリカでゾウ狩り旅行をしたことが「ぜいたくだ」と批判を浴び、異例の生前退位に追い込まれた経緯があります。

 王女の無罪判決にも「夫をいけにえにして自身は助かった」という声も出ているそうです。


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2017年4月7日金曜日

一定の機械装置の固定資産税が3年間半減する特例とは

 2016年7月1日から施行されております「中小企業等経営強化法」には、中小企業者等が取得した一定の機械装置の固定資産税を3年間半減する特例が盛り込まれております。

 施行日以後に国の認定を受けた経営力向上計画に基づき取得した一定の機械装置が対象となりますが、機械装置の取得が施行日以後であれば、特例の前提である経営力向上計画の申請は機械装置の取得後であっても構いません。

 ただし、計画申請を機械装置の取得後に行った場合には、

①機械装置の取得日から60日以内に計画が受理される必要があること

②機械装置の取得後、年末までに計画が認定されない場合は、減税期間が2年となることにご注意ください。

 生産性の向上要件を証する工業会等が発行する証明書は申請から発行まで数日から2ヵ月程度かかり、主務大臣に申請する計画の認定に当たっては、受理から認定までは最大30日を要するといわれております。

 また、軽減特例の対象となる機械装置は、販売開始から10年以内のもので、旧モデル比の生産性(単位時間当たりの生産量等)が年平均1%以上向上する160万円以上の機械装置をいいます。

 生産性向上の要件は、設備メーカーを通じて、その設備を担当する工業会等による証明書発行を申請して取得した経営力向上設備等の証明書で確認します。

 経営力向上計画が認定された事業者は、法律の施行日(7月1日)から2019年3月31日までに生産性を高めるための機械装置を取得した場合、その翌年度から3年度分の固定資産税に限り、その機械装置にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

 上記のように、工業会等が発行する証明書の発行や主務大臣が計画を認定するまでには一定期間がかかりますので、余裕を持ったスケジュールで申請する必要があります。

 なお、計画の申請書について、申請先の相違や重度の不備がある場合は差し戻しとなり、受理できない場合もあります。

 また、軽微な不備の場合においても、各事業所管大臣からの照会や申請の差し戻しがあり、手続き時間が長期化する場合もあるといいます。

 とくに、機械装置の取得後に計画を提出する場合には、取得日から60日以内に計画が受理されなければ、特例が適用できなくなりますので、該当されます方は、ご注意ください。


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2017年4月6日木曜日

勤務間インターバル制度とは

◆導入のきっかけとなるか

 昨年から厚生労働省で、来年度から中小企業に勤務間インターバル制度を導入すると助成金を支給すると発表していましたが、最近その内容が厚労省のホームページに掲載されました。

 労働時間の設定の改善、過重労働の防止や長時間労働の抑制に向け勤務間インターバルを設けた企業に要した費用の一部を助成するというものです。

 国会予算承認前に開示したのは珍しく、政府がこの制度の普及に意欲を持っていることが窺えます。

◆勤務間インターバルとは

 昨年は「働き方改革」の流れの中で、過重労働防止について注目された年でした。

 勤務間インターバル制度とは時間外労働を含む1日の最終的な勤務終了時から翌日の始業時までに一定時間のインターバル(間隔)を保証することにより従業員の休息時間を確保しようというものです。

 これまでのように長時間労働の是正には高い割増率の賃金にするのではなく、当日の勤務と次の日の勤務時間に決まった休息時間の確保が義務付けられることで過重労働の防止に繋がるという考え方です。

 この制度はEU加盟国では1993年から導入されていて、「労働時間指令」により24時間のうち最低連続11時間の休息時間と7日毎に24時間の休息の確保をするというものです。

 日本でもEUでの実績を確認してゆくようです。

◆実務面の取り扱いは

 例えば9時から18時の勤務の場合18時から24時まで時間外労働をした場合、翌日は11時間後の午前11時からの勤務となり、従業員の心身の負担を軽減すると期待する声も聞かれます。

 現在1日の労働時間の上限規制はありません。

 8時間毎に1時間の休憩は必要ですが理屈上は長時間勤務も可能です。

 それがもしEU並みに11時間のインターバルを入れたとすると労働時間の上限は休憩時間を除き1日12時間となります。

 1日当たり4時間の上限まで働いたとして月20日勤務でも80時間となり、労基署の示す過重労働ラインにかかるかどうかという所です。

 導入には給与計算のルールを決めておく必要はありますが、従業員の健康確保という面からは考えられるものと言えましょう。


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2017年4月5日水曜日

管理会計のススメ  粗利益を多く積み上げるには・・・

◆粗利益の絶対額を確保する方法は4つある

 儲けの源泉である粗利益は、「売上-売上原価」で計算されます。

 一つ一つの粗利益の絶対額を積み上げたものがその会社(個人の場合は事業)の粗利益の総額です。

◎粗利益の総額=1個の粗利益額×販売数量

 個々の要因に着目し粗利益を増やすには、

(1)値上げによる粗利益の増加、
(2)売上原価を下げることによる粗利益の増加、
(3)販売数量の増加による粗利益の増加、
(4)同じお客さんの購入頻度の増加による粗利益の増加が考えられます。

 もちろんこれらを組み合わせる場合もあります。

(1)値上げによる粗利益の増加

例:100円のものを110円で売る。

 自社の商品に魅力があり、他社では買えないようなものを売っている場合、値上げに躊躇する必要はありません。

 もちろん値上げで離れてしまう顧客も一定数出てきます。

 値上げで増える額と顧客減で減る額を比較して、粗利額が増えることを目指すのが値上げ戦略です。

(2)売上原価を下げることによる粗利益増加

例:原価50円のものを45円にする。

 販売金額を変えずに、販売回数も増やさずに、粗利益を増加させる方法です。

 現状でギリギリまで原価を抑えている場合には、採用しづらい戦略です。

(3)販売数量の増加による粗利益の増加

例:月100個売れたものを110個に増やす。

 新規の顧客を開拓するため折り込みチラシを撒く範囲を拡大したり、店舗販売だけだったものに通販ルートを設けたり、飲食店であればレイアウトを変えて座れるテーブルや椅子の数を増やすことなどが考えられます。

 ただし、これも追加で費用が発生しますので、それとの比較でどういった戦略を採用するかが変わってきます。

(4)同じ顧客の購入頻度の増加による売上増

例:月に1回の購入を25日に1回にする。

 顧客の囲い込み戦略です。

 顧客をファンにするために、顧客にとってメリットのあることを考えます。ポイント制度やかかりつけ薬局などが一例です。

◆PDCAの数字による検証が必要です

 粗利益の増加も、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、継続的に改善して行きます。

 数字の検証が必須です。会計事務所にもサポートしてもらえば力強いでしょう。


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2017年4月4日火曜日

【時事解説】SR(株主関連)活動とビジネスチャンスの源

 近年、SRに力を入れる企業が増えています。

 SRとはShareholder Relations(シェアホルダー・リレーションズ)の頭文字をとったもので、企業と株主との安定的な信頼関係を築くための活動をいいます。

 投資家に向けた企業の広報活動としては、IR(インベスター・リレーションズ)がよく知られています。

 ただ、IRは、自社の株式をまだ買っていない投資家を対象としているのに対して、SRはすでに株式を買っている株主を対象とした活動である点に特徴があります。

 SRに力を入れる企業の例を挙げると、産業用ロボットのメーカー、ファナックがあり、同社は株主との建設的な対話の窓口としてSR部を新設しました。

 SR部では、株主の要求などに耳を傾け、良好な関係を維持できるよう、対応することが役割となっています。

 実は、ファナックは、手元資金が豊富にあり、SR部を開設した当時、株主から資金の一部を株主に還元すべきだという声が上がっていました。

 当初、ファナックは、資金の使い道として、国内の工場や研究所に計1,300億円を投じるといった計画を発表し、株主還元には消極的でした。

 その後、対話を重ね、配当と自社株買いを通して株主に資金の一部を還元することを決定しました。

 こうした、株主との対話が奏功し、ファナックの株価は上昇しています。

 近年、株主に外国人投資家が占める割合が増え、結果、ファナックのような、資金の還元や、経営戦略の説明といった要求が増えています。

 その中、ファナックのほかにも、インターネット上にSRに特化したサイトを開設した企業もあり、SRへの意識は増加傾向にあるといえます。

 SRに力を入れる企業が増えた背景には、株主のなかに外国人投資家などが増え、経営者への要求が高まったことがあります。

 加えて、2015年、東京証券取引所が「コーポレートガバナンス・コード」を定めたことも一つとしてあります。

 このコードには、企業に対して、「株主との建設的な対話を促進するための体制を整備すること」と書かれており、これにより企業は体制、仕組みに取り組むことが決められました。

 その一方で、投資家との対話に後ろ向きな姿勢を見せる企業もまだ多くあります。

 時代の流れとして、株主との対話が必要なことを意識しているものの、どのように対処したらよいか、また、どのような施策を講じればいいのか、迷う部分があるのも事実です。

 そのなか、近年、SRに関するビジネスが注目されつつあります。

 SRに関するコンサルティング業務のほか、企業のIR担当者を対象としたセミナーを開く、株主を管理するツールを販売するといった事業を展開します。

 ファナックは手元資金の還元をめぐり、株主との対話に成功した企業ですが、その過程にはSRコンサルタントのアドバイスがありました。

 また、SRビジネスには、外国人株主を特定、分析といった業務もあります。

 そこで、「株主総会の定足数が集まらない」「議決権が集まらない」「委任状が必要」といった企業の難題解決に手を貸すこともあります。

 SRビジネスは株式に関する専門知識を要するため、参入障壁が高く、簡単ではありません。

 ただ、それゆえ競争も激しくなく、成功すれば利益を望める分野だといえます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


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2017年4月3日月曜日

国税庁:2015年度の滞納事例等を公表!

 国税庁では、処理の進展が図られない滞納案件については、差押債権取立訴訟や詐害行為取消訴訟といった国が原告となる訴訟を提起したり、滞納処分免脱罪による告発を活用して、積極的に滞納整理に取り組んでおります。

 2015年度租税滞納状況によりますと、原告訴訟に関しては、2015年度は156件(前年度171件)の訴訟を提起しました。

 訴訟の内訳は、「差押債権取立」15件、「供託金取立等」9件、「その他(債権届出など)」131件のほか、とくに悪質な事案で用いられる「名義変更・詐害行為」が1件となりました。

 そして、係属事件を含め148件が終結し、3件(差押債権取立訴訟2件、供託金取立等訴訟1件)を除いて国側が勝訴して滞納が整理されました。

 また、財産の隠ぺいなどにより滞納処分の執行を免れようとする悪質な滞納者に対しては、「滞納処分免脱罪」の告発を行うなど、厳正に対処しております。

 2015年度は、7件(法人5社・個人8人)告発し、裁判で2人に懲役1年(執行猶予3年)の刑が言い渡されております。

 悪質な滞納事例をみてみますと、滞納処分の執行を免れるため、ダミー会社を設立し、その会社名義の預金口座に運送代金を振り込ませるなどして財産を隠ぺいした運送業を営む滞納法人及び代表者を、滞納処分免脱罪で告発した事例があります。

 同法人は、1億円超の国税を滞納していましたが、納付の意思を示さなかったので、取引先に対して有する運送代金債権等を差し押さえましたが、その後、代表者から事業を廃業した旨の申出がありました。

 しかし、当局があらためて財産調査を行った結果、滞納法人の代表者が、親族を代表者とするダミー会社を新設し、取引先に対して社名を変更したなどの説明をした上で、運送代金約2億9,000万円を計105回にわたりダミー会社名義の口座に振り込ませている事実が把握されました。

 当局では、振込先を変更させた行為が、滞納処分の執行を免れる目的でされた財産の隠ぺいに該当すると判断し、滞納法人及び代表者を滞納処分免脱罪で告発、起訴しております。





2017年3月31日金曜日

個人所得課税 公社債投資信託の税務

 公社債投資信託とは、証券投資信託の1つで、その信託財産を国債、地方債、社債など公社債(債券)に対する投資として運用し、株式、投資口、出資、優先出資等に対する投資として運用しない投資信託です。

 そして、その大部分は、上場又は公募型の公社債投資信託です。

●上場・公募公社債投資信託の譲渡

 平成27年12月31日以前は、当該投資信託を譲渡した場合に生じた譲渡損益は、所得税及び住民税は非課税でした。

 しかし、平成28年1月1日以後においては、当該譲渡損益は、上場株式等に係る譲渡所得等として課税の対象になりました。

●上場・公募公社債投信の償還・解約

 当該投資信託の終了や解約に際して、償還金、解約金が支払われます。

 平成27年12月31日以前は、償還金又は解約金が当該投資信託の元本を超える場合、その超える部分の金額、すなわち償還差益又は解約差益は収益分配金となり、利子所得になっていました。

 また、償還、解約の場合に生じた元本と取得価額の差額(差損・差益)については、株式投資信託の場合と異なり、差益は非課税、差損は生じなかったものとみなされていました。

 しかし、平成28年1月1日以後においては、上場及び公募公社債投資信託の償還・解約があった場合には、当該金額の全部が上場株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされることになりました。

 これにより、昨年までのように、個別元本と取得価額の違いをことさら意識する必要はなくなりました。

●損益通算及び繰越控除

 もちろん、当該投資信託の譲渡による譲渡損、当該投資信託の終了に伴う償還損、解約に伴う解約損が生じた場合には、上場株式等の配当所得及び特定公社債等の利子等(配当等)との損益通算、さらには、一定の要件のもと繰越控除の適用もあります。

 ちなみに、平成28年1月1日以後、上場・公募公社債投資信託は、証券会社等の特定口座内で管理されるようになり、その口座内での通算が可能となりました。

 なお、平成28年1月1日以後は、上場・公募公社債投資信託の収益分配金は、上場株式等に係る配当所得等として申告分離課税の対象となりました。


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2017年3月30日木曜日

私道の相続評価で最高裁が審理差し戻し

 相続した土地のうち、私道として使われている部分の財産評価をめぐって納税者と自治体が争っていた裁判で、最高裁は自治体側の主張を全面的に認めていた高裁判決を破棄し、さらなる検討を命じる審理差し戻しの判決を下しました。

 私道と認定されれば税負担は7~10割減となるため、裁判の結果は不動産相続に大きく影響しそうです。

 相続財産の評価方法を規定した財産評価基本通達では、私道として利用されている宅地を「私道供用宅地」として、

①行き止まりの生活道路など、特定の人間が通行するものについては評価を7割減、

②通り抜け道路のように不特定多数の人間が通行するものについては0円

――で評価すると定めています。

 原告は相続税の申告に当たって、まず②のゼロ評価私道として申告書を提出しましたが、その後①の7割減私道だと修正して申告をし直しました。

 しかし税務署は「アパートの敷地の一部であり、そもそも私道ではない『貸家建付地』である」として減額特例の適用を認めず、更正処分を決定。

 不服とした原告が訴えを起こしたものです。

 地裁、高裁の判決ではともに自治体側の訴えが認められ、納税者が敗れました。

 しかし最高裁では、これらの判断を覆しました。

 私道に当たるかどうかは「建築基準法などの法令の制約の有無だけではない」として、「宅地の位置関係や形状、道路としての利用状況などを踏まえて、総合的に、ほかの用途に転換することが難しいかを考えるべき」との判断を示しました。


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2017年3月29日水曜日

日弁連がステマについて意見書

 日本弁護士連合会(中本和洋会長)は2月中旬、消費者に宣伝と気づかれないように行う宣伝、いわゆる〝ステルスマーケティング(ステマ)〟を、景品表示法が禁止している「一般消費者に誤認されるおそれがある表示」に追加することを求め、消費者庁に意見書を提出しました。

 日弁連はステマを「欺まん的な情報提供」と強く非難しています。

 景品表示法では、消費者が誤認するような表示で自主的かつ合理的な選択を阻害することを禁止しています。

 意見書ではステマについて

①事業者が自ら表示しているにもかかわらず第三者が表示しているかのように誤認させるもの、

②事業者が第三者に表示させるに当たり金銭などの経済的利益を提供しているにもかかわらずその表示をしないもの

――の二つに分け、ともに不当表示に加えるべきだとしました。

 ステマが問題になった例としては、飲食店から依頼を受けた業者が顧客に成りすまし、インターネット上の〝口コミサイト〟に店の推奨記事を書いていたことがありました。

 また、インターネットオークションの運営者から報酬を受けた芸能人が、実際に落札していないのに「落札できた」とブログで報告し、オークションサイトをPRしたケースも発覚しています。


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2017年3月28日火曜日

個人契約の死亡保険金の課税関係

 日本は世界的に見ても生命保険大国であり、生命保契約の加入率を見てみると男女とも約80%以上の人が加入しています。

 その中でも、大きなウエートを占めているのが、個人が契約している死亡保険金の契約で、その多くが結婚当初に夫を被保険者及び保険契約者(保険料負担者)、妻を保険金受取人とするケースとされます。

 そこで、個人契約の死亡保険金の課税関係の留意点について検討することとします。

Ⅰ 死亡保険金の課税関係

 死亡保険金における課税関係は、被保険者、保険料負担者及び保険金受取人が誰かによって、次のとおりとされます。

(1) 相続税が課税される場合

 被保険者と保険料負担者が同一人物で、保険金受取人が相続人であるときは、その保険金は相続により、相続人以外の者であるときは、遺贈により取得したものとみなされて相続税の課税対象とされます(相法3①一)。

 なお、相続人が相続によって取得したものとみなされる保険金に限り、法定相続人1人当たり500万円を限度として相続税が非課税財産とされます(相法12①五)。

 ただし、相続を放棄した者及び相続人以外の者が遺贈により受取った生命保険金等には、この非課税枠がありません。

 そこで、相続に該当するかどうかの意味において保険金受取人が誰であるかが重要な問題となります。


(2)贈与税が課税される場合

 被保険者、保険料負担者及び保険金受取人がそれぞれ異なる場合には、その保険金は保険金受取人が保険料負担者から贈与により取得したものとみなされて贈与税の課税対象とされます(相法5①,相基通3-16)。

(3)所得税が課税される場合

 保険料負担者と保険金受取人が同一人物である場合には、保険金受取人自身が負担した保険料の額に対応する部分の金額は、所得税(一時所得)の課税対象とされます(所令183②, 所基通34-4)。


Ⅱ 保険金受取人

(1)原則

 保険金受取人とは、保険契約者によって指定された者があれば、その指定受取人とされます。

 また、指定受取人がいないときは、保険約款等の定めるところにより、次に定める者が保険金受取人とされます(相基通3-11,簡易保険法55①二,団体定期普通保険約款)。

 ① 被相続人の遺族
 ② 被相続人の配偶者、子、父母、祖父母、兄弟姉妹の順序(団体定期普通保険約款)

(2)例外

 保険契約上の保険金受取人以外の者が現実に保険金を取得した場合には、保険証券に記載されている保険金受取人の名義変更の手続きがされなかったことにつき、やむを得ない事情があると認められる場合など現実に保険金を取得した者が、その保険金を取得することにつき相当の理由があると認められるときは、その現実に保険金を取得した者を保険金受取人とすることとされます(相基通3-12)。

 したがって、相当の理由がなく、遺産分割協議により保険契約上の保険金受取人以外の者が保険金を受け取った場合には、保険金受取人がまず保険金の支払いを受け、それを実際の受取人に贈与したものと取り扱われますので留意して下さい。


Ⅲ 保険料負担者

 保険契約では、保険契約者と保険料負担者が同一人物であるケースが一般的だと思われます。

 ただし、支払能力がない専業主婦又は子供を保険契約者としながら、実際はその保険料を父親が負担しているケースも見受けられます。

 この場合には、受取保険金のうち過去の実際の保険料の負担に対応する課税関係(前述したⅠ(2)(3)参照)が生じます。

 税務上では、保険料負担者が保険事故発生時の保険金課税における重要な事実認定の問題とされますので、保険契約締結時からの保険料負担者の実際の負担事実を証する預金通帳(自動引き落とし明細)などの書類の保管が必要とされます。


Ⅳ 相続人が受ける生命保険金の請求権は、被相続人による生前贈与又は遺贈と異なり、保険契約に基づいて被相続人の死亡により発生する権利であり、保険金受取人に発生とともに帰属するものとされます。

 そこで、日本に多数存在する妻のみを保険金受取人として契約されている死亡保険金の契約については、その生活環境の変化及び相続税の納税資金などを考慮し、子供を保険金受取人に加えるなどの見直しを行う必要があるでしょう。

 この場合の保険金受取人の変更手続は、原則として保険契約者の保険会社に対する通知及び保険証券への承認の裏書により行うことができます。

 なお、保険事故発生前に保険金受取人の変更を行っても課税関係は生じません。


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2017年3月27日月曜日

厚生労働省:スイッチOTC薬控除の対象商品名を公表!

 厚生労働省は、同省のホームページにおいて、2016年度税制改正で創設されたスイッチOTC薬控除(セルフメディケーション税制)の対象となる医薬品の具体的な販売商品名リストを公表しております。

 今後も、同特例の対象となる製品に関する新商品の販売や販売中止等による増減があることを踏まえ、必要に応じて2ヵ月に1回のペースで更新する予定としております。


 この特例は、自分や自分と生計を一にする配偶者その他の親族のために「スイッチOTC薬」を購入した場合、年間1万2,000円を超える部分の金額を、8万8,000円を限度としてその年分の総所得金額等から控除できる制度です。

 適用期間は、2017年1月1日から2021年12月31日までの5年間で、現行の医療費控除との選択適用となります。

 今回公表されたリストには、あいうえお順で「販売商品名」のほか、「製造販売業者名」、「成分名」がそれぞれ記載されており、対象製品を個別に確認できますので、該当されます方は、ご確認ください。


 ちなみにスイッチOTC薬控除の対象となった医薬品の成分で最も多かったのが消炎鎮痛剤としてシップ薬などに使われるインドメタシンで、「バンテリンコーワパップS」や「サロンパスEX」などがあがっております。

 これに次ぐ成分が、プレドニゾロン吉草酸エステルで、「オイラックスPZ軟膏」や「メンソレータムメディクイックH」などがあがっており、以下、フェルビナクが「ハリックスホグリラ温感」など、イブプロフェンが「ベンザブロックL」などあがっております。


 なお、日本OTC医薬品協会や日本医薬品直販メーカー協議会など5協会で構成する「日本一般用医薬品連合会」も、スイッチOTC薬控除の対象製品のパッケージに表示する共通識別マークを発表しました。

 製品の正面や背面にシール貼付等を含めて表示することにより、対象製品を一目で分かるようにしております。

 ただし、同マークに法定の表示義務はないため、各医薬品メーカーが任意で対象製品に表示するとのことです。

 今後の動向に注目です。


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2017年3月24日金曜日

残業時間の上限規制

◆労働時間の原則

 労働時間は1週40時間、1日8時間の原則(労基法32条)がありますが、労使で時間外労働協定(36協定)を結びこれに定めた通りに時間外労働をする場合には労働時間の延長を認める事としています。

 しかし別途残業時間の上限時間の規制として「労基法36条1項の協定で定める労働時間の限度等に関する基準」が定められています。

 これにおいて通常の労働者は例えば1ヶ月45時間の時間外労働の限度基準が定められています。

 これは基準でありこれを超える時間外協定も許容はされています。

 さらに協定に特別条項を付けると残業時間の制限はなくなり、それが問題視されていました。

 人手不足の昨今、採用も思うようにならず在籍者で業務処理を進めて行かなければならず、結果として36協定の時間設定を長くせざるを得ない企業もあるようです。

◆政府の残業上限規制原案

 政府は「働き方改革」として企業の残業時間を月60時間に制限する上限規制案をまとめました。

 規制の強化で長時間労働の慣行を変えるとし、協定も特別条項にも上限を設け月60時間までとする案になっています。

 企業活動を制限しないよう短期間であれば月60時間超も認め、繁忙の月と普通の月を年間でならし、月平均60時間を超えないように義務づける方向で検討しています。

 規制の対象業種もトラック運送業や建設業も猶予期間を持って対象にしてゆく、研究開発職等は医師との面談、代休等を義務付け上限は設けない方向で検討しています。

◆残業一律上限規制に懸念を示す業界も

 情報処理企業等が加盟する経済団体、新経済連盟では先の案に対して「一律的な規制強化だけでは国際競争力が低下する恐れがある」との意見書を提出しました。

 意見書の中で「人工知能、ロボットの代替等で産業が変わる中、働き方の多様性を確保し雇用の流動性を高める議論は必要」とし、「従業員の健康確保を前提としたうえで柔軟に時間管理できる環境を実現すべき」と主張しています。

 いずれにせよ企業は働く人の健康の上に成り立つのですから労働時間に配慮する事は必要でしょう。



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2017年3月23日木曜日

相互フィードバック

 「相互フィードバック」は、目標管理制度の組織目標への貢献度評価を実施する方法として用いられ、評価の公正性・納得性が確保できるとともに、組織に所属する仲間の信頼関係を強化するメリットがあります。

◆相互フィードバックの必要性

 評価の公正性・納得性を確保するために役立ち、その要件は次の通りです。

①被評価者が公正であると感じ、評価の結果を納得できなければならない。

②そのためには、評価が真摯に、客観的な事実に基づいて実施されなければならない(管理者の好き、嫌いなどの感情に基づく恣意的な評価は、納得性を持たない)

③公正性・納得性の高い評価を実施するには、目標管理制度の運用で評価すべき事柄の事実を知っている、一緒に努力した仲間の真摯な相互フィードバックを評価の根拠とするのが適切である(管理者による評価も、この相互フィードバック情報を根拠とする必要がある)

④相互フィードバックの結果を利用して、組織のメンバーの総意として評価が決定される。

 このような「相互フィードバック」は、評価の公正性・納得性を確保するのに役立つのみならず、仲間が相互に高め合うことを通じて、信頼関係を強化します。

◆相互フィードバックの方法

 組織目標の完了都度、その組織目標からカスケードダウン(段階的順次細分化)した個人目標の担当者が集まり、次の評価の視点で、「評価に値する具体的事実」を端的に捉えた相互フィードバックを実施します。

1.目標達成状況

2.プロセスの創意工夫・能力発揮などの具体的な行動

3.組織目標達成に対する貢献度

4.仲間に対する影響度

◆経営者・管理者の留意点

 「相互フィードバック」は、面倒だと思われがちですが、信頼し合う組織づくりの価値は大きく、目標達成力の向上に貢献します。社員に対して前記要件・方法の繰り返し徹底を図り、浸透させましょう。


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2017年3月22日水曜日

融資時の個人保証は着実に減少

 中小企業経営者が金融機関から融資を受けようとすると、これまでは経営者個人の連帯保証を求められることが当たり前でした。

 しかし個人保証を外すための枠組みを定めた「経営者保証に関するガイドライン」が3年前にスタートし、徐々にそうした状況に変化が起きているようです。

 中小企業庁と金融庁は実際にどれだけの融資契約で個人保証が外せたかという実績を公表しました。

 それによれば、商工組合中央金庫や日本政策金融公庫といった政府系金融機関で昨年4月~9月の半年間に行った新規融資のうち、33%に当たる3万6815件が個人保証なしの融資でした。

 一方、メガバンクや地銀、信用金庫などの民間系金融機関では、同時期に行った新規融資のうち、個人保証を外せたのは14%に当たる24万1882件でした。

 またそれぞれ、既存の契約について期限延長の際などにそれまで付いていた個人保証を外せた契約が、政府系で1354件、民間で1万8185件ありました。

 割合では民間系金融機関ではいまだに1割強、政府系でも3割強にとどまるとはいえ、個人保証なしの融資はガイドラインの適用開始以来、着実に増えつつあります。

 政府系では適用を開始した3年前の2~3月頃に比べると、新規融資に占める個人保証なしの割合は2倍以上に増えているし、民間系でも1カ月当たりの個人保証なしの融資件数は4倍以上に増加しています。

 経営者を悩ませる個人保証から解放される可能性は、格段に高くなっていると言えそうです。


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2017年3月21日火曜日

「砂糖消費税」の課税根拠は?

 税務大学校はホームページ上のコンテンツ「税の歴史クイズ」に、消費税の施行前まで課税されていた「砂糖消費税」に関する問題を追加しました。

 その内容は、砂糖消費税が始まった明治34年当時、①色の違い、②製造方法の違い、③糖度の違い――のいずれの基準で税率が変わったかというものです。

 砂糖消費税は昭和15年以降、糖蜜を分離しない製造法の「含蜜糖」と、分離する製造法の「分蜜糖」で税率を区分。

 また、含蜜糖でも糖度が86度を超えると高い税率が掛けられていました。

 この課税法は消費税法の施行前の平成元年まで続いています。

 しかし、制度が始まった明治34年は、砂糖の色の違いで区分していました。

 つまり、クイズの答えは①です。

 当時は、庶民層では黒糖の需要が高く、精製を繰り返して白くなるほどぜいたく品とされていました。

 そのため、アムステルダムの砂糖商が考案した「オランダ標本」を参考に、色が白に近づくほど税率が高く設定。

 その課税法は約40年続きましたが、砂糖に故意に着色して税率軽減を図る例があったこと、またオランダが中国で優位に販売するためオランダ標本を意図的に改訂したことから、製造方法や糖度の違いで判断するように改められたそうです。

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2017年3月17日金曜日

節税目的の養子縁組はただちに無効にならず

 相続税の節税を目的とした養子縁組の有効性が争われていた裁判で、最高裁判所第三小法廷は「節税目的の養子縁組であっても、ただちに無効になるとは言えない」とする初めての判断を示しました。

 相続税法では、法定相続人一人につき基礎控除額が600万円ずつ増えます。

 そのため相続税の節税効果を狙う富裕層の間では孫と養子縁組するケースはかなりメジャーな方法であり、裁判所の判断は、こうした現状を追認したものとなりました。

 平成25年に死亡した福島県の男性(当時82歳)は、その前年に当時1歳だった孫(長男の息子)を養子にしました。

 男性の死後、遺産をめぐり男性の長女と次女がこの養子縁組の無効を求めて長男側を提訴したのです。

 主な争点は、男性に養子縁組の意思があったかどうかです。

 民法802条には、「当事者間に縁組をする意思がないとき」は縁組を無効にできると定められています。

 したがって節税目的で養子縁組をするとしても、本当に親子になる意思があったかどうかが問われました。

 一審の東京家庭裁判所は、男性が養子縁組の書類に自ら署名していることなどから、養子縁組は有効と判断しました。

 しかし二審の東京高裁は長男が税理士を連れて節税メリットを説いた事実に言及し、「男性に孫と親子関係を創設する意思がなかった」として養子縁組を無効としました。

 そして最高裁は「相続税の節税という動機と養子縁組をする意思は併存し得る」とし、節税目的であっても「ただちに民法802条のいう『当事者間に縁組をする意思がないとき』にあたることができない」と高裁決定をひっくり返して、長女らの訴えを退けました。

 なお、二審判決では「縁組には真の親子関係をつくる意思が必要」としていましたが、この点についての言及はありませんでした。


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2017年3月16日木曜日

ふるさと納税、ついに規制か

 実質2千円の負担でさまざまな地域の特産品をもらえる「ふるさと納税」制度が、ついに規制されるかもしれません。

 制度を所管する高市早苗総務大臣は2月の記者会見で「現状の制度には問題がある」と述べ、「あらゆる課題を一度洗い出し、どのように改善できるのかを検討する」と制度見直しへの意気込みを口にしました。

 高市大臣の発言への直接の引き金となったのは、千葉県勝浦市が寄付者へ送っている返礼品です。

 勝浦市は1万円の寄付に対して、市内の店舗で使える額面7千円の商品券「かつうら七福感謝券」を用意しています。

 高市氏が問題視したのは、その換金率の高さゆえです。

 ルールとして明文化はされていないものの、寄付金額に対する返礼品の価値はおおむね3~4割にとどめるという基準が、ほとんどの自治体では自主運用されています。

 逸脱しているものも多いのですが、それでも5割程度にとどまり、七福感謝券の「1万円寄付して7千円の返礼」は突出して高く設定されています。

 それだけ勝浦市には人気が集まり、昨年4月に商品券をスタートさせてから、同市には約18億円の寄付が集まり、10億円分の商品券が発行されました。

 ふるさと納税制度は、返礼品人気が普及の起爆剤となりましたが、「思い入れのある地域を応援したい」という制度の趣旨から外れるとして総務省はたびたび自治体に〝返礼品競争〟が過熱しすぎないよう呼び掛けていました。


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2017年3月15日水曜日

消費税「授業料は非課税と言っても」

◆学校の授業料は消費税が非課税

 消費税法では、学校教育につき、授業料・入学検定料・入学金・教科用図書の譲渡等を非課税としています。

 課税売上となるものは、事業収入や教室賃貸等の資産運用収入などに限られています。

 また、寄付金収入や補助金収入は不課税売上です。

 そのため、課税売上に対応する課税仕入れは、課税仕入れのうちの一部であり、大半の課税仕入れは非課税売上や不課税売上に対応するものと見なされるため、課税仕入れに係る支払消費税の大半が学校法人の負担となっています。

◆消費税率引き上げの影響

 消費税の税率が上がっても、主たる財源である授業料や補助金・寄付金などは消費税がかからない非課税売上や不課税売上であるため、税率引き上げにより収入額が増加するものではありません。

 一方、人件費や借入金利息等以外のほとんどの経費は課税仕入れであり、税率引き上げで支出額は増加します。

 このことが学校法人の経常的な収支を悪くします。

◆授業料への価格転嫁も現実的には難しい

 理屈からすれば、価格転嫁(=授業料等の値上げ)できないことはありませんが、仕入税額控除できない消費税負担分を授業料の値上げに直結させることは大学教育の市場原理から難しいと思われます。

 結局、消費税負担の増加に対抗する収入増のやり方も個々の学校の個別事情により変わってくるのであり、単純に、価格転嫁すれば解決するということにはつながりません。

 医学部を抱える大学の場合、医療機関の非課税問題も併せ持つため、収入(=授業料・社会保険給付等)の大半が非課税であることにより消費税を仕入税額控除できず、控除対象外消費税(いわゆる損税)が発生する問題が、より深刻と言えます。

◆税制改正要望

 日本私立大学団体連合会は平成29年度税制改正要望で、消費税に係る負担軽減のための特例措置の創設を挙げていました。文部科学省からも、過去同様の要望がありました。

 家庭の教育費負担の一層の軽減を図ることを目的とすれば、現状の非課税扱いよりも、仕入税額控除可能なゼロ税率の導入の方がより趣旨に沿うこととなると言えます。


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2017年3月14日火曜日

平成28年分確定申告 公社債等の利子と源泉徴収

●利子所得も申告可能に

 公社債等の利子については、昨年までは特定の国外債を除き、支払時に「所得税及び復興税15.315%・住民税5%」による源泉徴収が行われ、この源泉徴収によって納税が完了でした(源泉分離課税)。

 しかし、平成28年1月1日以後、特定公社債等の利子所得については、申告分離課税による確定申告を選択することができるようになりました。

 また、同族会社が発行した社債で、その同族株主等が受領するものの利子については、支払時に「所得税及び復興税15.315%・住民税なし」による源泉徴収が行われたのち、当該利子所得は総合課税の対象となり確定申告を要することになりました。

●特定公社債等の利子とは

 ちなみに、特定公社債等の利子は、①特定公社債(国債、地方債、外国の国債及び地方債、上場公社債、公募公社債その他の特定の公社債)の利子、②上場公社債投資信託の収益の分配金及び公募公社債投資信託の収益の分配金等からなっています。

 個人投資家の運用対象の大部分がこれに該当します。

 一方、一般公社債等の利子とは、特定公社債等の利子以外の利子です。

●利子割と配当割

 住民税においては、昨年まで、利子については「利子割」、そして、配当(特定配当等)については「配当割」、という名称で特別徴収(源泉徴収)をしていました。

 しかし、平成28年1月1日以後における特定公社債等の利子に対する住民税5%は、利子割ではなく、配当所得に対する住民税5%と同様に、「配当割」と定義されました。

 理由は、特定公社債等の利子が上場株式等の配当等に包含され、結果、申告分離課税が選択できるようになったことによるものと思われます。

●申告分離による源泉税の取扱い

 平成28年1月1日以後は、特定公社債等の利子所得と特定の譲渡により生じた上場株式等(特定公社債等も含む)の譲渡損失との損益通算が可能となったことから、申告分離課税を選択し確定申告をすることで、場合によっては源泉徴収された税金(配当割含む)を還付することもできます。

 なお、特定公社債等の利子等についても、特定口座の源泉徴収選択口座に受入れができ、その口座内での通算が可能です。


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2017年3月13日月曜日

国税のクレジットカード納付が開始!

 2017年1月4日から、国税においてもクレジットカード納付が開始されております。

 クレジットカード納付とは、インターネット上でのクレジットカード支払の機能を利用して、国税庁長官が指定した納付受託者へ国税の納付の立替払いを委託することにより国税を納付する手続きで、地方税ではすでに実施されています。

 対象となる国税は、申告所得税及び復興特別所得税、法人税、消費税及び地方消費税、贈与税、酒税など、納付書で納付できる国税を対象としており、基本的に税目に制限はありません。

 ほぼ全ての税目で利用可能ですが、印紙を貼り付けて納付するなど、納付書を添えて納付されない税目は除かれます。

 また、源泉所得税及び復興特別所得税(告知分以外)、源泉所得税(告知分以外)は、2017年6月からの開始を予定しております。

 クレジットカード納付の注意点としては、納付税額に応じた決済手数料がかかります。

 決済手数料は、納付税額が最初の1万円までは76円(消費税別)、以後1万円を超えるごとに76円(同)を加算した金額となります。

 クレジットカード納付ができる金額は1,000万円未満で、かつ、利用になるクレジットカードの決済可能額以下の金額(決済手数料含む)です。

 なお、利用可能なクレジットカードは、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARDです。

 また、領収証書は発行されませんので、領収証書が必要な場合は、最寄りの金融機関や税務署の窓口で納付する必要があります。

 クレジットカード納付は「国税クレジットカードお支払サイト」で納付手続きをしますが、完了するとその納付手続きの取消しはできませんので、誤って手続きをした場合は、後日税務署で手続きを行うことになります。

 その他、納付手続きの完了後、その納付手続きにより納付済となった国税については、納税の猶予等を受けることはできないことや国税のクレジットカード納付はインターネット上のみの手続きであり、金融機関やコンビニエンスストア、税務署の窓口ではクレジットカードによる納付はできないこと、クレジットカード納付をしてから、納付済の納税証明書の発行が可能となるまで3週間程度かかる場合があること等ございますので、ご利用されます方は、ご注意ください。


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2017年3月10日金曜日

国税のネット公売に「極真館」

 滞納された税金を徴収するために差し押さえた財産を国税が売る「インターネット公売」で、昨年のロックバンド「黒夢」に続き、今度は全国に空手の道場を運営する「極真館」の商標権が出品されました。

 インターネット公売に出品されるのは土地や家屋といった不動産が最も多く、次いで車や貴金属類などが多数を占めますが、連続して世間によく知られた「名前」の出品は話題を呼びそうです。

 「極真館」関連の商標権を出品したのは関東信越国税局。「空手道極真館」「極真武道館」「極真空手道連盟極真館」など5つの商標権が、それぞれ見積価額53万円で出品されました。

 商標権を競り落とした人は、その名前をさまざまなサービスや商品に利用することができます。

 極真館は公売情報の公示を受け、ホームページ上で「お詫び」を発表したうえで、「各分野の専門家を通じて最善の策を講じてまいります」と権利の買い戻しに意欲を示しました。

 極真空手は空手家の大山倍達氏が創始した流派で、大山氏の死後、複数の団体に分裂。

 今回商標権を手放した極真館以外に、格闘技イベントK-1に参戦した有名選手らを擁する「極真会館」や、世界各地で大会を開催している「新極真会」などがあります。

<情報提供:エヌピー通信社>


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2017年3月9日木曜日

つくば市が固定資産税を過徴収

 茨城県つくば市は、過去40年以上にわたって複数の納税者から固定資産税などを過大徴収していたことを1月に明らかにしました。

 全国的に続く過大徴収を受けて固定資産課税台帳の調査を行った結果、判明したものです。

 過大徴収していたのは固定資産税と都市計画税に加えて、固定資産税の税額を基に算定していた国民保険健康税の3税。

 市内の201の個人や法人から、過去20年で計1億2331万円を多く徴収していました。

 住宅の建つ土地の固定資産税を最大6分の1に軽減する特例を適用していなかったことなどが理由だそうです。

 同市では平成26~27年度にも5件の過大徴収が発覚しており、改めて土地と家屋の固定資産課税台帳を突き合わせるなどの調査を行ったところ、新たに発覚しました。

 同市は国家賠償法に基づき、過去20年に過大徴収した分に加算金の利子を加えて計1億6672万円を返還する方針です。

 20年としているのは国家賠償法に規定された返還の期限がそれ以上の返還を求めていないため。

 つくば市の調査では、土地の税額軽減が導入された昭和48年から、最大で40年以上にわたって過大徴収が行われてきたとみられます。

 近年、全国で次々に発覚している固定資産税の過大徴収では、その多くが長期間に及びます。

 地方税法では固定資産税について土地の現況などを定期的に確認することを求めているにもかかわらず、実際には一度算定された税額は増築や取り壊しなどの変化がないかぎりノーチェックで据え置きにされるというのが大きな理由です。


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2017年3月8日水曜日

国税庁:2015事務年度の譲渡所得調査を公表!

 国税庁は、2015事務年度(2015年7月から2016年6月までの1年間)の譲渡所得調査を公表しました。

 それによりますと、2万6,811件の譲渡所得調査を行い、このうち74.4%にあたる1万9,941件から1,548億円の申告漏れを把握しております。

 これは、前事務年度に比べて、調査件数は10.6%減、申告漏れ等の非違件数は5.7%減となったものの、申告漏れ所得金額は3.2%増加しました。

 申告漏れ割合については、前事務年度に比べて3.9ポイント増加の74.4%でした。

 また、調査1件あたりの申告漏れ所得金額は、578万円(前事務年度は500万円)となりました。

 調査の内訳をみてみますと、株式等譲渡所得については、前事務年度に比べて8.2%減の5,839件の調査を実施し、このうち79.7%にあたる4,654件(前事務年度比5.0%減)から総額416億円(前事務年度比26.1%増)の申告漏れ所得金額を把握しております。

 また、土地建物等については、同1.3%減の2万972件の調査を実施し、このうち72.9%にあたる1万5,287件(同5.9%減)から総額1,133億円(同3.2%減)の申告漏れ所得金額を把握しております。

 事例では、実態の取引金額とは異なる契約書を作成して、譲渡所得の一部を申告していなかったHの例が挙がっております。

 Hは、少しでも税金を安くするため、買主と共謀し、実際の取引金額よりも安い金額を記載した契約書を作成するとともに、支払事実のない譲渡費用について、買主の主宰法人に架空の領収書を発行させていたことが判明しました。

 その結果、Hには、申告漏れ所得金額約3,000万円に対し、重加算税を含む約600万円の税額が追徴されました。

 税務調査は年々、高額・悪質なものを選定して重点的に行われており、譲渡所得調査も、不動産等の売買情報など、あらゆる機会を利用して収集した各種資料情報を活用して、高額・悪質と見込まれるものを優先して行われております。


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2017年3月7日火曜日

在留資格「介護」がついに新設 介護現場と外国人の就労

◆介護現場からのニーズと外国人介護人材

 人材不足が叫ばれて久しい介護現場。

 高齢化が進む中、介護人材の確保・育成のニーズは年々高まっており、外国籍人材の受入についても長年議論が交わされていました。

 日本では外国人の就労について、日本人の配偶者や日系人など一定の身分である場合を除き、職務内容ごとに類型された在留資格、いわゆる「就労ビザ」を取得しなければなりません。

 これまで外国人の介護人材については、経済連携協定(EPA)に基づきインドネシア・フィリピン・ベトナムの3か国から経済活動の連携強化を目的とした受入を行ってきたものの、これはあくまで日本における労働力不足への対応として行うものではなく、非常に限られた枠組みでのみ行われていました。

 そのため、現状は外国人が介護分野の職に就くため就労ビザを取得することは許容されていません。


◆就労ビザにいよいよ介護分野が新設

 根強いニーズがあるものの、言葉の壁や安価な労働力として扱われるのではないかという懸念事項も多く、外国人介護人材の受入についてはなかなか前進していませんでした。

 しかし、昨年11月28日に「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」が公布され、新たな類型として在留資格「介護」が創設されることになり、ついに介護分野での受入が実現する見込みとなったのです。


◆対象は介護福祉士の資格を取得した人材

 新設する在留資格「介護」では、活動内容を「日本の公私の機関との契約に基づいて介護福祉士の資格を有する者が介護または介護の指導を行う業務に従事する活動」とし、介護福祉士の資格を取得した外国人が日本で長期就労することができるようになる予定です。

 これにより、今後は留学ビザで来日した外国人留学生が、介護福祉士養成機関で介護福祉士の資格を取得し、卒業後、日本国内で就労するといった流れも想定されますので、留学生、介護福祉士養成機関、また介護・医療施設にとってこれまでにない就職への取り組みが検討できます。

 この在留資格「介護」に関する規定については公布の日から1年以内に施行される予定とされており、今後の動向に注目が集まります。




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2017年3月6日月曜日

個人型確定拠出年金の適用拡大

◆新たに個人型に加入できる人

 平成29年1月より個人型確定拠出年金(個人型DC)に加入できる人の範囲が広がりました。

 今まで個人型DCは企業年金の無い会社員と自営業者等が対象でしたが、新たに確定給付年金の制度がある企業の会社員、公務員、専業主婦も加入できるようになりました。

 個人型DCとは「老後資金を積み立てながら現在の税金を軽減する」制度です。

 愛称もiDeCo(イデコ)と名付けられています。


◆掛け金と所得控除

 掛け金は月額5千円からで全額所得控除、所得税や住民税の計算から除外されます。

 掛け金の上限額が各々の立場で異なります。

 例えば企業年金の無い会社員の上限額は月23,000円、年間276,000円です。

 この場合、所得税、住民税が20%(復興税除く)として、この掛け金額にかかる分の20%、55,200円が節税となり年末調整等で戻ります。

 企業年金のある会社員と公務員の上限額は年144,000円、専業主婦は276,000円。専業主婦は夫が保険料負担をしていれば夫側で所得控除ができます。

 自営業者は年816,000円(小規模共済等他の所得控除の制度の掛け金と合わせた額)です。


◆運用方法

 確定拠出年金は金融商品を運用するので対象は預貯金、投資信託、保険等の金融商品を選びます。

 運用益は非課税ですが、場合によっては損失が生じる事がないとは言えません。

 運用コストもあるので「個人型確定拠出年金ナビ」で調べてみましょう。

 預貯金ならリスクは少ないものの利回りは低く、期待利回りの高い商品もいろいろで選択はなかなか難しいものです。

 長い目で考えることが必要でしょう。

 口座を開くと金融機関によって違いますが、加入時の手数料3千円程度と管理費が年間1千円から7千円位かかります。


◆受給の時

 受給は原則満60歳からで原則中途引き出しはできません。

 受給時は一時金、年金、両方の併用が選択できます。

 一時金であれば退職所得控除の対象です。

 企業の退職金支給時と重なると控除枠を超えてしまうことがあるので注意が必要です。

 年金受給の場合も公的年金控除の範囲を超えると課税されます。

 一般的には一時金の方が節税効果は大きいと言われています。



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2017年3月3日金曜日

今年は「マイナンバー元年」

 国民一人ひとりに番号が付与されるマイナンバー制度は昨年1月にスタートしていますが、番号記載が今年から必要になる税務関係書類は多く、実質的には今回が〝マイナンバー元年〟の申告です。

 所得税の申告書はもちろんのこと、医療費控除などさまざまな税制上の優遇を受けるための申請書類にも12桁の個人番号の記載欄が設けられています。

 マイナンバー制度では、他人の番号の不正利用やなりすましの防止のため、番号を利用する際には本人確認書類の提示が必要となっています。

 確定申告も例外ではなく、国税庁は今年の申告に関する「重要なお知らせ」として、「平成28年分の確定申告書等の提出の際には、マイナンバーの記載+本人確認書類の提示または写しの添付が必要です」と強く呼び掛けています。

 本人確認書類として認められるのは、申請に基づいて発行される「個人番号カード」を持っていればカード一枚です。

 持っていなければ、一昨年10月~12月に国内全世帯に送付された「個人番号通知カード」か個人番号が記載された住民票の写しのどちらかに加えて、免許証やパスポートなどの身分証明書が必要です。

 申告書一枚提出するのにも非常に煩雑になったと言えますが、マイナンバーの提示は法律上で定められた義務ではあるものの罰則は設けられていません。

 つまり、記載ミスや不提出があったとしても、それを理由に申告書が不受理となることはありません。

 ただし今後マイナンバーが銀行の預金口座などと紐付けられていく過程で、将来的に不記載に罰則が設けられる可能性は限りなく高いことには留意してください。


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2017年3月2日木曜日

ふるさと納税をただの寄付にしない

 任意の自治体に寄付をして税優遇を受けられる「ふるさと納税」制度を昨年初めて利用してみたという人も多いでしょう。

 寄付に対する返礼としてさまざまな特産品を受け取った人も、基本的に確定申告までしっかり処理をして初めて同制度の税優遇を受けられることを忘れてはいけません。

 同制度による税優遇を受けるためには、寄付先の自治体から送られてきた「寄附金受領証明書」を確定申告書類に添付して提出する必要があります。

 これをしなければ制度のメリットである所得税や住民税の控除を受けられず、単なる寄付となってしまうので必ず忘れないようにしましょう。

 もし受領証明書を紛失してしまったなら、寄付先の自治体に連絡をすることで再交付を受けられます。

 ただし郵送のやり取りには時間がかかるため、余裕を持って準備しておきたいところです。

 また本来確定申告をする必要がなく、「ふるさと納税ワンストップ特例」を利用するつもりの人でも、寄付先が5団体を超えている人や、特例申請をしていない人は、改めて確定申告をしなければ税優遇は受けられないので注意が必要です。


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2017年3月1日水曜日

居住用超高層建築物に係る課税の見直し

【はじめに】

 新築の居住用超高層建築物(いわゆるタワーマンション)の売買価格は、上階層ほど高額で取引される傾向にあります。

 しかし、購入後の固定資産税額は、建物全体に係る固定資産税額を階層に関係なく各区分所有者の専有部分の床面積によってあん分して計算されます。

 そこで、取引価格が異なるのに固定資産税額は一緒であるとの不公平の声が納税者から上がっていました。

 そこで、平成29年度税制改正大綱(平成28年12月22日閣議決定)では、おおよそ20階を超える居住用超高層建築物全体に係る固定資産税の負担を上階層ほど増税し、低階層ほど減税するとの改正案が公表されました。

 本稿では、居住用超高層建築物に係る固定資産税の課税の見直し案の概要について解説します。

Ⅰ 改正案の概要

 高さが60mを超える建築物(建築基準法令上の「超高層建築物」)のうち、複数の階に住戸が所在しているもの(以下「居住用超高層建築物」といいます。)については、その居住用超高層建築物全体に係る固定資産税額を各区分所有者にあん分する際に用いるその各区分所有者の専有部分の床面積を、住戸の所在する階層の差違による床面積当たりの取引単価の変化の傾向を反映するための補正率(以下「階層別専有床面積補正率」といいます。)により補正することとされます。

 なお、都市計画税についても同様とされます。

Ⅱ 階層別専有床面積補正率の定義

 「階層別専有床面積補正率」とは、最近の取引価格の傾向を踏まえ、居住用超高層建築物の1階を100とし、階が一を増すごとに、これに10を39で除した数を加えた数値とされます。

 この補正率を使用することによって、1棟全体の専有床面積の合計値が増加することとなります。

 そこで、中央階を起点として1階ごとに固定資産税の負担が約0.25%変更することとされます。

  〔算式〕
   N階の階層別専有床面積補正率=100+10/39×(N-1)

Ⅲ 居住用以外の専有部分がある場合

 居住用以外の専有部分を含む居住用超高層建築物においては、まず居住用超高層建築物全体に係る固定資産税額を、床面積により居住用部分と非居住用部分にあん分の上、居住用部分の税額を各区分所有者にあん分する場合についてのみ階層別専有床面積補正率が適用されます。

Ⅳ 天井の高さ等に差異がある場合

 前述したⅠからⅢまでに加え、天井の高さ、附帯設備の程度等について著しい差違がある場合には、その差違に応じた補正を行うこととされます。

Ⅴ 申し出による割合の適用

 前述したⅠからⅣまでにかかわらず、居住用超高層建築物の区分所有者全員による申出があった場合には、その申し出た割合によりその居住用超高層建築物に係る固定資産税額をあん分することも可能とされます。

Ⅵ 適用関係

 前述したⅠからⅤまでの改正は、平成30年度から新たに課税されることとなる居住用超高層建築物(平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含むものは除かれます。)に係る固定資産税から適用されます。

おわりに

 税制改正大綱では、居住用超高層建築物に係る固定資産税の課税の見直しが行われることとされました。

 また、同様の改正案が、固定資産税評価額を基準として課税される居住用超高層建築物の専有部分に対する不動産取得税についても公表されています。

 しかし、固定資産税評価額を基準として課税される相続税の家屋の評価方法(財基通89)は、改正されませんので留意して下さい。


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2017年2月28日火曜日

国税庁:税務CGの充実に向けた取組みを促進!

 国税庁では、実地調査以外の多様な手法を用いて、納税者が自発的な適正申告をする取組みを充実させていくこととしており、国税局調査課所管法人のうち、特別国税調査官が所掌する法人に対して、税務に関するコーポレートガバナンス(以下:税務CG)の充実に向けた取組みを促進しております。

 税務CGとは、税務について企業の代表取締役などの経営責任者が自ら適正申告の確保に積極的に関与し、必要な内部統制を整備することをいいます。

 この背景には、大企業の税務コンプライアンスの維持・向上には税務CGの充実が重要、かつ、効果的という考えがある模様です。

 なお、「大企業」とは、資本金1億円以上の国税局調査部所管の法人をいいます。

 また、税務CGの充実により税務コンプライアンスが向上すれば、企業側にとっては税務リスクの軽減や税務調査対応の負担軽減になり、国税当局側にとっても調査必要度の高い法人への税務調査の重点化が図ることができ、双方にメリットがあるとしております。


 税務調査などの機会を利用して対象法人に、トップマネジメントの関与・指導や、経理・監査部門の体制・機能の整備・運用、内部牽制の働く税務・会計処理手続きの整備・運用、税務に関する情報及び再発防止策の社内への周知、不適切な行為の抑制策の整備・運用に関する「税務に関するコーポレートガバナンスの確認表」の記載を依頼し、内容を確認します。

 税務CGの判定結果は、調査必要度の重要な判断材料の一つとして活用されます。

 税務CGの状況が良好な法人については、一定の情報開示等を条件に次回調査までの間隔が1年延長されます。

 「一定の情報開示」とは、組織再編における適格組織再編か否かの判定、特別損失計上取引の処理、仮受金や仮払金計上取引の処理など、国税当局と見解の相違が生じやすい取引等を調査省略時に自主的に開示することをいい、これを受けた当局が適正処理を確認し、問題がなければ調査間隔が延長されます。

 こうした取組みの効果として、税務CGが十分であれば、大企業においては、事業部や支店、工場などの組織の第一線で不適切な経理処理が生じるリスクが軽減されるとしております。

 今後の動向に注目です。


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2017年2月27日月曜日

育児・介護休業法の改正

◆平成29年1月より改正 介護休業法

 育児・介護休業法の改正のうち、ここでは介護休業法の改正について説明します。

 介護休業法とは対象労働者の要介護状態(負傷、疾病等で2週間以上の期間、常時介護を必要とする状態)の家族の世話をする為の休業です。

 対象範囲は配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫です。祖父母、兄弟姉妹、孫については今回の改正で同居・扶養要件が外されました。

◆改正のポイント

①介護休業は対象家族1人につき通算93日までを原則1回に限り取得⇒改正では、対象家族1人につき通算93日までを3回を上限として分割取得する事ができるようになりました。

②介護休暇は1日単位での取得⇒改正では半日単位(所定労働時間の2分の1)での取得が可能になりました。
(介護休暇とは、対象家族の介護を行う労働者は1年に5日、対象家族が複数いる場合は10日まで休暇を取得できる)

③介護の為の所定労働時間の短縮措置(選択的措置)は介護休業と通算して93日の範囲内で取得⇒改定では介護休業とは別に利用開始から3年の間で2回以上の利用が可能になりました。

④介護の為の所定労働時間の制限(残業の免除)は対象家族1人につき介護終了までの期間について利用出来る事となりました。

⑤介護休業取得者への不利益取り扱い禁止に加えて嫌がらせ防止義務ができました。

◆仕事と介護の両立には その対策

 今回の介護休業法の改正は育児・介護休業法ができてから20年余りたち、ほとんど改正をしていなかった介護休業法の内容を大幅に見直し現状に即した内容に改定し、年間10万人と言われる介護離職者を防止するための措置を考えています。

 仕事と介護の両立は個人的な問題でもありますが日本全体の課題と言えます。

 今後介護に直面した従業員が出てきても仕事と両立しながら社内の仕事が回るよう考えて行く必要があるでしょう。

 現状を把握した上で相談できる態勢を敷き、介護休業制度や自治体のサービス等周知に努める事が必要でしょう。

 柔軟な働き方が可能となる社内制度は、社員研修等で従業員皆で話し合って討議を進めるのが良いでしょう。


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2017年2月24日金曜日

65歳超雇用推進助成金

◆平成28年10月にできた助成金

 高年齢者の雇用の確保の為に定年引き上げ等の措置を実施した事業主に対して支給されるものです。

 今までにも似たような助成金はありましたが、今回は65歳までの継続雇用制度を導入していてさらに継続雇用の年齢を延ばしたり、定年を延長したりした事業所が次の様な措置を導入した場合に支給されます。

①65歳以上の年齢への定年引き上げ・・・・・100万円

②66歳以上への定年の引き上げ又は定年の定めの廃止・・・・・120万円

③希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入
ア. 66歳から69歳 ・・・・・ 60万円
イ. 70歳以上    ・・・・・ 80万円

◆支給の対象となる事業主

①雇用保険適用事業所の事業主である

②審査に必要な書類を整備・保管している

③審査に必要な書類を提出先の機関に提出提示、実地調査に協力する

④労働協約又は就業規則による次のいずれかを平成28年10月19日以降実施した
ア. 旧定年年齢を上回る66歳以上への定年の引き上げ、
イ. 定年の定めの廃止、
ウ. 定年年齢及び継続雇用年齢を上回る66歳以上の継続雇用制度の導入

⑤ ④に定める制度を規定した際、社外の専門家に委託して費用を要した

⑥ ④に定める制度を就業規則に整備する

⑦ ④に定める制度実施から支給申請日の前日までにおいて、当該事業主に1年以上雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者が1人以上いる

◆助成金が受給できない場合

①労働保険料を前年度まで納入していない

②支給申請日の前日から過去1年に労働関係法令違反をしている

③風俗営業、接待を伴う飲食業

④過去3年以内の不正受給

⑤過去に高年齢雇用安定助成金の定年引き上げ等の措置に関し支給を受けた

⑥その他

◆支給申請

 支給申請は必要書類を揃えて、制度実施日の翌日から2ヶ月以内に各都道府県の高齢・障害・求職者雇用支援機構に提出します。


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2017年2月23日木曜日

セルフメディケーション税制が開始

 ドラッグストアなどで買える市販薬「スイッチOTC薬」の購入費が年1万2千円を超えた場合に税負担が軽減される特例制度「セルフメディケーション税制」が今年1月から始まりました。

 セルフメディケーションとは、軽い病気などの場合は、すぐに医療機関にかかるのではなく自ら市販薬を購入するなどして健康管理を促すことの意味。

 国内では高齢化により医療費など社会保障費の増大が続いており、政府には国民が自ら健康増進を図る取り組みを後押しする狙いがあります。

 平成33年末までの時限措置です。


 スイッチOTC薬とは、医師の処方が必要な医療用医薬品から転用された有効成分を含む医薬品のこと。

 対象薬は、かぜ薬や鎮痛剤など1555品目(昨年12月末)に上ります。

 税負担の軽減対象になるには、購入した際のレシートなどを保管し、翌年に確定申告する必要があります。

 分かりやすいように、購入時のレシートには商品名の横に「★」や「セルフメディケーション税制対象」などと記載されています。

 家族の年間購入額が1万2千円を超えた場合に、最大8万8千円までを課税所得から差し引くことができます。

 ただし、健康診断や予防接種など健康増進に向けた取り組みをしていることも条件で、単純に医薬品を購入するだけでは制度の恩恵は受けることはできません。


 課税所得が400万円で、制度の対象となる医薬品を年2万円購入したケースでは、下限額である1万2千円を差し引いた8千円を控除することができます。

 その結果、所得税(国税)は1600円、個人住民税(地方税)は800円の減税効果があります。

 これまでも医療機関への通院費や入院費の自己負担額や、市販薬の購入費用などが年10万円を超えた場合の医療費控除の制度はありました。

 医療費控除制度と今回のセルフメディケーション税制は併用できません。


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2017年2月22日水曜日

今年から加算税が強化

 法定申告・納付期限が今年1月1日以降の国税は、それまでと比べて過少申告に対する罰則が厳しくなっています。

 過少申告や無申告は加算税の対象ですが、税務調査の事前通知を受け取ってから実際に調査に入られるまでに修正申告すれば課税されないことになっていました。

 しかし今後は、事前通知後に過少申告の修正申告をしたときでも5%の加算税が課されます。

 また当初申告した税額と50万円のうち多い方の金額を修正申告額が超えるときには、超過部分の税率が10%にプラスされます。

 無申告時の加算税についても、通知があってから調査までの修正申告にかかる税率は5%でしたが、10%に引き上げられました。

 納付税額50万円超の部分は15%に税率が上乗せされます。

 さらに修正申告や期限後申告の〝常習犯〟への罰則が設けられています。

 期限後申告、修正申告、更正などがあったときに、過去5年以内に同じ税目で無申告加算税か重加算税を課されていたなら加算税に10%のペナルティーが上乗せされます。


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2017年2月21日火曜日

国税関係書類に係るスキャナ保存制度の見直し

 2016年度税制改正において、国税関係書類に係るスキャナ保存制度について見直しが行われております。

 主な改正事項として、

①読取装置に係る要件の緩和

②受領者等が読み取りを行う場合の手続きの整備

③相互けん制要件に係る小規模事業者の特例の新設

があります。


 上記①では、スキャナについて、原稿台と一体となったものに限定する要件を廃止し、スマートフォンなどの携帯型画像記録装置を活用した電子保存を認めております。

 ②では、国税関係書類(契約書、領収書等の重要書類に限る)を受領する者がスマホなどで読み取りを行う場合には、国税関係書類の受領等後、受領者が国税関係書類に署名した上で、とくに速やか(3日以内)にタイムスタンプを付すことや記録する国税関係書類が日本工業規格A4以下の大きさの場合には、国税関係書類の大きさに関する情報の保存を不要としております。

 さらに、適正事務処理要件のうち、相互けん制要件(スキャナ読取の各事務についてそれぞれ別の者が行う体制)については、国税関係書類の受領者以外の者が記録事項の確認(必要に応じて原本の提出を求める)を行うこととすることで足りるとしております。

 定期検査要件については、定期検査を了するまで必要とされている国税関係書類の原本保存を本店、支店、事務所、事業所その他これらに準ずるものにおいて行うことしております。

 また、③については、小規模企業者(従業員が20人以下等の中小企業基本法に定める小規模企業者)の場合には、上記の定期検査要件について、税理士などの税務代理人による検査とすることで、相互けん制要件を不要にできます。

 例えば、1人で建設業を営んでいる小規模事業者は、定期的な検査を税務代理人に依頼することで、相互けん制要件は不要となります。

 したがいまして、これまで制度の利用には最低3人(領収書等の受領者、内容確認する経理担当者等、定期的に事後検査する人)が関わる必要がありましたが、2人(領収書等の受領者、定期的に事後検査をする税務代理人)で利用できるようになります。

 これらの改正は、2016年9月30日以後に行う承認申請について適用されますので、該当されます方は、ご確認ください。


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2017年2月20日月曜日

平成28年分確定申告 株式等の譲渡所得の計算に留意

 株式等に係る譲渡所得の課税は、申告分離課税で国税15%(別途復興税有)、住民税5%です。

 しかし、28年1月1日以後の株式等に係る譲渡所得については、上場株式等に係る譲渡所得とそれ以外(一般)の株式等に係る譲渡所得とは区分され、それぞれ別のものとして税額計算がなされます。

●両者の損益通算はできない

 この区分計算の理由は、平成28年分から上場株式等に係る譲渡損失又は譲渡益と一般株式等に係る譲渡益又は譲渡損とが、それぞれ両者間で損益通算ができなくなることによるものです。

 それでは、平成27年分以前の各年分において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額で平成28年分に繰り越されたものについてはどうか、ですが、一般株式等に係る譲渡所得の金額から繰越控除することはできません。

 もちろん、平成28年分における上場株式等に係る譲渡所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することはできます。


●特定公社債等の利子と譲渡損益

 また、特定公社債等の利子や譲渡による所得も平成28年分から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とされました。

 そして、これらの所得間、上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択したものに限る)及び譲渡所得との損益通算並びに特定公社債等の譲渡損失の金額についても確定申告書を連続して提出することにより3年間の繰越控除ができることになりました。

 なお、特定公社債等の償還又は一部解約等により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額については、これを特定公社債等の譲渡所得の収入金額とみなす、とされました。


●特定公社債等とは

 ちなみに、特定公社債等とは、特定公社債と公募公社債投資信託からなり、特定公社債は、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などの一定の公社債をいいます。

 なお、損益通算及び繰越控除の対象となるものは、金融商品取引業者等を通じて売却する場合など、一定の売却になります。


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2017年2月17日金曜日

平成29年度税制改正 法人課税編②

 今回は、役員給与等の改正を中心に幾つかの改正項目を概観していきます。

●役員給与等について見直し

(1)利益連動給与について、改正案では現行の利益指標に株価等の指標(業績連動指標)を追加、また、計測期間も単年度指標から複数年度指標に拡大しています。

 これを受けて、業績連動指標に基づく一定の株式数の交付を給与に加えています。

(2)退職給与で利益等の指標を基礎として算定されるもののうち一定の要件を満たさないものは、その全額を損金不算入とし、これにあわせて、利益連動給与について、指標の対象が複数年になることを受け、業績目標の達成度合いに応じた新株予約権の一定数の交付を給与に加えています。

 なお、損金算入の手続に関しては、一定の時期に確定した金銭又は株式数を交付する給与は、事前確定の届出が必要。

 一方、複数年の期間に連動した金銭、株式等を交付する給与は、報酬委員会等の決定や有価証券報告書での開示等が必要です。

(3)譲渡制限付株式等について、改正案では、完全子会社以外の子会社役員も付与の対象に加えています。

 また、非居住者である役員についても損金算入を可としています。

(4)定期同額給与の範囲について、改正案では、税及び社会保険料の源泉徴収等の後の金額を定期同額の範囲に加え、柔軟な対応に改めています。

 上記改正の適用は、退職給与、譲渡制限付株式及び新株予約権に係る部分は平成29年10月1日以後、その他の部分は同年4月1日以後に支給又は交付の決議(その決議がない場合、その支給又は交付)をする給与からです。


●中核企業向け投資促進税制の創設

 事業主が地域中核事業計画(仮称)を策定(都道府県の認定要)し、高い先進性を有すること(国の認定要)を条件に、機械及び備品等を取得した場合、特別償却40%(税額控除4%)、建物等では20%(税額控除2%)の特例措置が新設されています。


●中小企業投資促進税制上乗せ措置

 生産性向上設備等に係る即時償却等については、中小企業経営強化税制と改組し、経営力向上計画の認定を条件に、対象設備を拡充し、一定の器具備品及び建物付属設備が追加されています。

 適用期限は、平成29年4月1日から平成31年3月31日までです。


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2017年2月16日木曜日

アメリカで30万枚の小銭納税

 アメリカで、貨幣30万枚で自動車にかかる税金を支払った男性が話題を呼んでいます。

 米・バージニア州に住む男性がそのような〝暴挙〟に出た理由は、行政の怠慢に対する抗議だといいます。


 男性は昨年9月に新車を購入し、その際、複数の郡にまたがって4つの家を所有していたため、車両をどの地域で登録して消費税を納めればいいか疑問を持ったそうです。

 そこでコールセンターに電話をかけて陸運局につないでもらおうとしたところ、1時間かかってもつながらないため、男性は情報公開制度を利用して陸運局への直通番号を入手しました。

 しかし直通番号に電話をしたところ、返ってきた答えは「あなたがこの番号に直接かけることは許可されていません」という言葉のみでした。


 何度もかけ直したあげく望んだ答えをもらうことができたといいますが、行政の硬直ぶりに憤りを感じた男性は、課せられた税額約3千ドルを、すべて「硬貨」で支払うことを決めたそうです。

 12月11日の午前9時に陸運局に運び込まれた小銭は29万8745枚で、職員はそれを数えるのに翌日の朝までかかったとのことです。


 男性が重さ702キロにも及ぶ小銭を〝納税〟するのにかかった費用は、人件費が時給10ドル×11人分、5台の手押し車400ドル、その他の経費に440ドルほど、結局約34万円の税金を納めるために、約11万5千円をかけることになったそうです。



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2017年2月15日水曜日

年収1千万円超は増税

 給与所得控除の縮小によって、今年から年収1千万円超の人の税負担が重くなります。


 課税される給与所得額は、給与額から給与所得控除額を差し引いて計算します。

 この給与所得控除額は収入が多いほど上がっていきますが、上限があり、平成28年は給与収入1200万円超の人は一律230万円とされていました。

 しかし、今年から収入1千万円超の人が上限の対象になり、また上限額は220万円に引き下げられています。

 年間収入が1千万円を超える人は納める税金が増えることになります。


 給与所得控除額は、平成24年まで「収入金額×5%+170万円」(年収1千万円超の人)と設定されており、収入が多い人は青天井で控除額が上がっていました。

 しかし平成25年度の税制改正で上限額が設定されたことで、年間収入が多い人ほど税負担が一気に重くなりました。

 25~27年は年収1500万円超で給与所得控除額は245万円、28年は1200万円超で230万円、今年は1千万円超で220万円と上限額が段階的に引き上げられているのです。



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2017年2月14日火曜日

65歳以上も雇用保険の適用者に

◆雇用保険の適用拡大

 平成29年1月1日より雇用保険の「高年齢被保険者」として65歳以上の方も適用の対象となりました。

 今までも高年齢被保険者として65歳に達する前から雇用され、65歳に達した日以後も引き続き雇用されていた方は適用されていました。

 今回の改正は65歳以上で新たに雇用された場合でも被保険者となり、次の様な方が対象になります。

 ①平成29年1月1日以降に新たに65歳以上の労働者を雇用した場合

 ②平成28年12月までに65歳以上の人を雇用し平成29年1月1日以降も継続して雇用している場合。この場合は平成29年1月1日が適用日になります。

 ③平成28年12月末時点で高年齢被保険者である人(65歳未満で雇用され継続勤務している人)は改めて手続は必要ありません。

 ①と②の対象者は雇用保険被保険者資格取得届をハローワークへ提出します。


◆雇用保険の加入対象とは

 ①1週間の所定労働時間が20時間以上であり、雇用期間が31日以上の見込みである

 ②被保険者になった日の属する月の翌月10日までに資格取得届を提出しますが、平成28年12月末以前より雇用していた人が被保険者となる場合は、平成29年3月31日までに取得届を提出すればよい事となっています。

 事業主が労働者の希望により加入の有無を決めるものではありません。

 要件に該当すれば当然被保険者になりますのでご注意ください。


◆雇用保険料について

 65歳以上の方の保険料は徴収するのでしょうか。

 平成31年度分までは徴収しない事となっています。

 労働保険料の申告書には保険料額は記載しますが、本人からの徴収も保険料の支払いも発生しません。

 また、65歳以上の方も各給付金の対象となりますので、離職をした時は「高年齢求職者給付金」を受け取ることができます。

 離職後に住居を管轄するハローワークで求職の申し込みをし、受給資格決定を受ける必要があります。

 被保険者期間が1年以上あれば基本手当日額の50日分、1年未満の場合は30日分が一時金として受けられます。


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2017年2月13日月曜日

平成29年度税制改正 法人課税編

法人課税における主な改正項目は、次のとおりです。

●試験研究費の税額控除の拡充

 改正では、税額控除額は、前年からの試験研究費の増額が大きいほど税額控除率も大きくなっています。

 中小企業の場合は、税額控除率が費用の12%分とされていましたが、改正では12%~17%分の控除率となっています。

 一方、大企業は、8%~10%分だった税額控除率が6%~14%分に改正されています。

 また、試験研究費の範囲には、「サービスの開発」も対象になっています。


●所得拡大促進税制の拡充

 企業規模にかかわらず、給与支給総額が前年を上回るなどの所定の要件を満たすことで、賃上げ総額の10%分を減税(法人税から控除)してきましたが、より一層の賃上げを促す観点から、改正では、中小企業の場合、前年に比べて2%以上の賃上げを実施した場合には22%分の税額控除、一方、大企業でも、前年対比2%以上の賃上げを実施した場合には10%から12%分と拡充しています。

 ただ、賃上げが2%に満たない大企業は、現行10%分の税額控除も受けられません。


●組織再編税制の見直し

 現行税制では、スピンオフ(特定の事業や子会社を企業グループから切り出して独立した会社とする)に際して、

 ①法人サイドにおいては「譲渡損益(移転資産又は子会社株式)課税」、

 ②個人サイドでは「配当(みなし配当含む)課税」

が発生することから、新しい産業への機動的な事業再編ができませんでした。

 そこで、今回の改正では、分割、現物分配にあたって、分割法人又は現物分配法人の株主の持株数に応じて、それぞれ、分割承継法人の株式又は子会社株式のみが交付される場合、その他所定の要件を満たせば課税関係が生じないようにしました。

 以上の改正は、平成29年4月1日開始事業年度からの適用です。


●中小企業の軽減税率に関して

 年800万円以下の所得金額の税率(本則19%、租特15%)は2年間延長です。

 なお、中小企業であっても、平均所得金額(3年間)が年15億円を超える事業年度の適用は停止するとしています。

 この改正は、平成31年4月1日以後に開始する事業年度からの適用です。


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2017年2月10日金曜日

ソフトウェアの見直しによる費用の取扱い

 既に、マイナンバー制度がスタートし、その対応のため、既存のコンピュータソフトウェアを見直すところも多いと思います。

 見直しの方法としては、

 ①単なるマイナンバー対応としてのみ各ソフトのバージョンアップをする

 ②これを機に業務用ソフトウェアを別会社の新品のソフトウェアに買い換える

があります。


 しかし、上記2つの方法では税務処理が異なりますので、ご注意ください。

 まず、ソフトウェアに係る資本的支出と修繕費に関する法人税基本通達では、

 「法人が、その有するソフトウェアにつきプログラムの修正等を行った場合において、その修正等が、プログラムの機能上の障害の除去、現状の効用の維持等に該当するときは、その修正等に要した費用は修繕費に該当し、新たな機能の追加、機能の向上等に該当するときはその修正等に要した費用は資本的支出に該当する」

と規定しております。

 マイナンバー制度における番号法では法人に対して「安全管理措置義務」を課し、この措置を講じないと安全措置管理義務違反となります。


 それでは、従来のソフト(給与計算ソフトや年末調整システムなど)ですと、その使用に制限がかかることになります。

 そのため、既存のソフトウェアをマイナンバー制度に対応させるための支出費用は、効用を維持するための費用とされ、上記①のマイナンバー対応としてのみ各ソフトをバージョンアップする費用は「修繕費」として処理することができると考えられます。

 また、②の別会社の新品のソフトウェアに買い換えるケースは、新規資産の取得となるため、原則、資産計上する必要があり、耐用年数も「ソフトウェア」の「その他のもの」として5年で均等償却することになります。


 これらは、消費税率が8%から10%に引き上げられるときも同様の考え方で、単なる税率変更に対応して変更しただけのソフトウェアの修正費用は「修繕費」として処理することができると考えられます。

 また、新しい対応ソフトに買い換える場合などは、新規取得として取得価額とされますが、一定の場合で、既存ソフトの残存価値がある場合には、これら既存ソフトの除却損の計上も認められると考えられますので、該当されます方はご確認ください。


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2017年2月9日木曜日

e-Taxで添付書類をPDF送信

 電子申告システム「e-Tax(イータックス)」で税務申告(申請、届出)しても別途郵送しなければならなかった添付書面の一部について、今年1月4日からPDF形式のデータ添付による送信が可能になりました。


 データ送信できるようになったのは、所得税、贈与税の申告手続きと、所得税、消費税(個人)、贈与税、相続税、電子帳簿保存法(個人)関係の申請・届出手続きに関連する書類。


 1ファイルあたり最大1メガバイトまで送信できます。


 添付書面のルールが簡素化されたことで、多少なりとも電子申告がしやすくなったようです。


 なお、平成29年1月3日以前に提出した申告、申請、届出に掛かる添付書類については、同月4日以降でもPDFでの提出はできません。


 法人税、消費税(法人)、酒税の申告手続きなどのデータ添付は、平成28年4月から可能になっています。


 PDFデータで送信した添付書類のうち、法令の規定で原本の提出が必要とされている収用証明書、登記事項証明書などの添付書類については、法定申告期限から5年間保存する必要があります。



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2017年2月8日水曜日

無予告調査は全体の4.3%

 東京税理士会(西村新会長)が会員向けに行ったアンケート調査によると、事前通知がなかった無予告調査の件数は93件で、全体の4.3%でした。


 このうち臨場後速やかに国税通則法の手続きにのっとって納税者の理解と協力を得て調査が行われたものは82件にとどまりました。


 なかには納税者の理解を得られないまま調査が開始されたと考えるケースもあったそうです。


 法令に則っていない調査が行われていることが懸念されます。


 また、税理士が税務代理権限証明書を提出しているにもかかわらず、納税者にしか通知せずに調査にいたったケースが117件に及んだことが分かりました。


 税理士が税務代理権限証明書を提出すると、必ず税理士に通知をされなければなりませんが、国税当局は厳密に通知義務を守っていなかったことになります。


 調査対象者の取引先などに対して実施される税務調査である「反面調査」は170件で、そのうち反面調査であることを実施した後に知ったのは87件で過半数を上回りました。


 反面調査は取引先などに知らせたうえで実施することになっているはずですが、税理士に知らせずに実施しているケースが大半を占めていることが浮き彫りになりました。



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2017年2月7日火曜日

国税庁:2015年度租税滞納状況を公表!

 国税庁は、2015年度租税滞納状況を公表しました。

 それによりますと、2016年3月末時点(2015年度)の法人税や消費税など国税の滞納残高が、前年度に比べて8.2%減の9,774億円となりました。

 新規発生滞納額は、前年度に比べ16.2%増の6,871億円と2年連続で増加したものの、整理済額が7,744億円(前年度比15.9%増)と新規発生滞納額を大きく上回ったため、滞納残高も減少しました。

 2015年度に発生した新規滞納額は、最も新規滞納発生額の多かった1992年度(1兆8,903億円)の約36%まで減少し、2015年度の滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額)は1.2%と前年度(1.1%)からほぼ横ばいでした。

 2004年度以降、12年連続で2%を下回り、滞納残高はピークの1998年度(2兆8149億円)の約35%まで減少しました。

 税目別にみてみますと、消費税は、新規発生滞納額が前年度比33.5%増の4,396億円と2年連続で増加し、税目別では11年連続で最多で、全体の約64%を占めております。

 一方、整理済額が4,533億円と上回ったため、滞納残高は3.9%減の3,340億円となり、16年連続で減少しました。

 法人税は、新規発生滞納額が同5.9%減の634億円と2年連続で減少し、整理済額が832億円と大きく上回ったため、滞納残高も15.6%減の1,069億円となり、8年連続で減少しました。

国税庁では、

 ①新規滞納に関しては、全国の国税局(所)に設置している「集中電話催告センター室」での整理

 ②処理の進展が図られない滞納案件については、差押債権取立訴訟や詐害行為取消訴訟といった国が原告となって訴訟を提起して整理

 ③財産を隠ぺいして滞納処分を免れる案件については、国税徴収法の「滞納処分免脱罪」による告発で整理することで、

効果的・効率的に処理しております。

 景気回復により税収は増えているものの、国税庁では、こうした新規滞納の未然防止、大口・悪質事案や処理困難事案を中心に厳正・的確な滞納整理を実施しております。

 今後の動向に注目です。



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2017年2月6日月曜日

「償却資産に係る固定資産税制度のあり方について」を諮問! 日税連

 日本税理士会連合会(以下:日税連)は、会長の諮問機関である税制審議会において、毎年度1年間かけて税制上の諸問題を検討し、その結果を報告しております。

 納税者の代理人としてプロの立場から税制の見直しを行っていますが、2016年度は「償却資産に係る固定資産税制度のあり方について」を同審議会に対し、諮問しました。

 それによりますと、企業が保有する事業用の償却資産に係る固定資産税制度は、シャウプ勧告に基づき1950年に創設されたものであり、市町村の行政サービスに対する応益課税であるといわれております。

 その税収規模は約1兆6,000億円となっており、与党の「2016年度税制改正大綱」では、「固定資産税が市町村財政を支える安定した基幹税であることに鑑み、償却資産に対する固定資産税の制度は堅持する」とされております。

 一方、償却資産に対する課税は、企業の設備投資の阻害要因になること、製造業などの設備投資型の業種に税負担が偏っていることなど課題が挙がっております。

 さらに、償却資産を活用して得られる所得に係る事業税や住民税との重複課税になること、諸外国の税制をみると償却資産に対して固定資産税を課税している国はほとんど見当たらないことといった観点から、制度そのものを縮小又は廃止すべきであるという意見もあります。

 実務の観点からは、償却資産の評価方法について、残存価額の有無、特別償却や少額減価償却資産の取扱いなどの点で法人税や所得税における減価償却制度と齟齬があり、法人の決算期に関係なく賦課期日と申告期限が定められているため、企業に煩瑣な申告事務を強いております。

 また、課税範囲については、家屋と償却資産の区分判定が困難な場合や、登記制度のある土地等と異なり課税客体の捕捉が不完全などの問題も指摘されております。

 そこで、日税連では、現行の償却資産に係る固定資産税制度について、免税点や税率水準のあり方などを含め、中小企業の事務負担を踏まえて総合的に検討するよう、税制審議会に諮問しました。

 今後の動向に注目です。




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2017年2月3日金曜日

V字回復のススメ ~MBA的思考の裏技~

◆ゴーン氏「V字回復、もちろんできる」

 燃費試験の不正問題が発覚し、壊滅的打撃を受けた三菱自動車ですが、日産自動車が三菱自動車株の34%を取得し、救済に乗り出すこととなりました。

 カルロス・ゴーン氏は、1999年フランスのルノー社副社長から日産自動車の建て直しにCOO(最高執行責任者)として着任し、「日産リバイバルプラン」でリストラや工場閉鎖、購買コストの削減などの大胆な改革を実行し、長年業績の低迷に苦しんだ日産を、強力な指導力でV字回復に導きました。

 そのゴーン氏が、三菱自動車を「経営体制やシナジーでV字回復させる」と宣言しています。


◆V字回復とは

 V字回復とは、字のごとく落ち込んだ利益が劇的に回復する様を表しています。

 回復する前の落ち込みが大きければ大きいほど、V字回復の成果も大きく見えます。

 MBAの会計学の教科書では初歩的な手段として、ビッグバス効果という手法を学びます。

 ビッグバスとはBig bath(大きな風呂)という意であり、企業に蓄積した損失を洗い流すというニュアンスがあります。

 米国では、経営者が交代する際に、前経営者のもとで蓄積した損失に将来のリストラ費用を上乗せして計上することで、翌期の費用を圧縮し、収益が劇的に改善したように見せるために使われることがある手法です。

 ゴーン氏のV字回復は、まさにビッグバス効果と言えます。


◆V字回復のススメ

 税務会計に縛られずに会計計上する(=見積損失を税務申告書で否認加算する)場合、使えない資産の評価損での切り下げやリストラ費用を過大計上する”taking a bath”という手法で、V字回復を演出することが可能となります。

 ただし、この演出は通常1度限りであり、いつも使えるものではありません。継続的な好業績の維持には別の経営手腕が必要です。

 とはいえ、再建屋として経営招致された場合や、急な代替わりで一気に信頼をつかまなければならないなどのひっ迫した事情がある場合には、外科的裏ワザとしておススメといえます。


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2017年2月2日木曜日

平成29年度税制改正 資産課税編

 資産課税の主な改正は、次の通りです。

●財産評価の適正化

1.取引相場のない株式評価の見直し

①類似業種比準方式による株価の算出方法について、

 (イ)類似業種の上場会社の株価については、2年間の平均を選択可能に、
 (ロ)比準要素である、配当金額、利益金額及び簿価純資産価額に連結決算を反映したものとする、

 (ハ)比準要素のウエイトを「1:1:1」(現行1:3:1)に、

 (ニ)会社規模の判定基準について、大会社及び中会社の適用範囲を総じて拡大する。

②株式保有特定会社の判定基準に、新株予約権付社債を加える。


2.広大地評価の見直し

 面積に応じて比例的に減額する現行の評価方法から、各土地の個性に応じて面積・形状(奥行、不整形)等に基づき評価する方法に見直し、適用要件を明確化する。


 この改正は、上記1の①は平成29年1月1日以後、1の②と2は、平成30年1月1日以後に相続等により取得した財産の評価からの適用です。


●相続税等(贈与)の納税義務の見直し

 相続税等の納税義務の範囲については、相続人等又は被相続人等の住所要件が10年(現行:5年)以内に改正、住所が一時的である外国人同士の相続等については、国外財産を課税対象にしない、日本に住所及び国籍を有しない相続人等が、過去10年以内に日本に住所を有していた被相続人等から相続等により取得した国外財産は課税対象とする(短期滞在の外国人を除く)。

 この改正は、平成29年4月1日以後の相続等からの適用です。


●医療法人の持分放棄と贈与課税

 持分あり医療法人が持分なし医療法人への移行計画の認定を受け、一定の要件を充足した場合、当該医療法人の持分放棄に伴う経済的利益には贈与税を課さない、とする改正がなされています。

 適用については、所要の措置を講じた後となっています。


●タワマン課税の見直し

 居住用超高層建築物(タワマン)に課す固定資産税については、階層別専有床面積補正率(1階を100として階が1つ増すごとに39分の10を加えた数値)を適用した課税に改められます。

 改正は、平成30年度(平成29年4月1日前に売買契約が締結されたものを除く)から新たに課税されるものに適用されます。







2017年2月1日水曜日

個人番号カード取得者は982万枚

 総務省が発表したデータによれば、昨年12月27日までに申請に基づき発行されたマイナンバーカードは982万枚でした。


 マイナンバー制度の前身である住民基本台帳カードの発行枚数が12年かけて850万枚にも届かなかったことを思えば上々の数字にも思えますが、マイナンバー制度導入時に総務省が掲げた3カ月で1千万枚、1年で3千万枚という目標とはあまりにかけ離れた数字と言わざるを得ません。


 発行枚数が伸び悩んだ理由の一つには、制度スタート早々に発覚したカード交付システムの障害があります。


 制度を運営する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)と自治体間の中継サーバーに生じた障害は完全に解消されるまでに半年近くの時間を要し、一時期は申請したカードを受け取れるまで数カ月かかるという状態が続きました。


 11月末までには交付業務の遅れは全自治体で解消されたものの、「すぐにはカードを受け取れない」という状況が申請ペースを腰折れさせた感は否めません。


 とはいえ、遅れが解消された後もカードの申請ペースは上がっておらず、より根本的な原因として、カード取得のメリットを納税者が実感できていない面はありそうです。


 また、さらなる普及拡大を狙い、政府は今後矢継ぎ早にさまざまな分野でのカードの活用を推し進めていく方針ですが、もともと税と社会保障のみに使われる特定個人情報として位置づけられたマイナンバーの利用範囲をなし崩しに広げていくことには不安が残ります。



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2017年1月31日火曜日

糸魚川市へのふるさと納税が急増

 大規模火災で甚大な被害を受けた新潟県糸魚川市に、ふるさと納税を利用して寄付をする人が急増しています。

 3日間で一昨年の1年分を超える約7千万円の寄付が寄せられたそうです。


 同市へのふるさと納税は、火災の拡大が報じられた12月22日午後から増え続け、火災から3日後の25日17時までで3802件、寄付金額は7086万7726円になりました。

 一昨年1年間で寄せられた寄付は1096件、約4100万円で、火災後の3日間でそれを大きく超える寄付額が集まったことになります。

 寄付の急増を受け、同市はホームページ上に「温かなご支援、激励のお言葉、心より感謝申し上げます。皆様よりいただいた寄附金は、当市で平成28年12月22日に発生しました『糸魚川市駅北大火』で被災された方々の支援と、復旧・復興に役立たせていただきます」とのメッセージを発表しました。


 ふるさと納税は、生まれ育った故郷や思い入れのある地域を応援できる制度としてスタートしました。

 その後、地方から送られる返礼品が人気となって制度が普及したことから、地方間による「人気取り競争だ」として、制度の趣旨がないがしろにされているとの批判も根強くあります。

 平成20年にスタートした同制度が一気に普及したのは、東日本大震災がきっかけでした。被災地を応援したいと考える人が同制度を利用したことで、制度の利用者は震災前の3倍、寄付額も約2倍へと急増しています。

 また、昨年4月に発生した地震によって大きな被害を受けた熊本県や各市町村にも約30億円の寄付が集まりました。



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2017年1月30日月曜日

日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類

はじめに

 平成28年1月1日以後に支払うべき給与等及び公的年金等から、非居住者である親族(以下「国外居住親族」といいます。)に係る障害者控除、配偶者控除、配偶者特別控除又は扶養控除(以下「扶養控除等」といいます。)の適用を受ける居住者は、国外居住親族に係る「親族関係書類」及び「送金関係書類」を確定申告書に添付又は提出することが義務化されました。

 なお、これら関係書類を勤務先等に提出又は提示した場合には、税務署に対しては添付又は提示を要しないこととされています。

 これら税務関係書類の提出又は提示(以下「提出等」といいます。)についての留意点について解説します。


Ⅰ 親族関係書類の定義

 「親族関係書類」とは、次の①又は②に掲げるいずれかの書類で、納税者の親族であることを確認できる書類 (外国語により作成されている場合には、訳文を添付)とされます。)

① 納税者の親族が日本人である場合

 戸籍の附票の写しその他国又は地方公共団体が発行した書類でその非居住者がその居住者の親族であることを証するもの及びその親族の旅券の写し

② 納税者の親族が外国人である場合

 外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類で、その非居住者がその居住者の親族であることを証するもの(その親族の氏名、住所及び生年月日の記載があるものに限ります。)
 (具体例:戸籍謄本その他これらに類する書類,出生証明書,婚姻証明書等)


Ⅱ 送金関係書類の定義

 「送金関係書類」とは、次の①又は②に掲げるいずれかの書類で、その年における非居住者である親族の生活費又は教育費に充てるためのその居住者からの支払が、必要の都度行われたことを明らかにするものとされます。

① 金融機関が行う為替取引によりその居住者からその親族へ向けた支払が行われたことを明らかにする書類(具体例:送金依頼書等)

② クレジットカード発行会社が交付したカードを提示してその親族が商品等を購入したこと及びその商品等の購入代金に相当する額をその居住者から受領したことを明らかにする書類(具体例:クレジットカード(いわゆる家族カード)利用明細書等)


Ⅲ 実務上の留意点

1 扶養控除等申告書の再度提出

 扶養控除等申告書の「生計を一にする事実」欄には、居住者がその年において国外居住親族に送金等をした額の総額を記載することとされていますが、これは年末調整の際に記載するため、当初提出された申告書にはこの記載がされていません。

 このため、扶養控除等申告書の記載内容に異動がない場合であっても、年末調整の際には、居住者から、次のいずれかの方法により「生計を一にする事実」欄の記載がされた扶養控除等申告書の提出を受ける必要があります。

① 当初提出された扶養控除等申告書をその居住者に返却して、国外居住親族への送金等の総額を追記して再度提出する方法

② 国外居住親族への送金等の総額を記載した扶養控除等申告書を別途提出する方法


2 非居住者である親族が16歳未満である場合

 所得税法においては、非居住者である親族が16歳未満である場合であっても、居住者がその親族に係る障害者控除の適用を受けようとする場合には、「親族関係書類」及び「送金関係書類」を提出等してもらう必要があります。

 なお、地方税法では、原則として、控除対象外国外扶養親族(国内に住所を有しない扶養親族のうち16歳未満である者)について、「親族関係書類」及び「送金関係書類」を住所所在地の市区町村に提出することとされます。


3 扶養親族が留学中である場合

 扶養親族が国外に留学している場合、その留学が短期留学(1年未満)であれば、その扶養親族は居住者とされますので、国外居住親族には該当しません。

 そこで、短期留学中の扶養親族に係る「親族関係書類」及び「送金関係書類」の提出等は必要ありません。

 ただし、勤務先においては、短期留学(1年未満)で別居している扶養親族が生計を一にしているか否かを確認するために、「送金関係書類」を提示等してもらうべきでしょう。


4 国外扶養親族が複数いる場合

 国外居住親族の代表者の方にまとめて送金等がされている場合には、その代表者の方のみの「送金関係書類」に該当し、その代表者の方以外の国外居住親族に係る「送金関係書類」には該当しないこととされます。

 そこで、国外扶養親族が複数いる場合には、各人別の「送金関係書類」が必要となります。

             参考文献:「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A(平成27年9月:国税庁)」





2017年1月27日金曜日

熊本地震で被災した財産の評価に注意!

 2016年分の全国平均の路線価は8年ぶりの上昇となりましたが、4月に熊本県を中心に発生した熊本地震で被災した財産の評価については、地震発生前(2016年4月13日以前)に相続等又は贈与により取得した財産は、地震発生前の価額(課税時期の価額)で評価することから、2016年分路線価等に基づき評価を行います。


 ただし、一定の要件に該当する場合には、災害減免措置の適用があります。


 災害減免措置とは、災害によって受けた住宅や家財の損害金額がその時価の2分の1以上で、かつ、災害にあった年の所得金額の合計額が1,000万円以下のときに、その災害による損失額について雑損控除を受けない場合は、その年の所得税が軽減又は免除される制度です。


 適用を受けるには、確定申告書等に適用を受ける旨、被害の状況及び損害金額を記載して、納税地の所轄税務署長に確定申告書等を提出することが必要です。


 なお、給与所得者や公的年金等の受給者が災害による被害を受けた場合は、一定の手続きをすることにより、源泉所得税の徴収猶予や還付が受けられる場合があります。


 一方、熊本地震発生後(2016年4月14日以後)に相続等又は贈与により取得した財産は、その財産を取得した時の被害状況に応じて個別に評価することとされています。


 土地等の評価は、2016年分の路線価等による価額を基に、財産を取得した時の被害の状況(隆起・陥没・土砂崩れ等)に応じて評価することができます。


 また、家屋の評価は、2016年度の固定資産税評価額を基に、財産取得時の被害の状況に応じて評価することができます。


 被害の状況に応じた土地等の評価では、例えば、隆起・陥没等による被害の場合、その土地等の価額から原状回復費用相当額(原状回復費用の見積額の80%相当額)などを控除して評価できます。


 また、土砂崩れ等による被害の場合は、原状回復が可能であれば、その土地等の価額から原状回復費用相当額(土砂撤去費用等の80%相当額)などを控除して評価でき、原状回復が困難であれば、付近の山林等の価額を参考に評価できますので、詳細は納税地の所轄税務署にお問い合わせください。





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2017年1月26日木曜日

平成29年度税制改正 個人所得課税編

 平成28年12月8日、平成29年度税制改正大綱が発表されました。

 先ず、「個人所得課税」について、主な改正項目につき、内容を概観してみます。


●配偶者控除等の見直し

 配偶者控除については、合計所得金額1,000万円を超える居住者については、適用できないこととし、居住者の合計所得金額が900万円を超えると38万円(老人配偶者48万円)の控除額が徐々に縮減し、1,000万円超ではゼロになる、3段階で逓減する仕組みになっています。

 また、配偶者特別控除ですが、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下でも9段階で逓減しながら控除が受けられますが、上記の居住者の合計所得金額に応じて控除額も変わってきます。

 例えば、居住者の合計所得金額900万円以下で配偶者の合計所得金額が95万円超100万円以下であれば26万円の控除、となっています。

 この改正は、平成30年分以後の所得税からの適用となっています。


●積立型の少額投資NISAの創設

 制度の内容は、積立投資限度額年間40万円、期間20年、その間の配当、譲渡等は非課税、但し、譲渡損はないものとする、です。

 現行のNISAとは選択適用となっています。

 上記改正は、平成31年分以後の所得税からの適用となっています。


●リフォーム減税の拡充

 既存住宅(特定の増改築等含む)の耐震改修・省エネ改修に加え、一定の耐久性向上改修工事を実施した場合、ローンの利用による減税額(税額控除)は最大62.5万円、自己の資金による場合は最大50万円となる措置が講じられています。

 また、固定資産税(工事翌年度)も3分の2減額になります。

 一定の耐久性向上改修工事とは、50万円を超える工事で、①小屋裏、②外壁、③浴室、脱衣室、④土台、軸組等、⑤床下、⑥基礎若しくは⑦地盤に関する劣化対策工事又は給排水管等に関する維持管理・更新を容易にするための工事で、認定を受けた長期優良住宅建築等計画に基づくものであること等、です。

 この改正は、増改築等をした居住用家屋を平成29年4月1日から平成33年12月31日までの間に自己の居住用に供した場合に適用となっています。



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2017年1月25日水曜日

10年で年金受給権ができる

◆新たに64万人が年金受給

 年金の受給資格を得るのに必要な保険料の納付期間を25年から10年に短縮する改正年金機能強化法が成立しました。

 老齢基礎年金の納付期間は現在の25年から10年に短縮されました。

 平成29年8月から施行され10月に第1回目が支払われます。

 日本では「無年金者」(無年金見込者含む)は118万人と推計されています。

 65歳以上の無年金者の約6割は保険料納付期間が10年未満です。

 平成29年8月以降は25年の年金受給資格期間を充たさない無年金の高齢者も10年以上の加入期間(免除・猶予・カラ期間を含む)があれば保険料を納めた期間に応じた年金が支給されることになります。


◆外国の年金加入期間

 外国での年金受給資格期間はアメリカの約10年、イギリスでは一定以上の収入の人が加入する事となっており加入期間は特になく、ドイツの加入期間は5年、フランスやスウェーデンは加入期間の決まりはありません。

 今後少子高齢化の日本では労働力人口が減少し、保険料収入も縮小すると考えられます。

 そして他国からの外国人の受け入れ人数が増えて行くものと考えられます。

 他国の方が日本で働き、本国に戻って65歳から日本から年金が受けられたら魅力的でしょう。


◆いくら受給できるか


 新たに受給できるようになるのは保険料を払った期間が10年以上25年未満の人で、過去にさかのぼっては受給できません。

 年金額は保険料の納付期間に応じて支払われます。

 国民年金の場合は加入期間が10年で月約1万6千円、20年で約3万2千円、40年では満額の6万5千円となっており、10年で支給された額では生活費の補てん程度にしかなりません。

 また、10年で受給ができるなら満額まで納めなくともよいと考える人も出てきそうです。

 手続は加入が10年以上あった方は年金の請求書が送られてきますので、記入押印して年金事務所に提出します。

 しかし保険料免除やカラ期間を含めて10年以上になる方には請求書は送られてこないので自身でカラ期間の確認を行い、請求する事が必要です。


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2017年1月24日火曜日

積立NISAの創設決定

 少額投資非課税制度(NISA)の非課税期間を20年に延ばす新制度「積立NISA」を設けることが決まりました。


 平成29年度税制改正大綱に盛り込まれています。


 導入を主導した金融庁は新制度で貯蓄から投資への流れが加速することを期待していて、これまで投資と無縁だった若い世代の長期的な資産形成を促します。


 現行のNISAは、株式や投資信託の売却益や配当益について年120万円を上限に5年間非課税とする制度。新たな積立NISAでは上限額は40万円と減りますが、期間が20年間と延び、非課税となる投資の総額が現行の600万円から800万円に拡大されます。


 両方の制度を併用して使うことはできず、「年120万円で5年」か「年40万円で20年」のどちらかを選択することになります。


 現行のNISAの年間上限枠である120万円を使い切っている人は少なく、5年の短期間では政府が目指す個人の資産形成への効果は少ないとも指摘されていました。

 
このため、手元資金の少ない若年層も参加しやすい積立型が新たに提案されていたのです。



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