2017年11月18日土曜日

会社分割の要件緩和 創業者の会社貸付金の相続対策

◆会社分割を利用して貸付金の整理

 平成29年の税制改正で分割型分割の適格要件が一部緩和されました。

 その内容はこうです。

 単独新設分割型分割にあっては、分割後の株式の保有関係は、分割後にその同一の者と分割承継法人との間にその同一の者による完全支配関係(支配関係含む)が継続することで足り、分割後のその同一の者と分割法人との間の完全支配関係の継続が不要とされました。

 そこで、改正後の単独新設分割型分割を利用して創業者の会社貸付金の整理を試みてみます。

◆同族会社と同一の者

 この「同一の者」は、親族が単位となりますので、同族会社の場合、親族で株式を保有している例が殆どだと思われますので、いわゆる、会社と同一の者による完全支配関係が成立します。

 適格要件は満たします。

 例えば、甲社は、創業者60%、配偶者10%、子30%の割合で株式を保有されていたとします。

 この場合、甲社は、「同一の者」による完全支配の関係にあります。

◆創業者の貸付金の整理

 具体的な手続きはここからです。

 甲社は、創業者からの借入金6千万円があり、債務超過でその返済も不能の状態にありますが、現在、事業は縮小しながらも継続して営んでいます。

 ここで、甲社は分割法人となり、継続している事業を新設分割により乙社分割承継法人に承継させ、その後、甲社を解散・清算することにしますが、改正後は、同一の者と甲社分割法人との完全支配関係の継続が要件とされませんので、適格要件は満たしており、それは可能と考えます。

 甲社は清算の段階で、創業者から6千万円相当額の債務免除を受け、その免除益が計上されることになりますが、既に甲社には残余財産がありませんので、原則として、期限切れ欠損金の利用により、甲社に債務免除益による課税は生じません。

 結果として、創業者の会社への貸付金6千万円相当は相続財産から消えます。

 但し、創業者の債務免除により当該者から他の株主への「みなし贈与課税」が生ずる余地はあるかもしれません。

 なお、この改正は、平成29年10月1日以後に行われる分割から適用されます。


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2017年11月17日金曜日

東京商工会議所:2018年度税制改正に関する意見を公表!

 東京商工会議所は、2018年度税制改正に関する意見を公表しました。

 それによりますと、中小企業の活力を最大限に引き出す税制の整備が必要とし、中小企業の価値ある事業を次世代に承継し、新たな挑戦を促す税制を実現するため、

①諸外国並みの事業承継税制の確立
②事業承継のために後継者へ自社株を生前贈与した場合は、大幅な評価減・軽減税率を適用
③M&Aを後押しするインセンティブ税制の創設
④所得拡大促進税制の複雑な適用要件の緩和・拡充
⑤中小企業の生産性向上に資する少額減価償却資産の取得価額の損金算入制度の拡充・本則化など

を掲げております。

 上記①では、先代経営者及び後継者における代表者要件・筆頭株主要件を撤廃し、経営に関与する取締役等が事業承継税制の適用対象になることの検討や、諸外国の事業承継税制を参考に承継(納税猶予開始)後5年経過時点で納税を免除、納税猶予の対象となる発行済議決権株式総数に係る上限(現行2/3)の撤廃、深刻な人手不足を踏まえた雇用要件のあり方の見直しなどを求めております。

 上記②では、早期に後継者を育成し、計画的に経営資源を承継している企業では、円滑に事業承継が実現しているケースが多くみられるとした上で、団塊世代経営者の大量引退による「大事業承継時代」を乗り切るため、生前贈与に対するインセンティブの抜本的強化を図り、早期かつ計画的な事業承継を強力に促すことが重要との観点から、後継者に自社株を生前贈与する際、思い切った贈与税率の軽減又は株式評価減を講じるべきと主張しております。

 上記③では、近年、中小企業のM&Aが活発化しておりますが、依然として、M&Aは、経営者において、会社の売却という手段自体が初めから選択肢にない場合が多い一方、買い手側にとっても、買収に伴うリスクの見極めが難しく、M&Aに踏み切れないことも少なくないと指摘しております。

 このため、売り手、買い手双方にM&Aのインセンティブとして、株式譲渡益に係る特別控除の特例の創設等、中小企業の価値ある事業の継続を後押しすべきと主張しております。

 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)

 上記の記載内容は、平成29年9月19日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年11月16日木曜日

育児・介護休業法と給付金の改正

◆平成29年10月 育児・介護休業法改正

 今年の1月に育児・介護休業法が改正されたのに引き続きこの10月からも見直しがあり、保育園に入所できず退職を余儀なくされる事態を防ぐため改正が行われました。

 改正内容は次の3点です。

①最長2歳まで育児休業の再取得が可能に

 今まで保育園に入れない等の場合、最長1年6ヶ月は育児休業を申し出る事が出来ましたが、子が1歳6カ月以後もまだ保育園に入れない場合、さらに2歳まで再延長できるようになりました。

 1歳6カ月以後も入所がかなわない場合もある事から最大2歳まで、比較的入所しやすい4月まで育休を取得できるケースを増やしたと言う事になります。

②子が生まれる予定の方等に育児休業の制度をお知らせする努力義務

 事業主は従業員やその配偶者が妊娠、出産した事を知った場合はその方に育児休業
に関する制度(育児休業中・休業後の待遇や労働条件等)を知らせることが努力義務とされました。

③育児目的休暇の導入を促進

 未就学児を育てながら働く方が子育てしやすいよう、育児に関する目的で利用出来る休暇制度(例・配偶者出産休暇、ファミリーフレンドリー休暇、子の行事参加休暇等)を設ける事が努力義務とされました。

◆雇用保険育児休業給付金の支給延長

 育児休業給付金は原則1歳に達する日前までの子を養育する為の育児休業を取得した場合に支給されます。

 子が1歳に達する日後の期間に保育所の入所ができない等の理由により育児休業を取得する場合は1歳6カ月に達する日前まで、延長支給されました。

 今回の改正で1歳6カ月に達する日後も同様の理由で育児休業を取得する場合、子が2歳に達する日前まで育児休業給付金の支給対象期間が延長となります。

 育児休業給付金の2歳に達する日前までの延長の対象者は、子が1歳6カ月に達する日の翌日が平成29年10月1日以降の方となります。

 また、あらかじめ、1歳6カ月に達する日の翌日についての延長の申し込みをした方が該当者で、再延長の申し込みをする際は保育の申し込みをしたが保育が行われない等、市区町村の発行した入所の保留通知書等の証明書等が必要です。


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2017年11月15日水曜日

ふるさと納税 中間仮計算のススメ

◆過熱するふるさと納税-規制もあれば抜け道も!?

 2017年4月1日付で総務省は各自治体に対し、「ふるさと納税の返礼品の価格について、寄付額の3割までに抑えるよう要請」し、「商品券や家電製品といった返礼品は換金しやすさや地元産かどうかを問わず、全面的に控えるよう求め」ました。

 これで一部自治体の目玉だった商品券や各種ポイントも返礼品から消えることとなりました。

 「税法の縛りがあるところに合法的な節税の抜け道あり」ではありませんが、頭を使って考える人はいるものです。

 自社が提供するふるさと納税の申込サイトから寄附すれば、自社のポイントを付与し、他の申込サイトよりもポイント分得するという売りを打ち出したところが出てきました。

 ポイントは、自治体から納税者に付与されるのではなく、ふるさと納税の申込サイトを運営する会社から付与されるので、総務省要請も対象外ということなのでしょう。

◆ふるさと納税限度額の計算

 持ち出し(=寄附金が控除限度額を超えてしまうこと)なくふるさと納税をするためには、控除限度額の把握が必要です。

 ふるさと納税導入当初は、総務省や千葉県などのウェブサイトで提供されていた表形式のものしか限度額を予測するものはありませんでした。

 しかしながら、いまは各種ふるさと納税の申込サイトでシミュレーションコーナーが設置され、より精度が高く計算できるようになってきています。

◆ふるさと納税中間仮計算のススメ

 限度額ギリギリまで得するよう12月の年末調整後に駆け込み的なふるさと納税を推奨する話も聞きますが、今回は、いまの時期に、中間仮決算的準備をお勧めします。

 行うべきことは、医療費の領収書の金額集計です。

 扶養家族や住宅ローン控除などはほぼ例年通りのことが多く12月末時点の予測は簡単です。

 一方、医療費控除は集計してみるまで金額がわかりません。

 ある税理士は毎年12月にその年の納税限度額を計算し、限度額目一杯使い切ることを年中行事としていました。

 しかしながら、12月に突発的な仕事で、医療費控除の予測ができぬまま医療費控除を最大限の200万円としたうえでふるさと納税限度額としました。

 そして、翌年2月に自身の個人所得税の確定申告をしてみて数万円分のふるさと納税限度額を逃してしまったことに気づいたそうです。

 その反省から「今年は中間仮計算をする」と宣言していました。


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2017年11月14日火曜日

法定相続情報証明制度の創設

 平成29年5月29日から全国の登記所(法務局)において、法定相続情報証明制度(以下単に「本制度」といいます。)がスタートしました。

 本制度を活用することによって、被相続人名義の預貯金・有価証券の名義書換え及び不動産の相続登記等の際、除籍・戸籍謄本等の相続関係書類一式を金融機関、証券会社及び登記所等に何度も提出する必要がなくなり、各種相続手続きの円滑化が図られます。

Ⅰ 制度の概要
1 申出
 被相続人の法定相続人又は代理人は、①必要書類の収集、②法定相続情報一覧図の作成、③法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書の記載を行い、これらの必要書類を登記所に申出します。

 また、上記②及び③の記入様式は法務局ホームページに掲載されています。

 なお、申出は、郵送(返信用封筒及び郵便切手を同封)によることも可能とされます。

2 確認及び交付
 登記所における登記官は、上記1①から③の必要書類等を確認し、②法定相続情報一覧図を保管(5年間)します。

 そして、申出をした相続人又は代理人に対して認証文付きの法定相続情報一覧図の写し(以下単に「一覧図の写し」といいます。)が無料で交付(相続手続に必要な範囲で複数通発行可)されます。

 また、同時に上記1①の必要書類が返却されます。

3 利用
 交付された一覧図の写しを利用することにより、相続人及び手続の担当部署双方の各種相続手続きの負担が軽減されることとなります。

 なお、本制度の導入後であっても、除籍・戸籍謄本等の相続関係書類一式をそれぞれの手続の担当部署に提出する従来の方法での相続手続も行うことができます。

Ⅱ 代理人
 上記Ⅰ1の代理人となることができるのは、法定代理人のほか、①民法上の親族、②資格者代理人(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士及び行政書士に限ります。)とされます。

Ⅲ 必要書類
 上記Ⅰ1①の必要書類は、次のとおりとされます。

 ① 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本
 ② 被相続人の住民票の除票又は被相続人の戸籍の附票
 ③ 相続人全員の戸籍謄本又は抄本
 ④ 申出人(相続人代表)の氏名・住所を確認することができる公的書類(例:運転免許証のコピー、マイナンバーカードの表面のコピー等)
 ⑤ 相続人全員の住民票記載事項証明書(住民票の写し)
 ⑥ 代理人が申出をする場合
  (イ)委任状
  (ロ)民法上の親族が代理をする場合には、申出人と代理人が親族関係であることが分かる戸籍謄本
  (ハ)資格者代理人が代理をする場合には、資格者代理人団体の身分証明書の写し等

Ⅳ 申出可能な登記所
 上記Ⅰ1の申出をすることができる登記所は、①被相続人の本籍地、②被相続人の最後の住所地、③申出人の住所地、④被相続人の名義の不動産の所在地を管轄するいずれかの登記所とされます。

 「法定相続情報一覧図」は、登記所において5年間保管されています。

 また、各種相続手続きにおいて、「一覧図の写し」が追加で必要となった場合には、5年間であればいつでも無料で再交付を受けることが可能とされています。

 ただし、再交付の申出をすることができるのは、上記Ⅰ1③の「法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書」を記載し、登記所に申出をした当初の申出人に限られますので、他の相続人等が再交付を希望する時には、当初の申出人の委任状が必要になりますので留意して下さい。


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2017年11月13日月曜日

宗教法人の固定資産税を47年徴収漏れ

 九州のある市が市内の神社の有料駐車場への固定資産税を47年も課税していなかったことが明らかになりました。

 神社などの宗教法人が所有する土地の固定資産税は本来の宗教活動のために使うものでなければ課税対象ですが、市の職員が法解釈を誤り非課税としたまま放置されていたそうです。

 課税漏れがあった土地は宗教法人が所有する駐車場。

 参拝客への無償貸し出しなど宗教活動の一環として使っていれば固定資産税は免除されますが、その駐車場は利用者を参拝客に限定せず一般に有料で貸し出していたことから、本来は課税対象でした。

 市の職員は課税漏れに気付かなかったものの、昨年就任した宮司が財務書類を確認したことによってミスが発覚したとのことです。

 固定資産税と同じく法人税についても、宗教法人への課税は「宗教活動に伴うものか否か」が線引きになります。

 宗教活動で得た所得には基本的に法人税が課税されず、一方で法人税法施行令が定める不動産貸付業や旅館業などの「収益事業」で得た利益には課税されます。

 収益事業である物品販売業でみてみると、一般の業者も販売するような、絵はがき、写真帳、暦、メダル、ペナント、キーホルダーなどの物品を通常の価格で販売したときの収益には法人税が課税されます。

 一方で、お守りやおみくじの販売益は宗教活動で受け取る「喜捨金」の一環とみなされ、課税対象になりません。


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2017年11月12日日曜日

イクメン育児休業・同給付金(男性版マタニティーリーブ関係)

◆パタニティーリーブ(男性版育児休業)取得

 制度(育児休業法・育児休業給付制度)や言葉(イクメン)があっても、なかなかそれを活用できない雰囲気にあるのが、日本の民間企業であり、そこに働く人たちです。

 一方、同じ日本にありながら、外資系企業では、企業側もそこで働く人も、日本の民間企業とは考えが違います。

 日本人男性従業員は、奥さんの出産を機に、パタニティーリーブ(男性版マタニティーリーブ)を取得することになりました。

◆男性版:育児休業制度と育児休業給付金

(1)どれくらい休めるのか?
 子の出生日から1歳に達する日(誕生日の前日)までの間で労働者申出の期間です。

(2)その間の給料は?
 育児休暇中の給料は、就業規則によりますが、定めがなければ、無給で構いません。

(3)何か給付金はもらえる?
 出産日以後に無給の場合、育児休業給付の申請により、雇用保険から、給料の育休開始から180日目までは「休業開始時賃金日額×支給日数×67%(181日目以降は同50%)、育児休業給付金が支給されます。
 ただし、給付には上限があります。
 また、育児休業給付金は、課税の対象となりません。

(4)無給中も負担しなければならないもの
 毎月給与から天引きされている住民税の特別徴収額は引き続き負担しなければなりません。
 別途会社にその都度振り込むか、前もって天引きしてもらうかになります。

(5)無給期間中の社会保険
 「育児休業申出書」を提出することにより、育児休業を開始した月から、終了した日の翌日の属する月の前月まで社会保険料負担が、本人・会社ともになくなります。

(6)給付金申請の方法
 原則は、事業主が「育児休業給付金支給申請書」を事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に提出します。
 その際、賃金台帳や出勤簿など、支給申請書の記載内容を確認できる書類の提出も求められます。

(注)その他詳しいことは、
・厚生労働省サイト「Q&A~育児休業給付~」
・ハローワークのサイト「ハローワークインターネットサービス 育児休業給付金」などをご参照ください。
・もしくは、お近くのハローワークか、会社顧問の社会保険労務士さんにご相談ください。


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2017年11月11日土曜日

経営力向上計画の申請が急務

 新たに取得した設備の固定資産税が3年間半額になる特例を適用するためには「経営力向上計画」の認定を年末までに受ける必要があるとして、中小企業庁が注意喚起をしています。

 経営力向上計画は、設備投資や人材育成などを盛り込んだ経営計画で、作成して国の認定を受けると、固定資産税の特例のほか、法人税の減税措置や低利融資などの優遇が受けられます。

 固定資産税の減税措置を3年間受けるためには、年内に計画の認定を受けなくてはなりません。

 申請から認定までには通常1カ月程度かかりますが、12月は認定に時間がかかることも予想され、中企庁は「12月に入ってからの申請は、年内に認定を得られない可能性がある」として、早い時期での申請を呼び掛けています。

 保険の活用や法人税の減税特例など、企業が行う節税手法は自社の決算月までに行うものが多くあります。

 しかし、なかには決算月には関係なく、12月末までに準備を済ませておかないと減税効果をフルに発揮できないものもあります。

 固定資産税の減税特例がそれにあたり、同税の賦課期日が毎年1月1日であるため、決算月にかかわらず年内に申請受理までを済ませておかなければ来年からの適用に間に合いません。

 今年に設備投資を行ったり年内にする予定があったりするなら、必ず内容を確認しておきたいところです。


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2017年11月10日金曜日

京都市の宿泊税、国内最高の1千円

 京都市が来年秋の導入を目指す「宿泊税」について、最大で1泊1千円とする方針であることが分かりました。

 すでに国内で宿泊税を導入している東京都や大阪府に比べて3~5倍の税額で、「世界一の観光都市」(2014~15)ならではの強気の方針となりました。

 京都市が打ち出した宿泊税の内容は、市内に宿泊する人に対して、1人1泊の料金が2万円以下なら200円、2万円以上5万円未満なら500円、5万円以上の高級宿なら1千円の3段階で課税するというもの。

 ホテルや旅館に加えて民泊も課税対象とする一方で、学生の修学旅行については生徒だけでなく引率の教師などについても非課税とするそうです。

 市は宿泊税の導入で、年間5億6千万円程度の税収を見込んでいるといい、観光面などでのサービス向上に充てる方針です。

 宿泊税は、東京都が2002年に初めて導入し、当初はホテル業界などから「客離れにつながる」と反発する声が挙がりましたが、訪日観光客の増加とともに税収も伸び、今では年間約20億円まで伸びています。


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2017年11月9日木曜日

厚生労働省:2018年度税制改正要望を公表!

 厚生労働省は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、働く人のための保育の提供に取り組む企業に対する税制上の優遇措置や、子育て支援に要する費用に係る税制措置の創設などを盛り込んでおります。

 2017年6月に公表された「子育て安心プラン」に基づいて、事業所内保育施設の整備等を通じた保育の受け皿の拡大及び保育と連携した「働き方改革」を進める必要があり、これに伴い、税制上の所要の措置を講ずる必要があるとしております。

 具体的には、中小企業等も含む企業の事業所内保育施設の整備等を通じた保育の受け皿の拡大や仕事と育児の両立支援が促進されるよう、事業所内保育施設を設置する企業に対して、事業所内保育施設とこれと同時に取得した遊戯具、家具、防犯設備の割増償却措置を講ずることや、くるみん認定・プラチナくるみん認定を取得して仕事と育児の両立支援により積極的に取り組んでいる企業については、上記措置を拡充することを要望しております。

 また、公的サービス以外の認可外保育施設・ベビーシッターを利用する子育て家庭が存在しますが、認可外保育施設などを利用した際の費用については、子育て家庭が就労するには必要な経費と指摘しており、仕事と家庭の両立支援のため、やむを得ず認可外保育施設などを利用する場合に要する費用の一部を税額控除の対象とする税制措置の創設を要望しております。

 その他、医療に係る消費税等の税制のあり方について、消費税率が10%に引き上げられるまでに、抜本的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう、税制上の措置について、医療保険制度における手当のあり方の検討などとあわせて、医療関係者、保険者等の意見、とくに高額な設備投資等による仕入消費税額の負担が大きいとの指摘なども踏まえ、総合的に検討し、結論を得るよう要望しております。

 さらには、受動喫煙防止対策として、飲食店等における喫煙専用室の早期設置を促すことで、望まない受動喫煙防止のため、喫煙専用室を設置した場合の税制上の優遇措置も要望しております。

 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)

 上記の記載内容は、平成29年9月12日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年11月8日水曜日

金融庁:2018年度税制改正要望を公表!

金融庁は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、主な要望項目として、NISA(一般NISA、ジュニアNISA、つみたてNISA)の利便性向上のため、NISAの口座開設申込時に、即日で買付けを可能とすることや、NISAの非課税期間終了時に、とくに意思表示をしない限り特定口座に移管されるものとすること、成人年齢引下げに伴う対応や、現行、時限措置であるNISAについて、恒久措置とすることなどが盛り込まれております。

 現在、一般NISAは着実に普及しておりますが、一方では、口座開設後に一度も取引を行っていない口座が相当数にのぼるなど、NISAの稼動率の向上が課題となっております。

 NISAの口座開設申込時における即日買付けは、NISAの稼働率が向上しない理由の一つとして、現在、投資家がNISA口座の開設を申し込んでも、二重口座でないことの確認が必要なために、買付が可能となるまで2週間程度の時間がかかってしまい、その間に買付け意欲が薄れてしまうことを防ぐ狙いがある模様です。

 また、NISAの非課税期間終了時における対応では、現行、保有から5年が経ち、非課税期間が終了した後には、投資家がとくに意思表示をしない限り、自分で確定申告する必要がある「一般口座」へ移管されてしまい、大変手間を要してしまいます。

 そこで、金融機関が「年間取引報告書」を作成して、源泉徴収を行う(あえて源泉徴収とせず、顧客自身が確定申告することを選択することも可能)「特定口座」に移管することを原則とするよう、NISAの利便性向上を要望しております。

 さらに、NISAの利便性向上の観点からは、特定口座についても見直しを要望しております。

 役員報酬として支給される一定期間譲渡ができない株式(いわゆる「リストリクテッドストック」)については、一般的には3~5年後、譲渡が可能となった際には、現行では一般口座で保有することしかできないため、特定口座でも保有できるようにすることも要望しております。

 今後の税制改正の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月12日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



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2017年11月7日火曜日

就活生の入社理由

◆求人倍率は人手不足を反映

 厚生労働省の発表では今春4月の有効求人倍率は1.48倍でありバブル期のピークだった1990年7月の1.46倍を上回ったとされています。

 有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の求人があるかを示します。

 1974年2月の1.53倍以来の43年ぶりの高水準と言う事です。

 そしてこれは7月現在でも1.52倍と5ヵ月連続で高水準が続いています。

 企業の求人は増加する半面、求職者数は減少しており企業の「人手不足」がますます増加していると言う事です。

 このような状況でも良い人材を確保する為に企業はどのような事に取り組むのがよいでしょうか。

◆就活生が見ているもの

 東京商工会議所の「中堅・中小企業の新入社員意識調査」によると「入社した会社を選んだ理由」との問いには「仕事の内容が面白そう」(44.2%)、「職場の雰囲気が良かった」(39.3%)、「自分の能力、個性が活かせる」(37.0%)が上位となっています。

 注目したいのは4割近くが「職場の雰囲気が良かった」を理由に入社している事です。

 仕事の内容は容易に変えられませんが職場の雰囲気を明るく働きやすいものに変える事は可能かもしれません。

 公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」の「新入社員の調査結果でも「パワハラが無い事を就職先の条件」とする傾向がみられると言います。

◆就活生と接する社員の対応が大事

 このように職場の雰囲気が人材確保に重要であり、就活生に対する企業側のアプローチを見直してみる事が良いでしょう。

 社員の対応(面接者、他の社員、受付等)の対応や内部の雰囲気が好感の持てるものは何かを検討してみるのも良いでしょう。

 実際、先の商工会議所の調査では29.6%が「採用担当者や社員に好感が持てた」事を入社の理由に挙げています。

 就活生に限りませんが、中途採用に応募してくる方に対してもにこやかで親切な対応をすることが大事でしょう。


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2017年11月6日月曜日

H30年1月1日以後の手続き 保険契約者の名義変更と課税関係

 現行法では、生命保険契約の契約者の名義を変更しただけでは、新たに契約者になった者に対する贈与の課税はありません。

 具体的には、「甲」契約者でかつ保険料負担者、「乙」被保険者、「丙」保険金受取人の場合で、その後、甲から丙に契約者の名義を変更し、丙が保険料を負担することになったとしても、名義変更時までに、甲が負担していた保険料相当額については、丙への贈与にはならないということです。

◆名義変更後の課税の取扱いと問題点

 上記例において、①丙への名義変更後、甲死亡前に保険の満期を迎えると、当該満期保険金は丙が受け取ります。

 この場合の丙の課税は、丙自身が負担した保険料相当額に対応する保険金部分は一時所得としての課税を受け、甲が負担した保険料相当額に対応する保険金は甲から贈与により取得したものとして贈与税の課税を受けます。

 また、②名義変更後、甲の死亡前に被保険者乙が死亡すると、当該死亡保険金は丙が受取ります。

 この場合の丙の課税は、死亡保険金の内、丙が負担した保険料相当額に対応する保険金は一時所得としての課税を受け、甲が負担した保険料相当額に対応する保険金は甲から贈与により取得したものとして、贈与税の課税を受けます。

 なお、③名義変更(甲から丙)が甲の死亡によってなされた場合には、丙は生命保険契約に関する権利を相続等により取得したことになり、甲の本来の相続財産として相続税の課税対象になります。

 以上が保険契約の名義変更に関する課税の取扱いです。

 しかし、実際の申告では、名義変更に関する資料が十分に整備されていないこともあってか、受取保険金のすべてが一時所得として申告されていた等、法が予定していた申告が行われていない事例が散見されたようです。

◆平成30年1月1日以後の取扱い

 現行法では、保険会社から税務署に提出される情報(支払調書)には、名義変更に関する情報、元の契約者の払込保険料に関する情報はありません。

 そこで、平成27年度の税制改正で平成30年1月1日以後、保険金等の支払があった場合、または契約者が死亡し名義変更があった場合には、保険会社は上記情報を税務署に提出することを義務付けられました。

 今一度、保険関係の書類を確認し、今後の対応を考えてはどうかと思います。

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2017年11月2日木曜日

格差拡大に向かう財務諸表

 近年、格差拡大論が盛んです。

 これは個人間の格差拡大の話ですが、ここでは少し見方を変えて、財務諸表の格差拡大について考えてみましょう。

 ここで言いたいことは、「財務諸表が格差拡大を促している」ということではなく、「財務諸表は格差拡大を先鋭的に表示するように変わってきている」ということです。

 資産価額とは何なのでしょう。

 そんなことは自明のことだといわれるかもしれません。

 一般の消費者の感覚からすれば、資産価額とは売買する価格、つまり、その資産を実際購入した価格か売ることができる価格です。

 企業会計でも以前はこれで十分でした。

 この考え方によれば、資産価額は資産を所有する企業の外で決められるものであり、企業自体でどうこうすることのできないものでした。

 しかし、近年の考え方は違います。

 資産価額は所有する企業の収益力により変わるとする会計基準が多くなってきています。

 たとえば、減損会計では、固定資産の価額には将来その資産が生む収益力が反映されると考えます。

 収益力が落ちれば、固定資産価額を落とすのが減損会計です。

 こうなると、資産の評価は客観的なものさしでは測れません。

 まったく同じアパートを所有していたとしても、所有者の賃借人を集める能力に応じて資産の評価額は変わってきます。

 これは何もアパートに限るものではなく、工場でも店舗でも同様です。

 また、税効果会計でも、収益力の高い会社ほど、繰延税金資産という資産を計上できる可能性が高まります。

 新しい会計概念では損益計算書の収益力は単に損益計算書にとどまらず、貸借対照表をも動かします。

 本業の収益力が高ければ、税効果会計で繰延税金資産という資産を計上し、資産総額を増大させることができます。

 一方、収益力が低ければ、繰延税金資産を計上できませんし、場合によっては既に積んだ繰延税金資産を取り崩すこともあります。

 また、減損会計では既存の固定資産まで減額しなければならなくなります。

 こうした資産の計上や取崩しは貸借対照表の価額を変動させるだけではありません。

 複式簿記ですから資産の反対勘定として、損益計算書の損益を再び揺り動かします。

 つまり、元々の収益力の高い会社は貸借対照表の資産をより厚くし、それが損益計算書の最終利益を更に高めます。

 逆に収益力のない会社は貸借対照表の資産を減額しながら、損益計算書の損益を一層悪化させます。

 近年の会計基準は、従来の会計基準ではオブラートに包んでいた、強いものの本当の強靭さと弱いものの真の脆弱さを白日のもとにさらします。

 その意味では弱者に冷たい制度です。

 日本人のメンタリティーからすれば、旧来の会計基準の方が性に合っているような気がしますが、グローバル化に従う限りこれは不可避な流れです。

 会計制度も世の中の風潮と同様に格差を一層助長する方向に向かっているといえます。

 収益力を持つ会社は益々強く、収益力を持たない会社は益々弱くなります。

 今の会計制度の下で重要なのは収益力です。収益はすべてを癒します。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


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2017年11月1日水曜日

国土交通省:2018年度税制改正要望を公表!

 国土交通省は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、次世代の観光立国実現のための財源の検討を盛り込んでおり、検討対象として「出国税」を掲げております。

 未来投資戦略2017において、財源の検討にあたっては、「他の観光先進国の取組みも参考にしつつ、観光立国の受益者の負担による方法により、観光施策に充てる財源を確保することを目指す」としておりました。

 施策の背景には、「明日の日本を支える観光ビジョン」での目標値の達成があり、訪日外国人旅行者数を2016年の2,404万人から2020年には4,000万人、2030年には6,000万人を目指すとしております。

 さらに、諸外国では出入国、航空旅行の際に外国人旅行者や出発・出国旅客から租税・手数料を徴収している例があるとして、オーストラリア、韓国、アメリカの取組み例をあげております。

 オーストラリアでは、航空・船舶による出国旅客に対して60豪ドル(5,100円ほど)の出国旅客税を課税しております。

 また、韓国では出国納付金として、航空・船舶による出国旅客に対して航空利用、船舶利用の区分により徴収し、航空利用の場合1万ウォン(1,000円ほど)を徴収しております。

 アメリカではビザ免除国からの渡航者に対し、電子渡航認証制度に基づく申請手数料として14ドル(1,540円ほど)の申請料を徴収しております。

 その他、外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充が盛り込まれ、免税販売の下限金額の判定に際し、「一般物品」と「消耗品」の合算が認められることで、外国人旅行者の利便性が向上し、地方も含めた免税店数の更なる増加と外国人旅行消費のより一層の活性化を図るとしております。

 現行の外国人旅行者向け消費税免税制度は、免税販売のためには、「一般消費」と「消耗品」それぞれ下限額の要件(5,000円以上)を満たす必要がありますが、外国人旅行者から商品購入時の「一般消費」と「消耗品」の判別が難しいなどの声もあり、免税対象要件について、「一般物品」についても特殊包装を行うなどを条件に、「一般消費」と「消耗品」の合算を認めるよう要望しております。

 今後の税制改正の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月12日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年10月31日火曜日

経済産業省:2018年度税制改正要望を公表!

 経済産業省は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、中小企業の事業承継・再編の促進のため中小企業のM&A(親族外承継)への優遇措置の創設などを盛り込んでおり、大きく分けて、第4次産業革命に対応した「攻めの経営・投資」の強化、中小企業の生産性向上・地域経済の活性化、エネルギーの安定供給、車体課税の抜本見直し、申告納税手続きの環境整備―――の5項目となっております。

 中小企業の生産性向上・地域経済活性化では、中小企業の事業承継・再編の促進のため、中小企業経営者の次世代経営者への引継ぎを支援する税制措置の創設・拡充を盛り込んでおります。

 具体的には、親族や従業員等に株式等を贈与・相続する場合や他企業や親族外経営者等に経営を引き継ぐ場合、ファンドを経由して事業承継を行う場合など経営を引き継ぐ際の形態に応じて、税負担の軽減措置を講ずることを求めております。

 また、中小企業・小規模事業者の再編・統合等に係る税負担の軽減措置の創設も要望しております。

 同軽減措置の創設は、多くの中小企業・小規模事業者に影響を与えるものとして注目されており、近年、後継者不在のため事業承継が行えない、投資余力がないために事業継続をためらうといった課題を抱えるケースで、売却やM&Aにより経営資源や事業の再編・統合を図る手法が増えております。

 こうした多様な手法に対してインセンティブを与えることにより、次世代への経営引継ぎを加速させることが必要不可欠として、株式、事業の譲渡益に係る税負担の軽減、不動産の移転及び地上権等の設定に係る登録免許税の軽減の創設、不動産の所有権移転に係る不動産取得税の軽減の創設、一定の要件を満たすファンドから出資を受けた際も中小企業関連の優遇税制の適用が可能とする要件緩和などを要望しております。

 中小企業庁の委託調査によりますと、中規模法人の約3分の1が親族外承継を行っており、後継者不足の中小企業について外部人材等に対する事業承継を促進することも重要であるとの認識が強まっております。

 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年10月30日月曜日

未払い残業代の解決金等その課税関係

 元従業員(被用者)からの未払い残業代請求の訴えが、突然、裁判所から送られて来ることがあります。

 多くの場合は、労働審判への申立て手続きによるもので、裁判官、労働者側、経営者側の3者が双方から提出された証拠資料等を吟味して、3回の審議で結論を出すことになっています。

◆一括支払いの和解金又は解決金

 労働審判は、個別的労使紛争が対象です。

 それ故、集団的未払い残業代の訴えのように、正確な各月の残業代を計算し、各年分の年末調整をやり直す等幾つもの諸手続きを想定していません。

 双方が合意できる金額での早期決着が眼目ですから、調停成立の文言も、「本件解決金(又は本件和解金)として〇〇〇万円の支払義務がある」といった例は散見されます。

 まさに、ザックリとした金額です。

◆名目としての解決金、和解金の実質は

 文言のニュアンスからは、当該解決金等は非課税であるかのような印象も受けますが、やはり審判所への訴えが「未払い残業代」、ということですので、在職中の給与等の追加払い、ということになり、原則、給与所得を構成するのではないかと考えます。

 この場合、未確定であった在職中の給与等の追加払いを一時に受けることから、その受けた年の「賞与」としての扱いになるのではないかと考えられます。

◆支払者(事業主)の手続き

 事業主は、当該解決金が未払い残業代に相当すれば、当然に、その支払いの際には源泉徴収義務を負い、源泉税徴収後の金額を被用者に支払います。

 なお、被用者が源泉徴収すべき税額を含めて強制執行等により未払い残業代全額の回収を求めてきた場合、事業主は解決金の全額を支払う義務を負うことになります。

 但し、その場合であっても、法的には、事業主の源泉徴収義務は免れることはできません。

 事業主は、源泉徴収義務者として解決金〇〇〇万円に相当する源泉税を計算し納付しなければなりません。

 そうすると、事業主は、二重に源泉税分を支払ったことになりますので、その分、被用者に請求することができますが、被用者が無資力の場合はその回収は困難です。

 審判所においても、未払い残業代に伴う源泉徴収税額を双方協議しておくのが望ましいように思います。



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2017年10月27日金曜日

改正労働基準法の内容と動向

◆今秋の臨時国会での審議の行方

 平成27年4月に閣議決定された改正労働基準法案は労働時間や休暇に関する企業にとって大きな影響が及びそうなものでしたが、実施の難しさからか今も継続審議中となっています。

 しかし今秋の臨時国会で働き方関連法案の同一労働同一賃金、時間外労働上限規制と併せて審議されそうな動きがあります。

 労働基準法改正で何が変わるのでしょうか。

◆改正予定の法案の内容

①中小企業における月60時間超の時間外労働割増率50%以上適用猶予の廃止・・・・中小企業では元々月60時間超えでも割増率は50%以上にすることは猶予されていましたが、割増率を上げる事は企業への影響が大きい為、平成31年4月からの実施予定は延長される可能性があります。

②著しい長時間労働に対する助言指導を強化する為の規定の新設・・・・これは時間外労働の上限規制の法案が出ていますので併せて考えられるでしょう。

③一定日数の年次有給休暇の確実な取得・・・・労働者に付与された年次有給休暇のうち「5日」については会社で時季を指定して強制的に有給取得させるというものです。
 
 欧州での有給取得率の高さは会社が有給を取る日を事前に決めているからだそうです。

 この5日については本人が年休取得したり、会社の計画的年休付与を5日以上行ったりしていれば強制的に取らせなくともよいとされています。

 また、年休管理簿の作成が義務付けされます。

④フレックスタイム制の見直し・・・・1日8時間週40時間の適用はありましたが、割増について1ヶ月単位の精算期間の上限を1ヶ月から3ヶ月に延長し1ヶ月を超える枠を決める時は1週50時間を超えたら割増賃金を払う事になります。

⑤企画業務型裁量労働制の見直し・・・・「企画立案調査分析」業務の他それを活用させて裁量的にPDCAを回す業務と課題解決型提案営業も裁量労働(みなし労働)を認めるとしています。

⑥特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェショナル制度)の創設・・・・業務範囲が明確で一定の年収で高度な知識を有する業務に従事する者の労働時間の時間外、休日、深夜の割増適用除外

⑦企業単位で労使の自主的取り組み促進


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2017年10月26日木曜日

消費増税に向け徴収体制強化へ

 国税庁は来年度に向けた予算額と機構・定員の要求で、税務行政のIT化やマイナンバー制度の開始への対応として東京国税局に情報システム専担の部署を設けるとともに、滞納業務に当たる「特別機動国税徴収官」の新設を要望しました。

 新ポストの要望は、滞納のスピーディーな処分にかける国税の意気込みの表れと言えそうです。

 国際的な租税回避行為への対応や税制改正への対応などの観点から、前年より2人少ない1105人の増員要求を行いました。

 ただし併せて来年度には1052人強の定員合理化も行う方針であることから、純増要求数は前年と同じ53人となっています。

 機構要求で目を引くのが、東京国税局に新たに設ける「特別機動国税徴収官(仮称)」です。

 具体的にどのような業務に当たるかは不明ですが、一般的な徴収官の基本的な業務が滞納への対応であることや、要望目的を「調査・徴収事務の複雑化等への対応」としていることから、何らかの形で滞納者へ接触する業務に当たる役職で間違いなさそうです。

 高額であったり悪質であったりする案件へ対応する役職としては、すでに特別徴収官、通称「トッカン」が存在します。

 今回さらに新ポストを求めた背景には、より国税が徴収業務を強化していく姿勢の表れであるとともに、19年10月に控える消費再増税への〝足場固め〟の意味合いも予想されるところです。

 過去の例を見るまでもなく、消費税が上がれば滞納者は急増します。

 高額滞納や、督促に応じない納税者も増えるでしょう。

 そうした状況への備えとして、より「機動的」に動ける現場スタッフを国税が育成しようとしているということは、十分に考えられます。


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2017年10月25日水曜日

ふるさと納税の〝3割超え返礼品〟を容認

 ふるさと納税の返礼品について総務省の野田聖子大臣は、同省の規定した基準を超える返礼品についても、一定の範囲内で認める見解を示しました。

 「3割上限ルール」を順守させるとしてきた強硬姿勢を軟化させた格好です。

 9月上旬の産経新聞のインタビューで野田氏は、「ふるさと納税の良い取り組みを紹介することで、(今年4月に出したような)通知は出さなくても済む」と述べ、再度の通知は出さない方針を示しました。

 さらに翌日の定例会見でも、「総務省からのリクエストはもう届いている。あとはそれぞれの地域の首長が見識を持って、地方分権、地方主権のかたちで道筋を出してください」と語り、4月以降続けてきた各自治体への個別の働きかけを取りやめることを表明しました。

 ふるさと納税をめぐっては、各自治体が寄付金額を伸ばそうとした結果として返礼品の高額化や商品券など換金性の高いものが増え、換金目的での寄付が増加していることが指摘されてきました。

 総務省は数度にわたって「高額返礼品」の自粛を求めてきましたが効果がなかったことから、今年4月に「返礼品は寄付金額3割以下で換金性の低いものに限る」とする通知を全国に発送。従わない自治体に対しては個別に職員を送り込んで説得するといった働きかけを強めた結果、大多数の自治体が返礼品のラインアップを見直すに至っています。

 しかし、ここにきて総務省側が折れた形となっています。

 総務省による締め付けが事実上終結を迎えたことで、再び自治体間による返礼品競争の過熱が予想されます。


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2017年10月24日火曜日

企業の事業売却に税優遇

 経産省はこのほど取りまとめた2018年度税制改正に向けた要望書に、企業のM&Aに税優遇を設ける内容を盛り込みました。

 M&Aを税制面から後押しすることで、戦略的な事業買収といった「攻めの経営」を支援するとともに、後継者難に苦しむ中小企業に早期の決断を促すことが目的とみられます。

 経産省が提示した減税案は、後継者不足に悩む中小企業が他の会社や親族外経営者などに株式や事業を売却した際に、売却益にかかる所得税などを軽減するというもの。

 また事業と併せて不動産などを譲渡することもあり得るため、不動産移転にかかる登録免許税や不動産取得税についてもそれぞれ軽減するそうです。

 さらに企業が収益力の乏しい部門を切り離して主力事業に集中しやすいよう、株式と引き換えに事業を売却した際に譲渡利益や譲渡所得などにかかる法人税や所得税を軽くします。

 大企業、中小企業それぞれにM&Aにかかる税負担を軽減して、企業の新陳代謝を促します。

 今年7月に中小企業庁が発表した「事業承継5ヶ年計画」では、中小企業が利用できるM&A市場の育成や、地域の事業統合支援などを事業の柱に据えました。

 具体的には、国が運営する事業引継ぎ支援センターの体制強化や、民間の創業支援機関との連携強化を図り、年間2千件のM&A成立を目指していくとしています。


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2017年10月23日月曜日

つみたてNISAの商品急増

 来年1月に始まる「つみたてNISA」の対象になる投資信託が120本程度になるとの見通しを金融庁が示しました。

 同庁への事前相談があった商品のうち、基準に対応している商品を選んだものです。

 つみたてNISAの口座開設は今年10月からで、その際には実際の商品が出そろう見通しです。

 金融庁はつみたてNISAの対象をめぐり、税の優遇を受けられる商品の条件として販売手数料をゼロにするなど厳しい水準を示していたため、今春時点では50本程度しかラインアップがそろいませんでした。

 5千本程度の投信全体に占める割合が低いことから、金融庁の森信親長官が講演で「対象になるのは1%しかない」と証券業界に対する批判ともとれる発言をしたほどでした。

 それが数カ月で倍増した背景には、各社が条件を満たす低コストの新商品を開発したほか、既存商品の手数料引き下げを進めたことがあります。

 商品の種類も株式型だけではなく、債権など複数を組み合わせた資産複合型が増えたり、国内外の株式を組み合わせた商品も提案されたりするなど、金融庁は「幅広い商品があり、選択肢が広がりそうだ」と歓迎ムードです。

 つみたてNISAは、国内資産で運用するインデックス投信の場合、保有時にかかる信託報酬を0.5%以下にするのが条件です。

 事前相談のあった投信の信託報酬は平均0.27%で、金融庁が設定した条件を大幅に下回ったことも明らかになっています。

 国内外の資産で運用するインデックス投信も、0.75%が上限ですが平均は0.36%にとどまりました。

 証券業界にとっては設け幅の薄い商品ですが、投資初心者にとってはハードルが低くなったと言えそうです。


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2017年10月20日金曜日

厚生労働省:企業の実情も踏まえて、配偶者手当の見直しを要請!

 2017年度税制改正において、所得税・個人住民税における配偶者控除及び配偶者特別控除を見直し、配偶者控除を満額受けられる配偶者の年収上限を103万円から150万円に引き上げました。

 この見直しにより、いわゆる「103万円の壁」を解消し、就業調整を意識しなくても済む仕組みの構築が期待されますが、そのためには、税制だけでなく、社会保障制度や企業の配偶者手当などの面で総合的な取組みを進める必要があるとみられております。

 今回の改正で、「103万円」という水準が、企業の配偶者手当制度などの支給基準に援用されているとの指摘があります。

 与党の税制改正大綱では、企業に対し「今回の見直しを踏まえ、労使の真摯な話し合いの下、就業調整問題を解消する観点からの見直し」を要望しております。

 厚生労働省(以下:厚労省)においても、企業の実情も踏まえて、配偶者手当の見直しを強く要請しております。

 また、厚労省の2015年職種別民間給与実態調査によりますと、家族手当制度がある民間事業所は76.5%で、そのうち配偶者に家族手当を支給する事業所は90.3%にのぼりました。

 有配偶女性パートタイム労働者の21.0%は、税制、社会保障制度、配偶者の勤務先で支給される「配偶者手当」などを意識し、その年収を一定額以下に抑えるために就労時間を調整する「就業調整」を行っております。

 そのため、パートタイム労働で働く配偶者の就業調整につながる配偶者手当(配偶者の収入要件がある配偶者手当)については、配偶者の働き方に中立的な制度となるよう見直しが求められ、厚労省では、労使において、個々の企業の実情(共働き、単身者の増加や生涯未婚率の上昇等、企業内の従業員構成の変化や企業を取り巻く環境の変化など)も踏まえて、真摯な話し合いが進められることを期待しております。

 また、厚労省は、「配偶者手当」を含めた賃金制度の円滑な見直しにあたり、労働契約法、判例などに加え、企業事例などを踏まえ、その円滑な見直しに向けて留意する必要がある点として、

①ニーズの把握など従業員の納得性を高める取組み
②労使の丁寧な話合い・合意
③賃金原資総額の維持
④必要な経過措置
⑤定後の新制度についての丁寧な説明

の5点を挙げております。

 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



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2017年10月19日木曜日

2017年度税制改正:所得拡大促進税制の見直し!

 所得拡大促進税制とは、一定の要件をすべて満たした場合、給与総額の増加分の10%を法人税額から控除できる制度ですが、2017年度税制改正において、新たに「前事業年度比2%以上の賃上げ」という要件を設定し、この要件を満たした企業には税額控除の上乗せが行われることになりました。

 平均給与等支給額が前事業年度比で2%以上増加した場合、大企業は通常の10%に2%を上乗せした12%の税額控除が受けられ、2%未満の場合は同税額控除自体が適用できなくなります。

 一方、中小企業者の場合は、これまでどおり平均給与等支給額が前事業年度より上回っていれば、10%の税額控除を適用することができます。

 さらに、前事業年度比で2%以上増加した場合、12%を上乗せした22%の税額控除を受けることができ、企業規模で控除率に差を設けて、大企業は増加給与額の12%を、中小企業者は増加給与額の22%を、それぞれ法人税額から税額控除できるようになりました。

 所得拡大促進税制の要件は、給与等支給額の総額が2012年度から一定割合以上増加していること、かつ給与等支給額の総額が前事業年度以上であること、一人当たりの平均給与等支給額が前事業年度を上回ることの3要件を満たした場合、給与等支給総額の10%を法人税額から税額控除(上限は法人税額の10%(中小企業は20%))できます。

 大企業の場合は、これらの要件のうち、平均給与等支給額が「前年度比2%以上増加」に変更されました。

 また、新設法人であっても一定の調整措置を満たせば同税額控除を適用することができましたが、改正後は、大企業では平均給与等支給額が前事業年度比で2%以上増加していなければならないため、調整措置を適用しても当期からの税額控除はできなくなります。

 そして、新設法人である資本金1億円以下の中小事業者の場合、上乗せ措置の適用要件は満たさないものの、一定の調整措置により10%の税額控除のみを適用することになりますので、該当されます方は、ご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年9月1日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年10月18日水曜日

雇われ社長(特に外資系企業)へのインセンティブボーナス

◆役員に対する給与の税法規定

 役員に対する給与の税法規定が大きく変わったのは平成18年3月でした。

 それまでは役員賞与が損金不算入(=法人税法で経費とならない)という規定でしたが、平成18年4月1日以降開始する事業年度からは「定期同額給与」、「事前確定届出給与」、「利益連動給与(H290401から業績連動給与)」だけが損金(=法人税法の経費)になるという規定に変わりました。

 「これは税務上の経費とならない」という決め方から、「これだけが経費となる」と180度変わりました。

 この改正の趣旨は、会社の利益の増減を役員報酬の改定で利益調整できないようにするということでした。

◆外資系日本子会社社長は一従業員!である

 外資系日本子会社の場合、一般的に、海外の親会社が100%株主であり、子会社役員は株式の保有がありません。

 そのため、取締役の報酬を決議する株主総会での議決権を持ちません。

 つまり、自分の役員報酬を自分で決めることはできません。

 また社員も含め年俸制が多く、日本の企業のような盆・暮れの賞与という慣習はほとんどありません。

 一方で、「個人の成績で決定される」インセンティブボーナスという制度を持つ会社は少なくありません。

 インセンティブボーナスは、一見「利益連動給与」に類似するものにも思われがちですが、親会社100%株主の同族会社には適用されません。

 また、「事前確定届出給与」も他の社員に対して定期的に賞与を支給している常態になければ適用が困難です。

 このように社長へは賞与(=インセンティブボーナス)を会社の損金として支払うことはできないのですが、海外の親会社(特に米国)は、「頑張った分をボーナスとして払えないのは納得できない!」として、日本の税法規定を理解してもらえません。

◆インセンティブボーナス支払のウルトラC

 これまでは、ボーナス分は翌年の役員報酬に反映させて、12か月で「定期同額給与」として支払うしか方法がありませんでした。

 ところが、平成27年3月16日民商第29号通知(法務省)【代表取締役が日本に住所を有しない場合の申請に関する通知】により、取締役を国外親会社の役員だけで構成させることで、日本子会社社員にインセンティブボーナスを払える環境となりました。

 これはウルトラCともいえる方法ですが、子会社に日本在住の役員がいないという事態はビジネス上大きなマイナス要因ともなりかねません。

 親会社の経営判断ですが、慎重な検討が必要です。

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2017年10月17日火曜日

時間外労働の限度に関する基準

◆法定労働時間を超えた時間外労働の基準

 法定の労働時間を超えて労働させる場合、又は法定の休日に労働させる場合には、事前に労使間で時間外労働、休日労働に関する協定(36協定)を結び労働基準監督署に届出をしておく必要があります。

 36協定を定める時には労働時間の延長の限度に関する基準があります。

 36協定は下記の基準に適合したものにするようにしなくてはなりません。

①業務区分の適合化・・・・業務の範囲の明確化、具体的業務区分が必要
②一定期間の区分・・・・1日を超えて3ヶ月以内の期間と1年間の両方を協定する
③延長時間の限度(法定の休日労働含まず)・・・・例)期間が1週間の場合、一般労働者は15時間、対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制の適用労働者は14時間を超えないものとする

◆適用除外

 次の事業又は業務には延長限度時間は適用されません。

①工作物の建設
②自動車の運転業務
③新技術、新商品の研究開発
④厚生労働省指定事業又は業務

◆特別条項付き協定

 臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情が予想される場合に特別条項付き協定を結べば限度時間を超えて時間を延長する事ができます。

 要件は次の通りです。

①原則としての延長時間(限度時間以内の時間)を定める事
②限度時間を超えて時間外労働を行わせなければならない特別の事情を具体的に記す
③特別の事情とは一時的、突発的であり、一年の半分を超えないことが見込まれる事
④限度時間を超える労働時間の割増賃金率を定め、法定割増率を超えるよう努める

 特別条項付き協定には限度時間の上限が無いので長時間労働になりがちとの見解もあります。

 過重労働にならぬよう安全配慮義務を考えた上で行いたいものです。


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2017年10月16日月曜日

次世代無線通信規格がもたらす変化

 次世代の超高速無線通信「第5世代(5G)」の開発が加速しています。

 5Gとはデータ通信などに用いる国際規格で、現在の規格、4Gの次に適用される予定になっています。

 5Gは4Gよりも10~100倍の高速通信が可能です。

 画質の美しさはもとより、従来実現できなかったサービスが可能になるため、新たなビジネスチャンスの宝庫として注目を集めています。

 日本のほかには、米国、欧州、中国、韓国が2020年の実用化を目途に開発を進めています。

 日本国内ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が商用化を目指し、実証実験をはじめました。

 新技術のなかでも、期待されているものの一つが立体映像の分野です。

 通信速度が速くなったことで、データ量の多い、3次元映像がインターネットで楽しめるようになります。

 具体的には、専用のヘッドセットを装着することで、スポーツ選手やアイドルを間近で見ているような体験が可能になります。

 オリンピックのサッカーならば、あたかも自分が試合会場のピッチ付近に立っているような体験ができ、選手がすぐ横を走り抜けるといった立体映像を楽しむことができます。

 また、アイドル歌手と一緒にダンスを踊る、間近で歌を聴くといった、テレビにはないネットでの映像コンテンツが実現可能になります。

 ほか、VR(バーチャルリアリティ)で月面旅行を楽しめる、スマホで冷蔵庫の中身をスーパーから確認できるなど、さまざまなことが可能になります。

 また、バスの自動運転や工事で用いる建機の遠隔操作、医療分野では遠隔治療など、新市場の創出、拡充に期待が高まっています。

 次世代の超高速無線通信「第5世代(5G)」の開発が進んでいます。

 実用化により、私たちの生活に変化をもたらすといわれています。

 映像分野はもとより、バスなどの交通分野にも変化が訪れる可能性があります。

 その中、自動運行に関する実験が既に始まっています。

 5Gは情報伝達の遅延が少ないという利点があり、自動ブレーキの精度が格段に上がるといわれています。

 将来、バスは神戸の「六甲ライナー」などと同様に、無人運転になる日が来るかもしれません。

 5Gの実用化により生まれる新市場は130兆円という試算もあり、巨大市場でのビジネスチャンスに期待が集まるのもうなずけます。

 ただ、世界では、日本以外にも米国、欧州、中国、韓国など、多数の国が5Gの開発に取り組んでいます。

 そのため、各国間で機器やサービスの覇権争いに関して激しさを増しているという現実があります。

 現在、5Gの商用化で先端を走るのは米国企業です。

 ほか、スマホのアプリケーション技術では、中国やスウェーデン、フィンランドなどの企業が進んでおり、日本は後塵を拝しています。

 競争が激化する中、日本の巻き返しを期待したいところでもあります。

 もう一つの懸念材料はテレビ離れに拍車がかかることです。

 5Gの実用化により、3次元映像の実現をはじめ、スマホなどのコンテンツが魅力を増すことが予想されます。

 その中で、テレビは従来とは異なる映像を制作するなど、舵切りにより視聴者を確保するのか。

 それとも、スマホとの協業を通して、新たな収益の形を模索するのか。

 今後、テレビの変化も注目のポイントの一つとなります。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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2017年10月13日金曜日

兼業・副業による人材活用

 生産年齢人口の減少に対し、働き盛りの世代により高い生産性を発揮してもらう観点から、兼業・副業の許容に向けた議論が進んでいます。

 経済産業省は、「兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する研究会」を設置し、兼業・副業の実態や優良事例の把握を行い、現状の課題及び官民がなすべき政策的方向性を検討してきました。

 2017年3月に公表された同研究会の提言などを取りまとめた報告書によると、兼業・副業のメリットとデメリットは企業側、従業員側ごとに以下の通りに整理されます。

 まず企業側のメリットとしては、「人材育成」「優秀な人材の獲得・流出防止」「新たな知識・顧客・経営資源の獲得」などがあげられます。

 また、従業員側のメリットとしては、「自身の能力・キャリア選択肢の拡大」「自己実現の追求・幸福感の向上」「創業に向けた準備期間の確保」などがあげられます。

 一方で企業側のデメリットとしては、「本業への支障」「人材流出等」「従業員の健康配慮」「情報漏洩等、様々なリスク管理」などがあげられます。

 また、従業員側のデメリットとしては、「就業時間の増加による本業への支障等」「本業・副業間でのタスク管理の困難さ」などがあげられます。

 兼業・副業にはこうしたメリット、デメリットが指摘されつつも、兼業・副業を推進することによって、
①オープンイノベーションの促進、
②自己実現・人材育成の促進を通じた一億総活躍社会の創出への貢献、
③成長産業である地方の中小企業や公益的な事業分野への人材供給の活性化
などといった政策的期待が高まっているのです。

 では兼業・副業による人材活用を推進している企業では具体的にどのような取組みが行われているのでしょうか。

 ここでは中小企業庁経営支援部が2017年5月に公表した「兼業・副業を通じた創業・新事業創出事例集」に掲載されている株式会社フューチャースピリッツ(事業内容:ITインフラ事業及びクラウドサービス事業)の取組みについてみていきましょう。

 同社は、2016年6月に業務時間内に自社の業務に関係のないことを行える制度である「会社公認“働かない制度”」を導入しました。

 これは事業や活動の内容、収入の有無などを記載した申請書を会社に提出し承認されると、副業を含め、月間で最大20時間を自由に使うことができるというものです。

 制度の導入に至った経緯としては、社会経済の変化のスピードが速まる中、時代の流れを掴むには 異業種人材を含む社外の人間との接触や業務外の主体的な活動によって社員の知識・能力を高めることが欠かせないとの判断に至ったことによるものです。

 制度の導入にあたっては、制度の背景や趣旨を社員に的確に理解してもらう必要性から、全社員を対象とした定例会議の場で、社長自らが直接社員に対して同制度を紹介しました。

 また、制度の運用にあたっては、社員と意思疎通を密にとることで、不公平感をできるだけ発生させないように配慮し、社長自身も制度を活用する当事者や周囲の社員の反応を把握しつつ個別にケアを行っています。

 このような兼業・副業に関する新たな制度を導入することで、社員が起業家の感覚を持ちつつ能動的に事業の創発に携わったり、社員のモチベーションが向上したりするなどの効果が期待されているのです。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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2017年10月12日木曜日

毎年1千億円超の休眠預金発生

 預金者本人と連絡が取れなくなって10年以上が経つ「休眠預金」が、毎年1千億円超のペースで生まれていることが分かりました。

 本人などからの払い戻し請求に応じた額を除いても年間700億円以上が生まれているそうです。

 東京商工リサーチはこのほど、銀行が休眠預金の払い戻し請求に対応するために計上する「睡眠預金払戻損失引当金」の額を調査し、発表しました。

 引当金は過去の払戻実績などに基づいて、金融機関の負債の一部として会計処理されるものです。

 調査によると、107金融機関の今年3月期決算時点での「睡眠預金払戻損失引当金」の総額は、前年同期から3.4%増えて951億4800万円でした。

 この結果には、決算書の科目に同引当金の項目がないメガバンクの実態が含まれていないため、実際に積み上がった国内金融機関の休眠預金の額が1千億円を軽く超えたものであることは確実と言えます。

 また金融庁によれば、休眠預金の発生額は2014年3月期で1187億円(うち払い戻し460億円)、15年3月期で1278億円(同518億円)、16年3月期で1308億円(同565億円)と、徐々に増加していることが分かります。

 払い戻しを受けていない人も多い状況です。

 なお、昨年12月に「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」が成立したことで、休眠預金は、福祉・健康増進・地方活性化などの社会的事業への活用が可能となっています。

 実際に休眠預金が助成されるのは19年秋頃となる見通しです。

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2017年10月11日水曜日

相続税申告の失敗事例集を国税庁が作成

 相続税の申告書を作成する時に誤りがちなポイントを国税庁が事例集としてまとめ、ホームページで発表しました。

 事例として挙げられているのは14のパターン。

 そのうち3例が、亡くなった人の一親等の血族か配偶者以外の人が財産を相続する時に、相続税額が20%アップする「2割加算ルール」に関するものでした。

 例えば孫養子は代襲相続でない限りは、相続税法上では2親等扱いとなり、2割加算ルールが適用されるとして、申告書に記入する際に注意するように呼び掛けています。

 他には、養子縁組をした際の基礎控除額や、生命保険契約に関する「みなし相続財産」の計算、被相続人が受け取っていなかった年金の支給を受けた時の処理などが例に挙げられています。

 国税庁は、この事例集と併せて、「相続税の申告のためのチェックシート」も活用することで、相続税の申告書を正しく作成してほしいとしています。

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2017年10月10日火曜日

内閣府:大法人の国税・地方税の電子申告を義務化へ!

 内閣府の規制改革推進会議・行政手続部会は、「規制改革推進に関する第1次答申」を公表し、行政手続コスト(事業者の作業時間)を20%削減(取組期間は3年、事項によっては5年まで許容)する目標を明らかにしました。

 また、国税、地方税について、大法人の電子申告利用率を100%とする数値目標も設定しました。

 そして、規制改革の一つに「税・社会保険関係事務のIT化・ワンストップ化」を挙げ、従業員の所得税(年末調整)、住民税(特別徴収税額通知)及び社会保険に関係する事務は、企業にとって大きな負担であり、より生産性を高めていく上での制約要因ともなっていると指摘しております。

 企業及び従業員双方にとって合理的な制度を構築すべく、プロセス全体を見直し、最適な制度設計に向けて検討を行い、規制改革項目を取りまとめました。

 具体的には、
①所得税に係る年末調整手続きの電子化の推進
②住民税の特別徴収税額通知の電子化等
③社会保険関連手続きの見直し
を掲げました。

 前項①では、源泉徴収義務者の事務負担も踏まえ、書面により提出する年末調整関係書類について、電磁的な方法による提出を可能とすべく、関係者の意見も踏まえて、結論を得るとしました。

 前項②では、特別徴収税額通知の正本の電子交付を行っていない市区町村に対し、電子交付の導入の意義・効果に関する助言など電子交付の推進に必要な支援を行い、特別徴収税額通知の従業員への交付について、事業者に電子的に送信して従業員が取得することや、マイナポータルを利用して事業者を経由せずに従業員が取得できるようにするなどの可能性を検討し、できるだけ早期に結論を得るとしました。

 なお、行政手続簡素化においては、電子化が必要である手続きについて、添付書類も含め、電子化の徹底を図ること、事業者が提出した情報について、同じ内容の情報を再び求めない、同じ情報は一度だけを原則とすること、同じ目的又は同じ内容の申請・届出等について、可能な限り同じ様式で提出できるようにするとしております。

 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年8月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年10月6日金曜日

えっ、納税までクレジットカード対応?

◆給与の源泉税もクレジットカード払い

 平成29年6月12日(月)から、e-Tax(国税電子申告・納税システム)から「国税クレジットカードお支払サイト」へのアクセスが可能となりました。

 源泉所得税の申告・納付は、銀行に出向いて窓口で納付するよりも、インターネットバンキングで納付する方が楽ですので、税理士自身e-Taxを使い、関与先にも利用を勧めている方も多いでしょう。

 6月下旬に源泉税の納付の際に、いつもと画面が違い、「あぁ、クレジットカード納付がいよいよ始まったのだな」と気づかれたかもしれません。

◆クレジットカード払いの利便点

 出張の際の新幹線や航空券の購入、ホテルの宿泊代の支払いはもちろん、毎月の電気、ガス、電話代にいたるまでクレジットカード払いができるようになっています。

 クレジットカードの請求書に添付される「ご利用明細書」等は、
①その書類の作成者の氏名又は名称、
②課税資産の譲渡等を行った年月日、
③課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容、
④課税資産の譲渡等の対価の額、
⑤その書類の交付を受ける者の氏名又は名称
が記載されていることが一般的ですので、消費税法第30条第9項に規定する請求書等に該当することになります。

 その意味で、会計帳簿の記帳の観点からも、クレジットカード払いには利便性があると言えます。

◆経理の本音(会社の電話代等一部のものの支払いにクレジットカードは使わないで!)

 このように利便性の高いクレジットカード利用ですが、経理担当の目から見ると(=経理をチェックする税理士もしかり)、支払に充ててほしくない使途先があります。

 具体的にいうと、電話代などの実際の利用に比べて支払いが2か月近く遅れる支払です。

 電話代の請求は、通常利用月の翌月に請求書が発行され、口座振替の場合は翌月末日等、大体はひと月遅れで精算されます。

 これがクレジットカード払いとなると、約ふた月遅れとなり、決算確定の最終金額の数字確認が遅れる場合もままあります。

 利用によるポイントが付いたり、資金の後払いとなったりと、お得感の大きいクレジットカード払いですが、実際の運用に際しては、経理担当者等の意見も聞いて、会社全体として賢く使ってほしいものです。

 そう言い忘れていました、国税のクレジットカード払いは、このシステムの受託業者への手数料が発生しますので、お得感はその分目減りします。


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2017年10月5日木曜日

退職後の競業禁止規定

◆退職後に競業を禁止することはできるか

 最近、退職者が同業他社に就職し、自社のノウハウを他社で使ったり、自社の顧客を奪ってしまったという相談が増加しています。

 また、そのような事態を防ぐために、就業規則や誓約書で、退職後、転職や独立により競業行為を行ってはならないという規定、すなわち競業禁止規定を置いている企業も多くなっています。

 では、このような規定により退職後の競業を阻止することはできるのでしょうか。

◆有効となるケースは限定的

 まず、在職中の従業員は、労働契約の付随的義務として、当然に競業禁止義務を負うと考えられています。

 これに対し、退職後については、就業規則や誓約書・合意書などに明確な規定がなければ競業を禁止することはできません。

 また、規定があったとしても、有効になるケースは限定されています。

 このような規定は、退職者について、憲法で保障された職業選択の自由や営業の自由を制限するという側面があるためです。

◆どのような場合に有効となるか

 では、どのような場合に有効となるのでしょうか。

 判例では、概ね以下の基準により合理性が認められる場合に限り有効となるとされています。

①守るべき企業の利益があるか
 一般的知識ではなく、製造技術や顧客情報など重要な利益であることを要する

②退職者の在職中の地位・職務内容
 対象者は①の企業の利益を守るために必要な範囲の者に限定されていることが望ましい

③競業が禁止される期間や地域
 期間や地域が制限されているほど有効になりやすい。
 期間は1年以下にしておくことがお勧めである

④十分な代償措置があるか
 競業禁止により不利益を被る代わりに、代償金支給や退職金の上積みなどの代償措置があることも重要(在職中の給与も考慮される)

 以上のような視点で自社の競業禁止規定を見直すと、不必要に広範な内容となっていることも多いのではないでしょうか。

 いざというときに慌てないよう、この機会に是非自社の規定を見直してみてください。



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2017年10月4日水曜日

退職した従業員に係る未払賃金等の課税関係

 ブラック企業対策と称して低価格の相談料で労働問題を専門に扱う弁護士等が急増しているそうです。

 この傾向を受けて、円満退社した元従業員から未払い残業代及び慰謝料の支払請求を受け、和解、裁判等、示談及び協議等(以下単に「和解等」といいます。)により解決するケースも増加しているようです。

 ここでは、和解等による解決金としてこれら金員が発生する場合の課税関係とその実務上の留意点について解説します。

Ⅰ 未払い残業代等の課税関係

1 元従業員の取扱い

 和解等によって支払を受ける金員は、その性質によって課税関係が異なります。

 和解金の発生の要因が雇用関係に基づくものであり、労務の対価としての性格を有するものであれば、「給与所得」又は「退職所得」とされます。

 このうち、和解調書において「時間外労働の実態及び未払い残業代を支払うことを認める」と記載されていれば、その未払い残業代は各支給日の属する年分の給与所得として課税されます(所基通36-9)。

 そこで、元従業員においては、各支給日の属する各年分における年末調整のやり直し又は所得税の申告書等(期限後申告書及び修正申告書)の提出が必要となります(所基通190-4)。

 なお、未払い残業代について、遅延損害金が支払われる場合には、その遅延損害金は、その支払われた日の属する年分の「雑所得」として課税対象とされます。

2 法人の取扱い

 和解等によって元従業員に対して支出する金員で、その支出の要因が雇用関係に基づくものであり、その労務の対価として支払われるものであれば、使用人給与としてその賠償すべき金額が確定した日(いわゆる和解の成立した日)の属する事業年度の損金の額とされます(法法22③二)。

Ⅱ 慰謝料の課税関係

1 元従業員の取扱い

 和解金の性質が、「心身に加えられた損害に基因するもの(所令3 0①一)」及び「相当の見舞金(所令30①三)」に該当するものであれば、所得税は課されません。

 ただし、和解金名目の金員であっても、元従業員の未払い残業代に相当する金員については、その実態に応じて「給与所得」として課税対象とされます。

 また、未払い残業代のうちに、セクシャルハラスメント等の慰謝料に該当する部分が含まれている場合には、所得税は課税されません。

 なお、非課税とされる見舞金等の額に該当するか否かの判断は、心身に加えられた損害の程度等を考慮して社会通念上相当と認められる範囲内の金額に限られますので、相当の見舞金を超える部分は、「一時所得」又は「雑所得」として課税対象とされます。

2 法人の取扱い

 法人が元従業員に対して支払う和解金は、和解等によって、その賠償すべき金額が確定した日(いわゆる和解の成立した日)の属する事業年度の損金の額に算入します。

Ⅲ 源泉所得税の課税関係

1 元従業員の取扱い

 和解金として支払われた損害賠償金の金員でも、その支払を受ける者において給与等として課税されるものである場合には、その支払者はその支払の際に所得税の源泉徴収を行わなければなりません(所法28①,同法183①,所基通161-46)。

 この場合において、法人において、下記2に掲げる年末調整が行われていない場合(源泉徴収票の摘要欄に年末調整未済と記載されている場合)には、各支給日の属する各年分の給与所得の申告が必要となります。

 その際、法人より各年分の源泉徴収票が本人に交付されますので、その源泉徴収票を添付して確定申告(期限後申告等)することとなります。

 なお、源泉徴収票の作成日において未払残業代があり、法人において未徴収の源泉徴収税額がある場合には、源泉徴収票の源泉徴収税額の欄は、その未徴収税額が内書き表示されています。

2 法人の取扱い

 法人は、各年分の未払残業代についてその支払の際に源泉徴収を行い、その支給の日の属する月の翌月10日までに国に納付します(所法183①)。

 この場合において、原則として、法人において本来、未払残業代が支払われるべきであった年分の年末調整をやり直さなければなりません(所基通190-4)。

おわりに

 法人が退職した元従業員から未払い残業代及び慰謝料の支払請求を受け、和解等による解決を行う場合、和解調書への記載方法等にかかわらず、課税庁サイドにおいては、その過程である訴状の内容、答弁書の内容、準備書面の内容などの裁判資料を基として、和解金の発生源泉に沿った事実認定を行い、実態に沿った課税がなされることとなりますので、留意して下さい。

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2017年10月3日火曜日

7月31日より地域未来投資促進税制が開始!

 すでに、地域未来投資促進税制が7月31日より開始しております。

 地域未来投資促進税制は、地域未来投資促進法を税制面から支援するために創設されました。

 地域経済は、企業収益や雇用が好調な一方、設備投資が力強さを欠くなど課題もあります。

 そこで地域未来投資促進法によって、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する経済的波及効果を及ぼすことにより、地域経済を牽引する事業(以下、地域経済牽引事業)を促進し、地域の成長発展の基盤強化を図るため、事業者等が作成する当該事業に係る計画を承認し、計画に係る事業を支援します。

 地域経済牽引事業とは、「先端技術を活かした成長ものづくり分野」(医療機器、航空機など)や「第4次産業革命関連分野」(IoT、ビックデータ、AIなど)、「食関連・地域商社」(農水産品の海外市場獲得等)などが該当します。

 具体的な例として、経産省では、「飯田航空宇宙プロジェクト(長野県飯田市)」や「地域商社によるアジア圏への農水産物輸出支援事業(福岡県福岡市)」などを挙げております。

 そして、国が定めた基本方針に基づいて市町村及び都道府県が共同で、地域経済牽引事業の促進に関する基本計画を作成して国が同意し、地域経済牽引事業を行おうとする事業者などがこの基本計画に基づき、地域経済牽引事業計画を作成して都道府県等の承認を受けた場合には、承認された事業計画に対する設備投資に対する税制措置や財政・金融面の支援措置、規制の特例措置などが受けられます。

 設備投資に対する税制支援措置では、青色申告法人が地域経済牽引事業計画に基づき、特定地域中核事業等を新設し、同施設等を構成する機械装置、器具備品、その他附属設備並びに構築物を取得し、事業の用に供した場合には、取得価額100億円を限度として、機械装置・器具備品については40%(建物等・構築物の場合は20%)の特別償却又は4%(同2%)の税額控除が選択適用できます。

 なお、固定資産税等を減免した地方公共団体には減収が補てんされます。

 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年8月17日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年10月2日月曜日

2017年度税制改正:オープンイノベーション型の運用改善!

 オープンイノベーション型とは、特別研究機関等、大学等、その他の民間企業等との共同・委託研究等の費用又は中小企業者に支払う知的財産権の使用料がある場合、企業が負担したこれらの特別試験研究費の一定割合を法人税から控除できる仕組みをいいます。

 そして、2017年度税制改正において、研究開発税制は総額型の対象となる試験研究費にビックデータ等を活用した「第4次産業革命型のサービス開発」が追加されるなどの見直しが行われ、オープンイノベーション型の運用改善も行われました。

 控除額は、特別試験研究費の額に、相手方が大学・特別研究機関等であれば30%、相手方が民間企業等であれば20%をそれぞれ乗じた額(控除上限は法人税額の5%)となります。

 同制度を適用するためには、契約書等に一定の事項を記載することや、相手方による認定・確認等の手続きが必要となりますので、その詳細は経済産業省が公表している「特別試験研究費税額控除制度ガイドライン」をご確認ください。

 また、2017年度税制改正において運用の改善が図られるのは、

①対象費用の追加・変更の柔軟化

②対象費用の額の確認方法の簡素化

③対象費目の拡大

の3点です。

 上記①は、契約変更があった場合、これまではその契約変更日以後に生じた費用しか対象にできませんでしたが、契約変更前に生じた費用であっても、その契約に係るものであることが明らかであり、その費用発生と契約変更日が同一事業年度であれば対象となります。

 上記②は、対象費用の額の確認について、これまでは費用内訳(明細書)と領収書等の突合が必要とされていましたが、領収書等との突合までは求めないことを明確化しました。

 上記③は、これまで共同・委託研究において、相手方に支払う費用については対象費目が限定されており、間接経費(光熱費や修繕費など)が含まれていませんでしたが、対象範囲を「当該研究に要した費用の総額」とすることで、その研究に必要な間接経費も含むものとしました。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年8月7日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。



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2017年9月29日金曜日

ふるさと納税上限規制で得する人

◆過熱する返礼品競争に総務省が待った

 過熱する一方のふるさと納税返礼品競争に対し、総務省が待ったを掛けました。

 「返礼割合の高い返礼品」や「金銭類似性の高いもの」そして「資産性の高いもの」を自粛するように、各自治体に対して、総務省が平成29年4月1日付で通知し、通知を通じて徹底を要請していくということです。

 これまでは具体的な基準を示していませんでしたが、「返礼割合は3割以下」、「商品券などの換金できるものはダメ」、「家電品も転売できるのでダメ」といった通知です。

 ふるさと納税の返礼品は、知られていなかった地域の名産品を全国の人々に知ってもらう良い機会です。

 返礼品が気に入って、通信販売などで直接取寄せにつながれば、地域経済振興にもなります。

 その趣旨では意味があるので、国も平成27年4月から、限度額を2倍に拡大し、ワンストップ制度も導入しましたが、歯止めが必要になったということなのでしょう。

◆最近の過熱ぶりの一端も規制に影響?

 最近はそれまで年一回限りの返礼品を何度でもOKとしたり、人気のある品は前年から予約の寄附となったりしています。

 限度額に余裕のある高額所得者は、肉や野菜、その他生活必需品が定期的に送られてきて買い物に行く手間が不要となるような使い方をしている人もいるようです。

◆この上限規制で得をする人もいる!?

 「ふるさと納税は2千円の負担で限度額の範囲内であればタダでもらい放題!」という話は、間違いです。

 ふるさと納税の返礼品は、「他の各種所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」なので、一時所得となります。(所得税法34条)

 ただし、課税所得の計算で50万円の特別控除があるので、ほとんどの方は課税されない結果となっているだけなのです。

 返礼率が5割の場合には、特別控除50万円を超えるには100万円超のふるさと納税であれば、一時所得の課税があることになります。(=他の一時所得ゼロと前提)

 今回の総務省の通知「返礼割合3割」の上限が守られている前提では、過去に確定申告で5割の返礼率で申告していた人も3割でよいことになります。

 今後は1,666,667円超のふるさと納税で課税され、課税される所得も5割から3割に減ります。


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2017年9月28日木曜日

必ずしも脱税とは言えない「所得隠し、海外への所得移転」

◆読者を誤解に導く記事の定型文

 新聞紙上を賑わせる「〇〇国税局は、△△会社の税務調査で、国内で計上すべき所得を海外子会社へ移転したとして、移転価格税制に基づき20××年×月期までの×年間に計約□□億円の申告漏れを指摘していたことが分かった」といった報道は、読者に△△が脱税会社という印象を与える典型的なミスリーディング記事です。

 理由は、この時点の事実として、脱税というよりも、税務調査での当局の見解が、課税の元となる所得(=儲け)がどちらの国に属するかにつき会社側と相違しているだけだからです。

 すなわち、△△社は、利益は海外子会社のものと認識し、一方の国税は日本の親会社のものとして、認識が違うだけなのです。

◆移転価格税制とは

 企業が海外の関連企業との取引価格(移転価格)を通常の価格と異なる金額に設定すれば、一方の利益を他方に移転することが可能となります。

 移転価格税制は、このような海外の関連企業との間の取引を通じた所得の海外移転を防止するため、海外の関連企業との取引が、通常の取引価格(独立企業間価格=第三者取引価格)で行われたものとみなして所得を計算し、課税する制度です。

 わが国の独立企業間価格の算定方法は、OECD移転価格ガイドラインにおいて国際的に認められたいくつかの方法に沿ったものとなっています。

 納税者と国税が対立した時は、異議申立による再調査→審査請求(もしくは直接審査請求)→裁判と進んでゆきます。

 または他国との相互協議を経る場合もあります。

◆大手薬品工業へ国税局の再挑戦

 2017年7月21日の日本経済新聞の朝刊で、国税局がある大手薬品工業に5年間で約71億円の申告漏れを指摘したという報道がされました。

 過去2006年に同じような申告漏れが指摘されましたが、結局、この課税漏れは取り消されています。

 移転価格の算定方法も、2011年(平成23年)に、ベストメソッドルール(=その会社にとって最適な方法で価格を算定すること)に変わっています。

 その影響か、それ以外の要因もあったのかは不明ですが、当該国税局は再挑戦してきました。

 移転価格税制は、基本的には、国と国との税金の分捕り合いです。税収がマイナスとなり国税も必死になっているのでしょう。

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2017年9月27日水曜日

ふるさと納税の効果を検証

 任意の自治体に寄付すると所得税や住民税の控除が受けられる「ふるさと納税」制度をめぐり、同制度が地方自治体にもたらす経済効果などを検証して数値化する取り組みが、産学官の連携で始まります。

 総務省が今年4月に全国に要請した返礼品の「3割規制」など、返礼品の価値によって地域に及ぼす経済効果にどれほどの違いが出るのかなどを調べます。

 研究は、総務省や自治体などの公的機関と、ふるさと納税ポータルサイトを運営する「さとふる」「トラストバンク」といった民間企業などから得られた情報を基に、事業構想大学院大(東京・港区)が集計し、効果を数値化するそうです。

 検証するのは、①自治体がふるさと納税にかけた予算額と、地域の事業者への経済波及効果の大きさの関係、②返礼品の種類による経済波及効果の違い、③寄付額に占める返礼品の価値である「返礼率」が寄付の多さに与える影響、④地方部と都市部の制度による経済効果の差―など。

 返礼率については、過熱する返礼品競争を防止するため、今年4月に総務省が寄付額の3割以下に抑えるよう全国の自治体に要請し、多くの自治体が見直しを行う一方、一部の自治体からは強い反発の声が上がっています。

 また都市部と地方部の制度による経済効果の違いについては、2017年度に東京都から466億円の税収が流出したほか、同制度の利用によって寄付者が居住する自治体の個人住民税が合計1767億円も減少したことが、総務省の発表で明らかとなっています。


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2017年9月26日火曜日

京都市が宿泊税導入へ

 京都市の有識者委員会は8月上旬、宿泊施設の利用者に課税する「宿泊税」の導入について市長に答申しました。

 導入されれば東京都、大阪府に続き3例目です。

 東京・大阪の宿泊税は1泊料金が1万円以上のときに利用者に課税しますが、京都市では料金にかかわらずすべての宿泊を対象にする方針。

 民泊を利用する人も課税対象とします。修学旅行生には課税しないというのが京都市の宿泊税の特徴です。

 課税額は決まっていませんが、1泊100円とすると年間20億円程度の税収が見込めるそうです。

 市は来年度の導入を目指していて、税収は渋滞緩和や観光振興に充てられることとなっています。

 観光振興予算に充当する目的で宿泊税の導入を検討する自治体は増えています。

 現在、北海道、金沢市、ニセコ町など多くの人気観光地が導入に向けた具体的な検討に入っている段階です。


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2017年9月25日月曜日

日銀とネット金融に追い込まれる銀行

 日銀の追加金融緩和が強力に進められ、銀行は追い込まれています。

 金融緩和の目的の一つは、銀行が保有する国債を日銀が買い上げ、金利を引き下げると同時に、銀行の手持ち資金を増加させ、その資金を貸出に振り向けさせようとすることにあります。

 ところが、肝心の企業の資金需要は盛り上がらず、日銀の思惑通りに企業向け貸出は伸びません。

 銀行は預金として預かった資金をどこかで運用しなければなりませんから、貸出が伸びなければ仕方がないので、金利が低くなっても国債を買うしかありません。

 運用側の国債金利が低くなるのに対応して、調達側の預金金利も低くなればいいのですが、預金金利はほとんどゼロにへばりついており、これ以上の下げ余地はありません。

 株式やREIT、外国債券といった選択肢もないではありませんが、こうした金融商品は量の問題や反転したときのリスクが大きく、銀行が大量に所有するには適していません。

 その結果、銀行は日銀の量的金融緩和で生じる金利低下に伴う利ザヤの縮小を、指をくわえて見ているしかない状況です。

 かといって、金利が反転上昇すればいいかというと、それも困ります。

 なぜなら、今度はそれまでに抱えた低金利の債券に評価損が発生するからです。

 金利低下では直接利ザヤが取れず、金利上昇では評価損が怖いという、銀行にとっては何とも出口の見えない状況になっています。

 一方で、アマゾン、楽天などが自社モールに出店する加盟店に対する融資を積極化しています。

 こうしたネット関連融資の特徴は、特定商品の物流に付随した金融であること、融資金額が小口で金利が高いこと、申し込みから融資までの期間が短いこと、決算書を使わずネットモール上の商品の売れ行き状況を融資審査の主たる材料とし、人手をかけないシステマティックな融資判断をすること、などです。

 こうした特徴の必然的帰結として、ネット関連融資が焦点を当てるのは、企業全体としての信用判断というより、当該個別融資に限定した回収可能性になります。

 これはネット経済の拡大とネット技術の進展がもたらした新時代の融資手法だといえます。

 銀行貸出が伸びない中で、ネット関連融資は時流に即していて、数少ない成長分野だといえます。

 需要の拡大が期待でき、金利も高いのですから、既存銀行も参入すればよさそうですが、ことはそう簡単ではありません。

 なぜなら、銀行は上述のネット関連融資の特色をことごとく保有していないからです。

 銀行は商流を握っていませんし、融資審査は決算書を使い、時間と人手をかけて主として人間の判断に依存して、慎重に行うことを特徴としていますから、大型の融資向きで小型のスピード融資には適していません。

 銀行は、上からは日銀の金融緩和、下からはネット関連融資に押され、袋小路に入りつつあります。

 銀行に求められるのは、かつての床柱を背にした殿様商売の感覚を捨て去り、大きな溝を乗り越え、新しい時代に打って出る勇気なのでしょう。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


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2017年9月22日金曜日

2018年度税制及び税務行政の改正に関する意見書を公表!

 東京税理士会は、2018年度税制及び税務行政の改正に関する意見書を公表しました。

 それによりますと、消費税の軽減税率と適格請求書等保存方式の導入に強く反対し、単一税率の維持と給付制度による逆進性の排除を要望しました。

 消費税率10%への引上げと軽減税率制度の導入は、2019年10月から実施(2年半延期)とされました。

 また、適格請求書等保存方式についても、2023年10月から導入される予定(2年半延期)となっております。

 軽減税率制度への反対理由として、

①導入に伴い減少する税収分を補う代替財源の確保が困難なこと

②適用対象品目の限定が困難なこと

③低所得者対策が目的であるにも拘わらず、低所得者層の負担軽減効果が限定的で高所得者層により多くの負担軽減効果が及ぶこと

④事業者の事務負担が増加するおそれがあること

などを挙げ、軽減税率制度の導入には強く反対することを明らかにしております。


 また、適格請求書等保存方式の導入に関しては、

①導入により免税事業者が取引から排除されるおそれがあること

②仕入税額控除の可否を判断するために増加する事務負担への対応が困難であること

③軽減税率が導入された場合においても、現行の請求書等保存方式によって十分対応できること

などを挙げ、適格請求書等保存方式の導入についても強く反対するとの意見を表明しております。

 2018年度改正への意見では33項目の要望事項を掲げたほか、とくに重要な改正要望事項として、所得課税では、人的控除及び控除方式、また、人的控除以外の所得控除について、その必要性を見直すこと、法人課税では、役員給与の損金不算入規定を見直すこと、消費税では、基準期間又は特定期間の課税売上高により納税義務の有無を判定する納税義務免除の制度を廃止し、新たに小規模事業者に配慮した申告不要制度を創設すること、地方税について、償却資産に係る固定資産税の申告期限を見直すこと、マイナンバー制度に関する事項として、法人番号の指定を受けることとなる者の範囲に、個人事業主を加えることや、税務代理人による本人確認は、税務代理人が提供先に対してするのではなく、税務代理人が本人に対してすれば足りることとするなど重要な改正要望事項を掲げております。

 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年8月7日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年9月21日木曜日

2017年度税制改正:当初申告要件の要否を明確化へ!

 2017年度税制改正において、申告要件が見直され、研究開発税制等のように当初申告要件が求められる租税特別措置について、納税者が立証すべき事項や当初申告の要否の明確化が図られ、要件を満たす場合には税額控除額を変更できることになりました。

 そもそも、当初申告要件とは、最初の確定申告のときに申告していない税額控除などがある場合に、後から税額控除などを受けることはできないことをいいます。

 しかし、租税特別措置については当初申告要件が存続する一方で、適用額の制限が見直され、控除が受けられる正当額を計算する際の基礎事項が確定申告書等に記載された全ての事項から特定の事項に改められ、確定申告書等に特定の事項以外の事項として記載された金額に変動がある場合には、修正申告や更正の請求によってその金額を是正し、適用を受ける金額の増額が可能になりました。

 外国税額控除や研究開発税制等において、控除額を増加させる場合には、更正の請求が必須となります。

 そして、更正による法人税額の増加に伴って連動して控除上限額が増加しても、調査に基づく更正では控除額の増加は認められないことから、調査に基づく更正後に納税者からの更正の請求を受けて、再度、更正処理を行うという課税サイドにも煩雑な手続きが求められてきました。

 2017年度税制改正では、納税者の立証すべき事項及び当初申告の要否を明確化し、要件を満たせば控除額を変更できる旨を明らかにし、税務署長は増額更正の際に、連動して控除額も増額できるようになります。

 例えば、試験研究を行った場合の特別税額控除の場合、確定申告書等に明細を記載した書類の添付がある場合に限って適用されると当初申告要件を明確化しております。

 なお、法人税に関して申告要件が見直されるのは、試験研究税制のほか、中小企業者が機械等を取得した場合の特別税額控除制度や雇用促進税制など、12の租税特別措置で、これらに対して同様の措置が講じられております。

 今後の動向に注目です。


(注意)
 上記の記載内容は、平成29年8月7日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年9月20日水曜日

早期経営改善計画の策定を

◆経営改善計画の簡易版です

 従来の経営改善計画は、金融機関からリスケジュール等の返済条件を緩和してもらうことを目的として策定するものです。

 早期経営改善計画では、そういった金融支援を得ることを目的としていません。

 国が認める士業等専門家の支援を受けながら、早いうちから自社の経営を見直すために現状分析から資金繰り、ビジネスモデル図など簡易な計画を策定し、金融機関に提出するものです。

◆どういうメリットがあるか?

①自社の経営を見直すことにより新たな問題と経営課題の発見や分析が出来ます。
②目標を設定する事により、目指すべき姿が明確になります。
③自社のビジョンについて金融機関と共有することが可能になります。

◆活用までの流れ

 事業者は金融機関に対して、事前に本事業を活用することを相談し、認定支援機関と連名で経営改善支援センターに利用を申請します。

 早期経営改善計画を策定し、その計画について金融機関に提出した場合、早期経営改善計画策定にかかる費用を補助されます。

 早期経営改善計画策定後1年を経過した最初の決算時に、モニタリングを実施します。

 これら早期経営改善計画策定支援に要する計画策定費用とモニタリング費用の総額について、経営改善支援センターが2/3(上限20万円)を負担するものです。

◆早期経営改善計画策定には「ローカルベンチマーク」の利用を推奨します

 ローカルベンチマークは企業の現状分析をする為のツールです。

 経営者や金融機関、認定支援機関が同じ目線で対話を行うための基本的なフレームワークです。

 具体的には6つの指標による経営状態の変化に早めに気づき、早期の経営改善に役立ちます。

 売上高が年々減少傾向にあるがその要因がよく分からない、あるいはこのままでは先行きが不安なので、経営の見直しを行いたいといった問題が生じている企業は検討しても良いかと思います。


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2017年9月19日火曜日

年金受給資格期間不足を補うには

◆10年加入でも受給ができる

 年金の加入期間が足りず受給資格が取れなかった方でも、8月1日からは老齢年金受給資格期間25年の短縮で10年あれば受給可能になりました。

 新たに受給資格を取得した方もいる事でしょう。

 年金の受給資格期間とは保険料を納めた期間ばかりでなく、保険料を納めていなくとも資格期間となる合算対象期間も含まれます。

◆合算対象期間(カラ期間)

 過去に国民年金に任意加入していなかった期間も年金の受け取りに必要な資格期間に含む事ができる期間を言います。

 期間は計算されますが年金額の算定には反映されません。

 具体的には次の様な場合で20歳以上60歳未満の期間です。

①昭和61年3月以前にサラリーマンの配偶者だった期間
②昭和61年3月以前に厚生年金等の障害年金受給者の配偶者であった期間
③平成3年3月以前に学生だった期間
④海外に住んでいた期間
⑤脱退手当金の支給対象となった期間

 これらの資格期間を合算すると年金が受給できる可能性があります。

◆年金受給資格取得や増額をする

 新たに保険料を納付して受給資格を得たり年金額を増額したりする事ができます。

①60歳以上の方の国民年金任意加入

 希望する方は60歳から65歳までの5年間国民年金保険料を納めると65歳から受け取る老齢基礎年金額が増えます。

 また、資格期間10年に満たない方は最長70歳まで国民年金に任意加入ができます。

②過去5年間に納め忘れた国民年金保険料を納付できる後納制度は、申し込みにより保険料を納める事ができます(平成30年9月まで)。

③専業主婦(主夫)の届出漏れの期間の届出

 例えば会社員の夫が退職した時や妻の年収が増えて夫の健康保険の被扶養者を外れた時には、国民年金の3号から1号被保険者に切り替えの届出をします。

 届出を忘れていた時、過去に2年以上切り替えが遅れた方は記録が未納期間になっています。

 その場合は「特定期間該当届」の手続をすることで最大10年までの保険料を納める事ができます(平成30年3月まで)。


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2017年9月18日月曜日

鉱業税が非課税だった採掘物は?

 税務大学校のホームページに掲載されている「税の歴史クイズ」の最新問題です。

 明治時代に課税されていた「鉱業税」は制定当初、金鉱、銅鉱、鉄鉱、石炭のうち、どれを非課税対象にしていたのでしょうか。

 鉱業税は明治時代の税金で、採掘物の価格の1%を採掘者が納めていました。

 金鉱、銀鉱、銅鉱、石炭などの採掘に課税されましたが、鉄鉱については「製鉄業の保護振興を図るため」として非課税とされました。

 クイズの答えは「鉄鉱」です。なお、明治38年に鉱業条例が見直されて鉱業税の非課税品目が拡大しています。

 明治時代、採掘物の価格に応じて課税される「抗業税」と、鉱区の面積に応じて課税される「借区税」が課税されていましたが、明治23年に鉱業条例が制定され、それまでの抗業税に代わり「鉱業税」、借区税に代わり「鉱区税」がそれぞれ設けられました。

 鉱業税の税額は採掘物の価格の1%。一方の鉱区税は鉱区1千坪(約3300㎡)ごとに年間30銭が課税されていました。


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2017年9月15日金曜日

医療費の自己負担が3割増

 70歳以上の高齢者が負担する医療費の上限を引き上げる内容などを盛り込んだ新たな高額療養費制度が、8月1日にスタートしました。

 病院で外来診療を受けた際の自己負担が、最大で従来の3割弱増えることになります。

 来年8月には所得に応じてさらに上限額が引き上げられることも予定され、高所得者の社会保障負担は増すばかりです。

 高額療養費制度では、本人の年収に応じて3段階に自己負担の上限を定めていて、年収が約370万円以上あれば「現役並み」とみなされ、最も高い上限額が適用されます。

 70歳以上の人で、今年の7月までに診察を受けた分に関しては、外来診療1回当たりで4万4400円が上限です。

 8月から始まった新たな仕組みでは、70歳以上で年収370万円以上の人について、1カ月当たりの外来診療の自己負担上限額を5万7600円とし、従来から約3割増額しました。

 また年収156万円以上370万円未満の人についても、従来に比べて2千円引き上げられて1万4千円となりました。

 さらに、1年後の8月にも再度の引き上げが予定されています。

 来年の引き上げ時には、これまで年収370万円以上を一律に扱っていたところを、現役世代と同じ「370万円以上~770万円未満」、「770万円以上~1160万円未満」、「年収1160万円以上」の3段階に分け、上限額についても69歳以下と同額にすることが決まっています。

 これまで「現役並み」として扱っていたところを、言葉通り「現役」と同じ扱いに改めることになります。


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2017年9月14日木曜日

国税の滞納、発生超えるペースで処理

 平成28年度に新たに発生した国税の滞納額は6221億円で、前年より1割弱減少しました。

 年度末時点の滞納額の残高は8971億円となり、18年連続で減少しています。

 国税庁は滞納残高が減り続けている理由として、滞納の未然防止やコールセンターを活用した催告の効果などを挙げています。

 税目別に見ると、消費税は5%から8%に増税されてから新規滞納が急増していましたが、今回は3年ぶりに減少に転じました。

 とはいえ28年度の新規滞納額は3758億円で、全滞納の6割を占めています。

 所得税、法人税、相続税、消費税のすべてで、滞納を解消させた「整理済額」が新規発生額を上回りました。

 28年度中に整理済となった滞納額は7024億円に上っています。

 滞納整理が進んだ理由として国税庁は「大口・悪質事案や処理困難事案に対して厳正・的確な滞納整理を実施」したと説明しています。

 また、今年6月に国税庁が発表した「国税庁レポート2017」によれば、滞納整理がスムーズに進んだ要因には、差し押さえ財産のインターネット公売の活用があるようです。

 28年度にも4回の公売が実施され、高級車や宝飾品、不動産など400物件を売却した結果、約5億円が徴収されています。

 レポートでは「ネット公売は利便性が高く、より多くの参加者を募ることができるため、差し押さえた財産の高価・有利な売却に役立っています」として、公売の有効性を誇っています。


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2017年9月13日水曜日

どの資格試験も受験者数減ですね… 最近の税理士試験事情

◆7年間で3割減少した税理士試験申込者数

 毎年8月は、年に一度の税理士試験。

 今年(第67回)も全国14か所の試験会場で8月8日~10日の日程で実施されました。

 台風5号の影響もあり、悪天候の中で試験に臨まれた方も多かったはず。

 受験生のみなさんは本当にお疲れさまでした。

 国税審議会公表の今回の受験申込数は4.1万人。

 他の資格試験同様に、税理士試験も減少傾向にあります。

 平成23年には約6万人の申込みがありましたので、7年の間に約7割に減少したということになります。

◆働きながら1.4科目受験が一般的受験者像

 税理士試験は、よく「働きながら受けることができる資格試験」の代表格といわれています。

 この試験が「科目選択制度」と「科目合格制度」という特徴を持っているからです。

 税理士試験は11科目中5科目合格すればよい試験。

 必ず選択しなければならない「必修科目」(簿記論・財務諸表論)や、どちらかを選択しなければならない「選択必修科目」(法人税法又は所得税法)はありますが、基本的には難易度や勉強量、将来の必要性に応じ、受験のプランニングができます。

 科目の合格率は10~15%ですが、5科目といってもすべて同時に受験する必要はなく、一度合格した科目に有効期限はありません。

 そのため、働きながら一科目ずつ確実に合格していけばよいわけです(昨年の平均受験科目数は1.38科目)。

 病気、転職、子育てや介護などで勉強を中断しても受験を続けることもできます。

 今年で67年も実施されているという実績があることから、一科目合格でも、履歴書に書くことができるのは魅力の一つです。

◆HPから読める?若者は長い受験期間を敬遠

 このような試験であることから、税理士試験は「受験期間が長くなりがち」という一面をもっています。

 資格専門学校は「短期合格」を宣伝していますが、国税庁HPの統計を読めば、容易でないことはわかります(机上では、年受験科目数1.38×合格率12%=期待値約0.17。5科目÷0.17=なんと約29年)。

 10年以上の合格などザラ。

 これでは若い方に敬遠されてしまいます。

 実際、41歳以上の受験生の5年間の統計は1.1万人と横ばいですが、25歳以下の受験生は7.7千人から4.5千人と約4割減(会計科目受験生も4割減です)。

 最近は若い税理士の先生の中で、大学院に通われた「試験免除組」が増えている気もします。


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2017年9月12日火曜日

市町村税なのも理由がある「軽自動車税」は昔「自転車税」だった

◆自動車税は県税で、軽自動車税は市税

 自動車税は道府県税ですが、軽自動車税は市町村税。何故なのかと不思議に感じたことはありませんか?

 もともと道路運送車両法では、普通自動車等は「登録車」、軽自動車は「届出車」とされ取扱いに違いがあります。

 「登録車」を所有する場合、国(管轄の陸運局)に登録することが求められています。

 この登録が行われると、次のような法律の効果が生じることになります。

①所有権を第三者に主張できる

②自動車抵当法が利用できる

③所有権留保契約付譲渡ができる

 このような効力はナンバープレート(自動車登録番号標)を表示することで行いますが、容易に取り外しができないように「封印」がされることとなっています。

 一方、軽自動車(排気量660cc以下の三・四輪自動車)を所有する場合には、「届出車」とされ、国に登録はせず、軽自動車検査協会に届出を行います。

 ナンバープレート(車両番号標)に封印は行われません。

◆自転車荷車税(市税)が軽自動車税に!

 少し時代をさかのぼると、昭和33年までは自転車にもナンバープレート(自転車鑑札)が付けられていました。

 これは「自転車税(自転車荷車税)」の課税のためです。

 明治初期に「車税」(国税。後に府県税)という税金があったのですが、明治21年に市制・町村制が施行され、この「車税」に附加税を課し財源としました。

 その後、昭和15年に市町村税として「自転車税」「荷車税」が法定されました。

 自転車やオートバイの走行距離等を考えると、課税主体を市町村とすることは違和感ありません。

 戦後になると、昭和29年に「自転車税」と「荷車税」が統合され、「自転車荷車税」に。

 その「自転車荷車税」も昭和33年に廃止され、「軽自動車税」(原付自転車と自動車税から税源移譲された軽自動車・小型二輪を対象)が誕生しました。

 この頃の軽自動車はバイクのエンジンを車に乗せたような感覚だったのでしょうかね。

 昭和43年までは軽自動車は16歳で免許が取れました。

◆近年は税制改正で課税標準引き上げ

 このような変遷を経て軽自動車税は、軽課の市町村税として登場したのですが、近年では小型の普通自動車との税負担の公平を図るため、平成26~28年改正で軽自動車税の課税標準等が引き上げられています。


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2017年9月11日月曜日

フェイクニュースのビジネスと規制の動き

 最近、フェイクニュースという言葉を耳にする機会が増えました。

 フェイクニュースとは虚構のニュース記事を指し、もともとは楽しみながら読むものが中心でした。

 一例を挙げると、数年前、食品偽装が社会問題になったとき、発信されたフェイクニュースには「ステーキと偽り革靴提供 滋賀でも偽装」といった記事がありました。

 明らかなウソだとわかるうえで、「靴底のようなステーキ」を想い起こさせる表現を用いて読者の笑いを誘う。

 風刺と笑いにフェイクニュースの魅力がありました。

 ところが、米国大統領選挙戦のネガティブキャンペーンをはじめ、最近では、フェイクニュースは政敵を失墜させるための道具として利用されるようになり、社会問題になっています。

 とくに、米国大統領選挙のときは、ヒラリー・クリントン氏が児童虐待などに関わっているといったフェイクニュースが流れました。

 選挙戦でのフェイクニュースは米国だけでなく、フランスの大統領選挙など、米国以外にも広まっています。

 このような事態を受けて、フェイクニュースに対する対策も始まっています。

 SNSサイトのフェイスブックは、フェイクニュースの拡散を助長しているといった批判を受けたことから、とくに対策に力を入れています。

 英国の選挙前には、同国の主要紙に「フェイクニュースを見分けるコツ」といった広告を掲載し、記事の出所を確認するなど、10項目のアドバイスを講じています。

 このほかには、グーグルは、信頼できるサイトの情報が検索結果の上位に優先的に表示されるよう検索エンジンのアルゴリズム(演算方法)を見直しました。

 最近、フェイクニュースが社会問題になっています。

 それでありながら発信が止まらない背景には、フェイクニュースで利益を得られることが一つとしてあります。

 稼ぎ技の一例を挙げると、自分でウェブサイトを立ち上げ、そこにバナー広告を張ります。

 ウェブサイトを訪れた人が広告をクリックすることでお金が稼げるといった仕組みがあります。

 また、多くの人が訪れる人気サイトは、自身のウェブサイトに広告バナーを張ることで、広告掲載料を稼ぐパターンもあります。

 フェイクニュースで驚いた人たちがウェブサイトを訪問し、その訪問者数が増えるほど、サイトの運営者に広告料が多く入ります。

 ニュースの内容が過激であれば、多くの人の興味をひき、集客にも役立つわけです。

 また、ウソの記事や動画について、SNSで影響力のある人に「いいね」を押してもらい拡散するといったことを事業にしている組織もあるといわれています。

 フェイクニュースは一部の人の金儲けの手段になっています。

 ただ、フェイクニュースを発信し利益を得ている層がいる一方で、見方を変えると、現代は、フェイクニュースのウソを見破ることにビジネスチャンスがあるといえます。

 とはいえ、無数のニュースに対して、人力で真偽を見分けるのは困難です。

 そこで、韓国の大学では、AI(人工知能)を用いて、フェイクニュースの特徴をとらえ見分けるといった研究を進めているところもあります。

 AIは専門知識を要するため、参入障壁は低くありませんが、フェイクニュース対策は確実にニーズが見込めるビジネスといえます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)





2017年9月8日金曜日

試験研究開発税制:第4次産業革命型のサービス開発とは!?

 2017年度税制改正において、研究開発税制は総額型の税額控除率が試験研究費の増減に応じてインセンティブのあるものに代わるほか、その対象となる試験研究費にビックデータ等を活用した「第4次産業革命型のサービス開発」が追加されました。

 これまで試験研究費の範囲は、「製品の製造」や「技術の改良・考案・発明」にかかる試験研究のために要する費用とされ、主に製造業によるモノづくりが対象とされてきましたが、税制改正後の政令では「対価を得て提供する新たな役務の開発」を目的として行われるものが規定されました。

 経済産業省の資料によりますと、新たなサービス開発について、「ヘルスケアサービス」、「自然災害予測サービス」、「農業支援サービス」などを典型例として提示しており、政令で新たなサービス開発とは、

①センサー等による自動的な情報の収集

②専門家による情報解析技術を用いた上記①の情報の分析

③上記②で発見された法則を利用した役務の設計

④上記③の法則が予測と結果が一致する蓋然性が高いものであるその他妥当と認められるものとの確認の全てを満たす必要がある

と規定しております。

したがいまして、①から④のそれぞれを単独で行ったとしても対象とすることはできません。

 上記②の分析については、省令の規定において、情報の解析に必要な確率論や統計学に関する知識、情報処理に関して必要な知識を有する者(情報解析専門家)により情報の解析を行う専門のソフトウェアを使用して行われる分析であることを要し、情報解析専門家の介在が不可欠と思われ、その人件費は対象費用となります。

 その他、他社に委託して試験研究を行う法人のその試験研究にかかる委託者への支払費用も対象となります。

 そして、新たなサービス開発についてのイメージの例として、「ヘルスケアサービス」では、センサーにより個人の運動や睡眠状況、心拍等の情報を収集・分析し、各個人に最適なフィットネスプランや食事プラン等を提供するものであることを示しております。

 また、「自然災害予測サービス」では、ドローンにより山地の地形や降雪情報等を収集・分析して、的確な自然災害予測を提供するものなどを示しておりますので、該当されます方は、ご確認ください。



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2017年9月7日木曜日

年金受給資格期間10年で受給可能に

◆資格期間10年で年金受給できる

 今まで老齢年金を受給できる年金受給資格期間は原則25年以上必要でしたが、平成29年8月より10年以上となりました。

 資格期間が25年未満で年金を受給できなかった方も、期間が10年以上あれば受け取れるようになりました。

 受給資格期間には保険料を納めた期間の他、加入していたとみなされる期間も含めて合算されます。

①国民年金保険料を納めた期間や免除期間

②サラリーマンで船員保険を含む厚生年金保険や共済組合の加入期間

③年金制度に加入していなくとも資格期間に加えられる合算対象期間(カラ期間)

 これらの期間を合計したものが「資格期間」です。

 資格期間が10年(120月)以上あれば年金が受け取れるようになりましたが、年金の額は40年間保険料を納めた場合が満額で保険料を納めた期間に応じて支給されます。

◆対象となる方の手続き

 期間が足りなかった方で資格期間が10年以上25年未満の方には、日本年金機構より年金請求書が生年月日毎に平成29年の初めより既に次のように送付されています。

①2月下旬~3月下旬
大正15年4月2日~昭和17年4月1日生

②3月下旬~4月下旬
昭和17年4月2日~昭和23年4月1日生

③4月下旬~5月下旬
昭和23年4月2日~昭和26年7月1日生

④5月下旬~6月下旬
昭和26年7月2日~昭和30年10月1日生の女性及び昭和30年8月1日生の男性

⑤6月下旬~7月上旬
昭和30年10月2日~昭和32年8月1日生の女性及び大正15年4月1日以前生

◆該当する方は手続を忘れずに

 現段階で資格期間10年以上25年未満のほぼ全員に送付されているはずですので確実に年金請求書を提出したいものです。

 8月分(10月に支給)より受給できます。

 なお、加入期間10年未満の方にも年内にはお知らせが届く予定です。


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2017年9月6日水曜日

中小企業の福利厚生プランの一つに 所得補償保険の活用

◆ダルビッシュの故障で「離脱補償」の保険?!

 新聞報道によると、東京海上日動火災保険はプロ野球やJリーグなどのプロスポーツチーム向けに「選手不稼働対応保険」という保険の販売を始めたそうです。

 この保険は、所属するスポーツ選手が傷害や疾病で長期離脱した場合に、離脱期間の年俸と代替獲得選手の年棒の8割を上限に保険金を支払うというもの。

 保険料は年棒の数%で、選手の年齢やポジション、過去の負傷歴等を基に算出します。

 このような保険は、高額の年俸を選手に支払う海外のプロスポーツでは常識化していて、大リーグのダルビッシュ有選手が2015年シーズンを故障で離脱したときも、年棒の半分以上が補償されたようです。

◆福利厚生プランとして所得補償保険加入

 中小企業の経営者も「従業員が長期入院をしたときは…」と不安を感じられているでしょう。

 そのような方には、「所得補償保険」(就労不能保険)の加入がおススメです。

 所得補償保険とは、被保険者が傷害や疾病によって仕事に就くことができなかったときに、就労できない期間に応じて保険金(平均所得金額の範囲内)が支払われるものです。

 会社がこの保険の保険料を負担した場合、特定の従業員のみが加入するときは給与の取扱いになりますが、全従業員を対象(普遍的加入)とするときは厚生費として損金となり、保険金の受取り(受取人:従業員)は所得税の非課税となります。


◆就労不能期間の給与は出さないで大丈夫?!

 また、業務外の傷害や疾病の場合、健康保険から傷病手当金(標準報酬月額の2/3程度)が支払われますが、厄介なことに、この期間に会社が給与を支払ってしまうと傷病手当金は支給されません。

 そこで、この所得補償保険を利用するわけです。

 実は、所得補償保険金を受取っても、傷病手当金は調整されません。

 事業主が所得補償保険を契約し、従業員の就労不能期間は、会社は給与を支払わない形にして、従業員は「傷病手当金+所得補償保険金」を受け取るという福利厚生プランができるわけです。

◆個人事業主自身のための所得補償保険

 なお、個人事業主自身が被保険者及び受取人とする所得補償保険契約は、その保険料は業務について生じた費用とみなされず、必要経費とはなりません。

 生命保険料控除(介護保険料)の対象となります。

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2017年9月5日火曜日

年金受給に必要な積立期間が短縮

 公的年金を受け取るために最低限必要な保険料積立期間を25年から10年に短縮する内容を盛り込んだ改正年金機能強化法が、8月1日に施行されました。

 年金保険料を納めた期間が10年を超えている65歳以上の人は、今年から年金を受け取れるようになります。

 給付を受けるためには申請が必要になるので、忘れないようにしたいところです。

 制度改正によって新たに年金給付の対象となるのは64万人程度とされています。

 仮に20年間の納付期間があれば、受け取れるのは月3万2千円ほどとなるようです。

 新たに年金が受け取れるようになった人の元には、今年2月から7月にかけて、日本年金機構から黄色い封筒が届けられています。

 年金を受け取るためには、同封された請求書に必要事項を記載し、その他の添付書類をそろえて、年金事務所や年金相談センターへ直接持参しなければなりません。

 なお過去に加入していたのが国民年金第1号保険者としてのみであれば、市区町村の国民年金窓口でも手続きができるようです。

 日本年金機構は、年金事務所での手続きは混雑も予想されるため、相談予約の利用を推奨しています。

 申請手続きの時効は5年となっているため、失念しないよう早めに手続きを済ませたいものです。

 実際に年金を受給できるのは今年9月分からで、支払いは10月から。

 以降、偶数月に2カ月分が支払われます。

 過去5年以内に納付忘れがあれば後納制度などを使うことで、以後受け取れる年金の額が増えることもあるので、まずは自分の過去の納付歴を確認の上で、年金事務所などで相談したいところです。



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2017年9月4日月曜日

増税後の相続がとうとうターゲットに

 国税当局の一斉人事異動からしばらく経ち、当局が本格的に税務調査に取り組む時期になりました。

 相続税では、基礎控除額が引き下げられた平成27年分の相続が調査対象になります。

 マンパワー不足を嘆く国税当局が調査数を急増させることは考えにくいのですが、課税対象者は一気に増えており、調査先選定や調査自体の質を高めて「取れるところから取る」という姿勢を強めることは間違いありません。

 国税庁が昨年11月にまとめた最新の調査実績報告書には、平成27事務年度(27年7月~28年6月)の相続税調査は「平成25年に発生した相続を中心に実施した」と記されています。

 この年に限ったことではなく、過去の報告書を見ても、調査は発生から2年以上経過した相続を対象にしていることが分かります。

 相続税が増税となった平成27年に発生した相続は、29事務年度、つまり今年7月~来年6月に本格的に調査されることになります。

 相続税の基礎控除額が引き下げられた影響により、平成27年に相続税の課税対象になった相続は前年から1.8倍に増え、10万3043件となりました。

 ここ数年の相続税調査数が1万2千件であることを考えると、今年度も同数であれば、納税額がある相続8~9件のうち1件は調査対象になります。

 財産が少ないからと言って安心はできません。


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2017年9月1日金曜日

国税庁:2017年分路線価等を公表!

 国税庁は、全国の国税局・税務署において、相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となる2017年分の路線価及び評価倍率を公表しました。

 それによりますと、2017年1月1日時点の全国約32万5千地点(継続地点)における標準宅地の前年比の変動率の平均は+0.4%(昨年+0.2%)となり、2年連続上昇しました。

 都道府県別の路線価をみてみますと、標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値の上昇率が「5%未満」の都道府県は、昨年分の1都2府11県から1都2府10県の計13都府県に減少しました。

 下落率が「5%未満」の都道府県は昨年の33道県から32道県に減少し、下落率が「5%以上」の都道府県は昨年に引き続きゼロとなりました。

 一方、都道府県庁所在都市の最高路線価が上昇した都市は27都市(昨年25都市)、横ばいは16都市(同17都市)で、下落は3都市(同5都市)に減少しました。

 このうち上昇率「5%以上」は14都市(同15都市)に、また、上昇率「5%未満」は13都市(同10都市)となりました。

 この要因として、都市部での再開発や不動産向け投資が拡大したことや、訪日外国人の増加を見込んだ店舗・ホテル需要の高まりなどがあるとみられております。

 都道府県庁所在都市の最高路線価では、1位は東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」で、1㎡あたりの路線価は前年から26.0%上昇の4,032万円となり、以下、2位は大阪・北区角田町の「御堂筋」1,176万円(増減率+15.7%)、3位は横浜市西区南幸1丁目の「横浜駅西口バスターミナル前通り」904万円(同+15.7%)、4位は名古屋市中村区名駅1丁目「名駅通り」880万円(同+4.8%)となりました。

 なお、2017年1月1日現在において、東日本大震災に伴う原発事故に伴い、帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に設定されていた区域内にある土地等については、路線価等を定めることが困難なことから、昨年分同様、相続税・贈与税の申告にあたり、「ゼロ」評価とされております。


(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月17日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年8月31日木曜日

仮想通貨に係る消費税の見直し

はじめに

 近年、ビッグデータ、ソーシャルメディアなどのICTのサービス及びビジネスの進展等を背景にインターネットを通じて電子的に取引される仮想通貨(例:ビットコイン、イーサリアム等)の取引が急増しています。

 こうした中、「資金決済に関する法律」及び「犯罪による収益の移転防止に関する法律」等が改正され、平成28年5月に仮想通貨交換事業者の登録制度の導入、マネー・ロンダリング対策規制及び利用者保護のためのルールの整備等を柱とした「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律(平成28年法律第62号)」が成立し、平成29年4月1日から施行されています。

 これを受けて、平成29年度税制改正では、仮想通貨の取引に係る消費税の課税関係の見直しが行われましたので、その概要と実務上の留意点について解説します。

Ⅰ 改正の内容

1 非課税の範囲の拡充(新消令9④)

 資金決済に関する法律の改正により仮想通貨が支払の手段として位置づけられること及び諸外国における課税関係を踏まえて、仮想通貨の取引について、消費税が非課税とされました。

2 仮想通貨の定義(新資金法2⑤)

 「仮想通貨」とは、「物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除きます。以下同じ)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」又は「不特定の者を相手方として相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」とされています。

3 適用関係(新平成29年改正消令附則1,同附則2,同附則8)

 上記1の改正は、平成29年7月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れから適用されます。

 なお、改正前に譲り受けた仮想通貨について、個別対応方式により仕入控除税額を計算する場合の仕入れ区分は、「課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ」に該当するものとされます。

 また、事業者が、平成29年6月30日に100万円(税抜き)以上の仮想通貨(国内において譲り受けたものに限ります。)を保有する場合において、同日の仮想通貨の保有数量が平成29年6月1日から平成29年6月30日までの間の各日の仮想通貨の保有数量の平均保有数量に対して増加したときは、その増加した部分の課税仕入れに係る消費税につき、仕入税額控除制度の適用を認めないこととされます。

おわりに

 平成29年7月1日以後における非課税とされる支払手段の範囲に、仮想通貨が追加されることとされました。

 なお、事業者が行う仮想通貨の譲渡の対価については、その性格に鑑み、法定通貨等の支払手段と同様に、課税売上割合の計算上、非課税売上高(分母)には含まれないこととされますので留意して下さい(消法30⑥,新消令48②一)。


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2017年8月30日水曜日

国税庁:空き家の譲渡特例通達の趣旨説明を公表!

 2016年度税制改正において、相続した空き家を一定要件のもと譲渡した場合に、居住用財産の譲渡所得の特別控除に該当する譲渡とみなして同控除を適用する特例が創設されました。

 そして、国税庁は、その取扱いを定めた通達の主要改正事項の趣旨説明を公表しました。

 同特例は、相続開始直前に被相続人のみが居住していた1981年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物を除く)及びその敷地で、相続の開始日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること、譲渡価額が1億円を超えないこと、譲渡をする家屋・土地は、相続の時から譲渡の時まで事業用、貸付用、居住用に使われていないことを適用要件に、居住用財産譲渡の場合、3,000万円の特別控除が適用できます。

 通達の趣旨説明をみてみますと、特例は、家屋とその敷地の両方を相続等により取得した場合に限り適用され、被相続人居住用家屋のみ又は被相続人居住用家屋の敷地等のみを取得した場合は適用されないことになります。

 例えば、相続人所有の敷地に被相続人が所有し居住していた家屋の場合、相続人が相続により、その家屋を取得したとしても、取得したのは家屋のみであるため、適用はないと説明しております。

 また、相続した家屋・敷地が店舗併用住宅の場合、適用対象は被相続人の居住用部分のみとなり、相続の時後の増築等により、被相続人居住用家屋の床面積が増減した場合でも、相続開始直前の被相続人居住用家屋の床面積を基に特例の対象となる居住用部分を判定します。

 なお、店舗兼住宅であっても、居住部分がおおむね90%以上である場合は、家屋・敷地の全部を居住用部分として取り扱える旨を明らかにしており、被相続人居住用の家屋・敷地の譲渡が、相続のときから譲渡のときまで事業用、貸付用、居住用に使われていないことがこの特例の適用要件とされているため、「一時的な利用」であっても要件を満たさないとしております。

 また、貸付用には、賃貸借により有償で貸し付けられているものばかりでなく、使用貸借により無償で貸し付けられていたものも含むとしておりますので、該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月10日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年8月29日火曜日

育児休業給付金の延長手続

◆育児休業給付の給付延長ができる時

 育児休業給付金は1歳に満たない子を養育する為の休業に対して支払われる給付金で、財源に雇用保険料が使われています。

 子の1歳の誕生日の前々日(1歳に達する日の前日)まで支給されます。

 また、子が1歳に達する日より後の期間について休業する事が雇用の関係に必要と認められる場合(保育所に入所できなかった時等)は1歳6カ月に達するまで給付が延長されます。

◆給付金の延長の為の手続は

 認可保育所に入所できなかった場合の延長手続には「1歳の誕生日(「パパ・ママ育休プラス制度」を利用する場合は休業終了予定日の翌日)以前を入所希望日とする保育所の申し込みをしたが入所ができなかった」事の事実を証明する為、保育所の入所申込書と入所不承諾(保留)通知書などの写しが必要となります。

 自治体によって入所申し込みの時期や入所可能日の手続が異なるので注意が必要です。

 早めに調べておきたいものです。

 不承諾通知書の有効期限にも注意をしましょう。

 1歳の誕生日直前の選考で不承諾となっている事が必要です。

 また、入所保留と言う形式の自治体では毎回不承諾通知書を発行しない場合もあり、最初に発行された不承諾通知書だけでは受給要件を満たさない場合があります。

 1歳の誕生日に保育が可能となっていない事が明らかになる証明(待機通知等)を付けなければならない場合もあるので、必要な場合は自治体に問い合わせをしましょう。

 なお、自治体から認可保育所の入所が困難であるとの説明を受けて入所申し込みを行わなかった場合は、延長給付の対象とはなりません。

◆平成29年10月よりの育児休業法改正

 保育所に入る事ができず、退職を余儀なくされる事態を防ぐため、10月から育児休業が2年に延長されます。

 1歳6カ月を過ぎても保育園に入れない場合、会社に申請し育児休業期間を最大2年まで再延長ができるようになります。

 この場合も前述のような手続は必要となるでしょう。

 休業給付期間も2年までに延長されます。

 事業主は働く方やその配偶者が妊娠出産を知った場合にその方に育児休業に関する制度(育児休業中・休業後の待遇や労働条件等)を知らせる努力義務も創設されます。


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2017年8月28日月曜日

一般的にはできませんが… 法人税には「土地の償却」通達がある

◆土地は減価償却ができませんが…

 事業の用に供される建物、建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの固定資産は、一般的には時の経過等によってその価値が減っていきます。

 このような資産を減価償却資産といいます。

 「時の経過等によって価値が減る」のであれば、減価償却資産の取得価額は、取得した時に全額を一時の必要経費(損金)とするのではなく、その資産の使用可能期間(耐用年数)にわたり、分割して必要経費(損金)とすることが合理的です。

 そのため、減価償却(depreciation)とは、取得価額を一定の方法により各年分(各事業年度)の必要経費(損金)として配分する手続といえます。

 土地や骨とう品については、「時の経過等によって価値が減少しない」ため、減価償却資産とはされません。

◆鉱山・油田は、会計上「減耗性資産」

 一方で、山林・鉱山・油田・炭山のような天然資源・埋蔵資源があるものは、それが伐採・採掘されてしまえば、もはや復元できないか、復元するために相当の年月が必要となります。

 このようにその存在量が限られていて、伐採・採掘により材料・商品となり、漸次減耗して、最後には涸渇してしまう天然資源を減耗性資産といい、その取得価額を各期間に応じ費用配分する手続を減耗償却(depletion)といいます。

 これは、減価償却と似ている手続きですが、減価償却は事業の用に供されているものの償却であるのに対し、減耗償却は、存在する物量が減耗して涸渇することに基づく点に違いがあります。

 ただ、手続としては、「生産高比例法」(資産の利用に比例して減価させる償却方法)の考え方と全く同じといえます。

◆法人税には「土地の償却」規定がある?

 法人税法では「減耗償却」という用語は採用されていませんが、通達で「鉱業用土地の償却」と「土石採取用土地等の償却」という取扱いが設けられています。

 鉱業用土地とは、石炭鉱業の「ぼた山」の用に供する土地などで鉱業廃止後に著しく価値が下がるものをいい、(取得価額-廃止後残存額)を鉱業権で選定している償却方法(定額法・生産高比例法)に準じた方法で償却にできることとされ、土石・砂利の採取目的の土地についても、取得価額のうち土石・砂利部分は生産高比例法に準じた方法で償却できるものとされています。

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2017年8月25日金曜日

中小機構、共済掛金前納者に過大還付

 小規模企業共済や中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)を運営する中小企業基盤整備機構(中小機構)が、掛金を前納した加入者に対して本来より多くの利息を支払っていたことが明らかになりました。

 機構内の職員が単純な計算ルールを理解していなかったことによるものだそうです。

 過払い額は67億円に上ります。

 小規模企業共済は、小規模企業の役員の退職後の生活資金や個人事業主の廃業後の再起をサポートするための制度。

 一方の経営セーフティ共済は、中小企業の倒産防止を目的としています。

 いずれもリスクへの備えだけではなく、掛金の支払いが損金になるなど節税につながる制度として多くの中小企業に利用されています。

 掛金を前納した企業は、実際の納付月から本来の納付月までの利息分として、前納した月数に応じた「前納減額金」を中小機構から受け取れます。

 この前納減額金の計算につき、前納期間に1カ月未満の端数があれば、小規模企業共済法施行規則により「14日以下は切り捨て、15日以上は1カ月」とすることになっています。

 しかし中小機構では、端数の日数にかかわらず、一律に1カ月分として端数処理していたことで過大還付になったそうです。

 中小機構の推計によると、この計算間違いにより、小規模企業共済で約36億円、経営セーフティ共済で約31億円が過大に支払われていたとのこと。

 なお、すでに支払われた過大受け取り分を返還する必要はないようです。

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2017年8月24日木曜日

マイナンバー制度、連携開始にまた遅れ

 マイナンバーを使って行政手続きに必要な個人情報をやり取りする情報連携の一部が、本来予定されていた今年10月の運用開始に間に合わないことが分かりました。

 会計検査院がシステムの準備状況を調査したところ、148の公的機関でシステムに不備が見つかったそうです。

 マイナンバー制度では、税や社会保障といったさまざまな情報をマイナンバーで結びつけて個人情報を管理し、行政を効率化します。

 当初は今年7月に全面的に連携をスタートさせる予定でしたが、システム開発の遅れなどから3カ月延期し、今年10月の本格運用開始となっていました。

 それに先立ち、7月18日からは従来の紙の手続きと平行してのテスト運用が始まっています。

 会計検査院は、10月から連携を開始するシステムのうち、170機関190システムを抽出して準備状況を調査しました。

 すると、148機関で、国側が発注したシステム内容に不備があり、秋以降も一部の個人情報がやり取りできない状態となっていました。

 不備が最も多く見つかったのは、厚生労働省所管の90の国民保険組合。

 厚労省の発注に基づいてシステムを構築しましたが、自治体との間で保険給付に必要な個人情報をやり取りする際に不動産譲渡や株式売却益に関する一部の情報が提供されなかったといいます。

 改修作業が必要となり、運用開始は来年7月までずれ込む予定です。

 内閣官房はこれらの不備について、情報連携ができない業務は一部と説明したうえで「住民に極力影響が出ないよう各省に方策をお願いしている」としていますが、今後さらに運用延期となるシステムが出ることも予想され、足並みが乱れた感は払拭できません。

 すでにマイナンバーを使った情報連携は当初の予定だった今年1月から一度延期しています。

 さらに一昨年に100万人を超す個人情報の流出があった日本年金機構は、いまだ情報連携の時期は決まっていないなど、マイナンバー制度は足元がおぼつかない状態が続いています。

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2017年8月23日水曜日

2017年度税制改正:国外財産の相続課税を強化へ!

 これまで、被相続人及び相続人(贈与者および受贈者)の国外での居住期間が5年を超えると、国外にある財産について日本の相続税や贈与税は課税されないという、いわゆる「5年ルール」がありました。

 この取扱いを利用して、一部の富裕層には、日本より税金の低い国に財産を移した上で外国に5年を超えて居住し、相続税や贈与税を逃れようとする動きが目立つようになりました。

 このような背景があってか、2017年度税制改正において、国境をこえた過度な租税回避を抑制するため、国外財産にかかる納税義務の「5年ルール」が見直されることになりました。

 具体的には、同改正によって、この「5年ルール」を見直し、国外財産に日本の相続税や贈与税が課税されない国外居住期間を「10年超」とし、居住期間が10年以内の人には国外財産に日本の相続税をかけられるようになりました。

 しかし一方で、一時滞在外国人の国外財産を相続税等の課税対象とせず、高度外国人材の受入れを促進する措置もとられることになりました。

 具体的には、同改正によって、被相続人及び相続人(贈与者及び受贈者)が、「出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格」により一時的滞在している場合等には、国内財産のみが課税対象とされます。

 ここでいう「出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格」には、いわゆる就業ビザが含まれるため、一時的に日本に滞在する外国人駐在員等の多くは対象になります。

 また、「一時的滞在」とは、国内に住所のある期間が相続(贈与)開始前15年以内で合計10年以下の滞在をいいます。

 転勤などの理由で一時的に日本に居住している外国人の場合であっても、国内財産だけではなく、国外財産についても日本の税金が課税されることとされているため、高度なスキルを持つ外国人技術者等の来日を阻害する要因になっていると指摘されてきましたが、「10年ルール」によって、こうした問題も解消されるものと期待されております。

 これらの改正は、2017年4月1日以後の相続・贈与等により取得する財産に係る相続税・贈与税について適用されますので、該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年8月22日火曜日

子ども・子育て拠出金とは

◆全額事業主負担の子ども・子育て拠出金

 子ども・子育て拠出金は平成26年度までは児童手当拠出金と呼ばれていました。

 社会保険料(健康保険及び厚生年金保険)は労使折半負担となっていますが、子ども・子育て拠出金は全額企業が負担します。

 被保険者からは徴収しません。

 平成29年度からは0.23%となりました。

 被保険者の厚生年金保険の標準報酬月額に料率を乗じます。

 標準賞与額にも同じ料率がかけられます。

 例えば標準報酬月額が20万円の人は20万円×0.23%=460円となります。

 金額は大きい額ではありませんが、平成28年度は0.20%でしたから上限とされている0.25%までは今後も上がる事でしょう。

 被保険者に子どもがいるかいないかは関係なく厚生年金の加入者は全員が拠出の対象になっています。

◆拠出金は何に充てられているか

 拠出金は児童手当のみに使われている印象がありますが、地域子ども・子育て支援事業や平成28年4月から新設された仕事・子育て両立支援事業にも充てられています。

 各内容を見てみます。

①児童手当事業・・・・市区町村に住民登録があり、中学校終了前までの児童を養育している人で下記の条件に該当する方に支給されます。

ア、児童が国内に居住している
イ、児童が養護施設入所や里親に委託されていない
ウ、扶養親族数に応じて所得で622万円から812万円までの限度額があります。
  扶養親族数6人以上は812万円に1人38万円を加算します。
  支給額は3歳未満で1人月1万5千円から中学生1人月1万円の範囲できめられます。
  所得制限を超えていても1人当たり5千円が支給されています。

②地域子ども・子育て支援事業・・・・放課後児童クラブ、病児保育(事業費及び整備費)、延長保育事業等

③仕事・子育て両立支援事業・・・・企業主導型保育事業(運営費及び整備費)、企業主導型ベビーシッター利用者支援事業等

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2017年8月21日月曜日

法人成り メリットとデメリット

◆軌道に乗ったら一度は考える法人成り

 個人事業者が法人を設立することを「法人成り」と呼びますが、個人事業が軌道に乗ってくれば、一度は考えるのではないかと思います。なぜ、考えるのかというと、法人成りにはメリットもデメリットもあるからです。

◆一般的なメリット

1.給与所得控除が使える:法人成りをして会社から給与を受け取るようにすれば、経営者自身の所得税で給与所得控除が使え、節税になります。

2.消費税が最大2年間免除される:資本金が1,000万円未満の法人は、2期にわたって消費税が免税となります(但し特定期間の課税売上や、特定新設法人の規定により免除にならない場合がありますので留意してください)。

3.決算期が自由に設定できる:個人事業者の場合は12月決算の3月15日申告と時期が固定されていますが、法人は決算期が自由に設定できます。

4.繰越欠損金の繰越控除の年数が増える:個人は3年ですが、法人の場合は10年(平成30年4月1日以後に開始する事業年度の場合)になります。

◆一般的なデメリット

1.法人設立の手間と費用:定款を定めて、登記をしなければならず、定款認証手数料や登録免許税が必要となります。

2.社会保険の加入:個人事業では4人までの雇用であれば社会保険の加入義務はありませんが、法人成りすると1人でも社会保険への加入が義務付けられます。

3.赤字でも7万円の法人住民税がかかる:均等割と呼ばれる部分で、赤字だったとしても税金が取られます。

◆あまり数字には出てこない「対外的な信用」

 対外的な信用はどうしても個人事業よりも法人の方があるものです。

 融資や取引で見劣りしないように法人成りをする、というのも立派な理由です。

 色々な視点から法人成りをするかしないかを判断した方が良いでしょう。



2017年8月18日金曜日

遺産分割、配偶者優遇へ

 相続法制の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の相続部会は、婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、生前に故人より贈与を受けた住居は遺産分割の対象にしないとする案をとりまとめました。

 また故人の預貯金についての遺産分割前の仮払い制度の創設も盛り込んでいます。

 法務省は8月上旬から約1カ月半の間、意見公募(パブリックコメント)を実施。

 その結果を踏まえ、年内に要綱案をとりまとめ、来年の通常国会で民法改正案を提出するそうです。

 遺産分割は、亡くなった被相続人が保有していた不動産や預貯金、有価証券などの遺産を相続人で分け合う制度。

 現行制度では、居住用の土地や建物は遺産分割の対象であり、生前贈与をしていても住居を含めて分け合うことになります。

 そのため、残された配偶者が遺産分割によって住居の売却を迫られ、住み慣れた家から追い出される可能性があります。

 試案では、結婚から20年以上の夫婦間で、生前贈与するか遺言で贈与の意思を示した居住用の建物や土地は、遺産分割の対象から除外するとしました。

 配偶者は住居を離れる必要がないだけでなく、他の財産の取り分が増えることになります。

 また試案では、故人の預貯金について、遺産分割が終わる前でも生活費や葬儀費用の支払いのために引き出しやすくする「仮払い制度」の創設を盛り込みました。

 昨年に最高裁が「被相続人の預貯金は遺産分割の対象」とする判断を示したことを受け、遺産分割の協議中でも預金を引き出しやすくするために創設されることとなりました。


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2017年8月17日木曜日

企業版ふるさと納税が人気薄

 自治体に寄付した企業が通常の寄付金控除以上の税優遇を受けられる「企業版ふるさと納税」の初年度(2016年度)の寄付額は7億4692万円でした。

 過熱した返礼品競争の影響で個人向けのふるさと納税が過去最高の2844億円だったことを考えると、出だしは低調だったと言えそうです。

 企業版ふるさと納税は、企業が本社所在地以外の自治体に寄付すると、法人税や法人住民税などの負担が寄付額の約6割軽減される制度。自治体が策定して内閣府が認定した「地域活性化事業」などが寄付の対象で、16年度は150以上の事業が認定されていました。

 全体として低調だった要因のひとつに、「見返り」の少なさが想定されます。

 企業版は、地元で生産される豪華な返礼品などが人気を博している個人向けと違い、自治体が寄付した企業に直接的な便宜供与を図ることも禁じられています。

 寄付額の4割が企業負担でもあり、主たるメリットは地方創生への後押しなど企業のイメージアップや、自治体からの感謝状なども含めた知名度向上にとどまっている面も影響しているようです。

 山本幸三地方創生担当相は7月の記者会見で、「企業にはインセンティブが弱いところもあるかもしれないが、企業の社会的責任に基づく話でもあるので、ぜひ取り組んでもらいたい」と期待を込めます。

 税収確保に悩む地方をサポートする狙いがあった新制度ですが、今後どこまで企業に追加寄付の動きが広まるかは不透明な状況です。


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2017年8月16日水曜日

国税庁:減価償却定額法一本化に係る改正通達の趣旨説明を公表!

 2016年度税制改正において、定率法の選択が可能な減価償却資産のうち、建物附属設備は建物と一体的に整備され、構築物は建物と同様に長期安定的に使用されることから、これらの減価償却資産(鉱業用減価償却資産等を除く)の償却方法は、建物(同)と同様に定額法に一本化する見直しを行い、法人税基本通達を見直しておりますが、国税庁はその具体的な内容や考え方を示す趣旨説明を公表しました。

 それによりますと、改正によって建物附属設備及び構築物の減価償却方法が定額法に一本化された結果、2007年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産等以外の建物附属設備及び構築物に対して2016年4月1日以後に資本的支出を行い、同日以後に新たな建物附属設備等を取得したものとされる原則的方法を適用した場合には、その資本的支出に係る償却方法は旧定率法となるのか、定額法になるのか疑問が生じます。

 また、2007年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産のうち建物、建物附属設備及び構築物に対して2016年4月1日以後に資本的支出を行い、原則的方法を適用した場合も、同様の疑問が生じます。

 2007年3月31日以前に取得した減価償却資産に資本的支出を行った場合には、取得価額の特例により、その資本的支出の金額をその減価償却資産の取得価額に加算できるという特例計算が認められております。

 1998年3月31日以前に取得した鉱業用減価償却資産以外の建物に対して、2007年4月1日以後に資本的支出をした場合、資本的支出の取得価額の特例を適用し、その資本的支出の金額を取得価額とする新たな減価償却資産を取得したときは、その資本的支出に係る償却の方法は、その建物の償却方法である旧定率法ではなく、同日以後に取得した鉱業用減価償却資産以外の建物の償却方法である定額法に限られていました。

 こうした取扱いをふまえ、改正後の本通達では、上記の場合について、改正前の通達で明らかにしていた取扱いと同様に、2016年4月1日以後に取得した建物、建物附属設備及び構築物について適用することができる償却方法に限られることを留意的に明らかにしたものであるとその趣旨を説明しており、連結納税制度においても、同様の通達改正を行っております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年8月15日火曜日

特に都市部は大幅な上昇 29年路線価は全国平均0.4%増

◆29年路線価は前年比0.4%増

 平成29年路線価が公表されました。

 全国の路線価の平均は前年比0.4%増。

 一昨年までは7年連続の下落傾向でしたが、2年連続の上昇となりました。

 これは3月公表の公示地価と同じです。

 以前は路線価と公示地価の前年対比率の取り方が異なっていましたが、現在は両者とも「地点ごとの変動率」を単純平均しており大差はありません。

 地価公示は「土地の取引価格の指標を与えること」を目的としており、全国で約26,000地点の公示地価を3月に公表しています。

 一方、路線価は相続税・贈与税の課税価格として用いられるもので、計算の基礎となる調査地点(標準宅地)が約333,000地点です。

 こちらは件数も多いため、公表は7月となっています。

 なお、路線価の価格は公示地価の8割程度の評価となります。

◆鳩居堂前の路線価は過去最高額を更新

 29年の路線価が前年より上昇した都道府県数は13(宮城県の3.7%増が最高)。

 下落は32でした(秋田の2.7%減で4年連続最下位)。

 ただ、下落した県のうち26は下げ幅が縮小したため、全体では上昇局面とはいえます。

 また、路線価の最高額は、例年どおり銀座の鳩居堂前でしたが、これに加えて「銀座プレイス前」などの4か所も1㎡当たり4,032万円で、バブル期の3,650万円を抜き過去最高とのことです。

 ちなみに、公示地価の29年の最高額は、同じ銀座の山野楽器本社の5,050万円です(鳩居堂前は公示地価の調査対象ではありません)。

◎過去3年間の鳩居堂前の路線価・前年比
 平成27年分:26,960,000円(+14.2%)
 平成28年分:32,000,000円(+18.7%)
 平成29年分:40,320,000円(+26.0%)

◆上昇傾向はどこまで続くのか…

 公示地価は土地の用途別で変動率が公表されており、29年は商業地が2年連続の「上昇」、住宅地は「下落から横ばい」へ、工業地は「横ばいから上昇」に転じています。

 これらをあわせて考えると、オリンピック開催で都市部の地価上昇は急激な一方で、住宅需要も団塊ジュニア世代が住宅購入年齢に当たる現在は、 低金利や税制にも支えられ底堅い感じもしますが、先行指標である中古マンションの指標が鈍化していることや、生産緑地指定から30年経過する平成34年には都市圏に土地が過剰供給される懸念も囁かれていますので、オリンピック後の状況はかなり変わるものと予想されます。



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2017年8月14日月曜日

平成29年4月1日より設立・異動届出書の手続簡素化

◆29年より登記事項証明書の添付省略

 平成29年4月1日より国税庁に提出する届出書について二つの見直しが行われています。
 
 一つは、法人設立届出書等に登記事項証明書等の添付が不要となったことです。

 これは、平成25年に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」に基づいて、行政組織の壁を越えたデータ活用により、公共サービス向上を図ろうとする「登記・法人設立等関係手続の簡素化・迅速化に向けたアクションプラン」という横断的な取り組みの一つです(法人番号導入もその一環)。

 法務省では、他の行政機関とオンラインで情報連携ができるような新しい登記情報システムの運用を平成32年度中に開始する予定です。

 国税庁はオンラインで提供される登記情報の活用を図るため、関係省庁と議論を進め、平成29年税制改正で次の対象届出書等への登記事項証明書の添付が不要となりました。

1.法人の設立・解散・廃止等の届出書
「法人設立届出書」、「外国普通法人になった旨の届出書」、「収益事業開始届出書」等

2.税務署の求めに応じ添付していたもの
「営業等開始・休止・廃止申告書」(たばこ税法、揮発油税法、印紙税法等)等

◆届出書の提出先のワンストップ化

 また、改正前は異動前と異動後の双方の所轄税務署に提出が必要とされていた異動届出書等については、平成29年4月1日以後の納税地の異動等により、以下の対象届出書等を提出する場合、異動後の所轄税務署への提出が不要となりました。

1.所得税
「納税地の変更に関する届出書」、「納税地の異動に関する届出書」、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」、「個人事業の開業・廃業等届出書」

2.法人税
「異動届出書」

3.消費税
「消費税異動届出書」、「納税地の変更に関する届出書」、「納税地の異動に関する届出書」

◆地方税は従前通りの取扱いのため要注意!

 これらの取扱いは現行では国税のみで、地方税の届出書については登記事項証明書の添付や提出先は従前どおりですので、ご注意ください。


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2017年8月10日木曜日

九州よりも広い土地が所有者不明

 民間の学識経験者らで構成する所有者不明土地問題研究会(増田寛也座長=元総務相)は、九州よりも広い約410万ヘクタールの土地が相続未登記などで所有者不明であるとする推計結果を発表しました。

 研究会は名義人の死亡後も相続登記されていない土地などを「所有者不明土地」と定義し、国土交通省の地籍調査を基に、市区町村別の総人口や高齢者死亡者数などの統計を使って独自に試算。

 所有者不明の土地問題では、法務省が都市部で6.6%、地方で26.6%が所有者不明になっている可能性があるとのサンプル調査結果を公表していますが、国のデータを基に全国的に推計するのは初めてのことです。

 不動産の権利登記は、相続などで所有者が変わっても名義変更の義務はないため、特に資産価値が低い不動産を相続した人は面倒な相続登記をせず、被相続人名義のまま放置することがあります。

 情報が更新されず何世代も続くと、相続人はねずみ算式に増加することになります。

 自治体が空き家などの不動産登記を調べても本来の所有者が分からないケースも少なくありません。

 東日本大震災の被災地では、所有者不明の土地があったことで、自治体による用地買収の障害になったそうです。


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2017年8月9日水曜日

杉原千畝氏の遺産相続「有効」

 第二次世界大戦時に多くのユダヤ人にビザを発給して「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝氏の遺産をめぐる裁判で、東京高裁は杉原氏の妻(故人)の遺言の有効性を認め、被告となっている長男の子の相続を認める判決を下しました。

 遺言の無効を求めていた四男の訴えを退け、遺言を無効とした一審判決を取り消した格好です。

 裁判では、杉原氏の妻が入院中の2001年12月に公証人が作成した遺言について争われました。

 遺言は、杉原氏の遺品を含む全財産を長男の子2人に相続させる内容でしたが、意識障害のあった妻に長男側が無理やり書かせたものだとして、四男が無効を訴えていました。

 一審判決では、遺言を残した当時、妻には低ナトリウム血症などで意識障害があり、遺言の内容を判断できなかったとして、遺言の無効を決定。

 しかし高裁の裁判長は、意識障害は夜間のみで、退院後は国内外で講演活動を行うなど「重篤な障害があったとは認められない」と結論付けています。

 四男側は判決を不服とし、上告する方針。

 遺産の詳細は明らかにされていませんが、杉原氏の欧州赴任時の回想を記した手記や、当時の写真などが含まれているとのこと。

 長男一家はNPO「杉原千畝命のビザ」幹部を務め、裁判で争われた自筆の手記をユネスコ記憶遺産に登録されるための資料として提出していましたが、四男が手記の真偽について疑義を示したことから、登録申請者である岐阜県八百津町が取り下げています。

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2017年8月8日火曜日

東京都:大規模建築物の固定資産評価方法の見直しを提言!

 東京都は、大規模建築物の新たな固定資産評価方法を検討してきた「固定資産評価に関する検討会」の報告書を公表し、国に対して大規模建築物の固定資産評価方法の見直しについての提言を行いました。

 これまで、都内で建築されている大規模・複合用途の建物について評価する場合、建物の完成から評価完了までに長い期間を要するうえ、評価の方法が納税者に分かりにくいなどの課題が指摘されておりました。

 現在の家屋の固定資産税評価方法である再建築価格方式は、1963年度に固定資産評価基準で定められ、翌年度から適用されましたが、この再建築価格方式は、高層ビルから戸建て住宅まで家屋の規模や用途にかかわらず全ての家屋に一律に適用され、家屋の建築に使われた資材の価格を積み上げて評価する方法で、新たな工法や資材に対応するなど何度も改正が行われてきました。

 しかし、近年増加傾向にある都心部・臨海部に建築されているオフィスやホテル等の入る複合用途の大規模事業用建築物を現行の評価方法で評価する場合、約5万点の建築資材を確認して評価基準にあてはめるなど、評価が困難で複雑な判断を伴う課題が生じておりました。

 さらに、通常、竣工から評価完了までに2年近くを要することから評価に長期間を要することや、評価方法が納税者に分かりにくいことなどの課題も生じておりました。

 このため、東京都では現行の評価方法と同等な価格を求める「新たな評価方法」について検討を行ってきました。

 今回提言された「新たな評価方法」とは、現行の家屋の評価方法(再建築価格方式)が、建物に使用されている資材の価格を部分ごとに積み上げていく方法であるのに対して、1棟の家屋の中で取得価額(工事原価)等を基に算出する方法と現行の評価方法を併用するものです。

 具体的には、建築設備などとくに「評価が困難で、長期間を要する部分」のみを取得価額活用方式(取得価額(工事原価)を基に算出する)で評価して、その他の部分は、現行の評価方法(部分別評価方式)で算出します。

 「部分評価と取得価額活用方式等を併用する方法」が最も有効な方法とみており、東京都は、国との連携を図りながら、2021年度からの評価方法の見直しを目指しているとのことで、今後の動向が注目されます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年7月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


2017年8月7日月曜日

タカタ㈱の民事再生法適用申請によりセーフティネット保証1号の発動

◆中小企業・小規模事業者対策として

 エアバッグの欠陥で大量リコール(回収・無償修理)があった自動車部品大手のタカタ㈱は、平成29年6月26日に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。

 米国法人を含む海外子会社も同様に、米連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請しました。

 実質的な負債総額は1兆円を超えており、製造業では戦後最大の大型倒産です。

 信用不安が広がらないように支援企業も決まっており、中国の部品大手「寧波均勝電子」傘下の米自動車部品メーカー、キー・セイフティー・システムズ(KSS)が選ばれています。

 経済産業省も、この倒産劇が中小企業に与える影響を考慮し、資金繰り等に関する相談窓口を設置し、公的金融機関による支援を実施するなど、支援策を講じています。

◆セーフティネット保証1号(連鎖倒産防止)の発動

 タカタ㈱と一定の直接取引関係を有する中小企業・小規模事業者を対象として、一般保証とは別枠で融資額の100%を保証するセーフティネット保証1号を発動します。

・対象となる中小企業者(以下いずれかを満たす場合)
①当該事業者に対して50万円以上売掛金債権等を有している中小企業
②当該事業者の事業活動に20%以上依存している中小企業者

・内容(保証条件)
①対象資金:経営安全資金
②保証割合:100%
③保証限度額:無担保8千万円含み2億円
④保証人:原則第三者保証人は不要

◆その他のセーフティネット保証

 1号から8号まであります。

 有名なところでは業況の悪化している業種に属する中小企業者で、直近3カ月間の売上高が前年同期比で5%以上減少している等が条件の5号(業況の悪化している業種)で、リーマンショックや原油価格高騰でお世話になった中小企業者も多かったかもしれません。

 「溺れる者は藁をもつかむ」ではありませんが、緊急時にはありがたい制度です。


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2017年8月4日金曜日

相続は財産だけではありません

◆相続債務にはご注意ください

 被相続人が亡くなって相続が開始されると、相続人が集まって遺産分割協議を行います。

 遺産分割協議で相続財産の分割を受けなくとも、相続債務は引き受けなければなりません。

 どういうことかと言うと、両親と子供一人の家族で、アパートを所有していた父が亡くなり、母がその後の生活のためにアパートを相続したようなケースで、アパート建設のための借金が残っていた場合、銀行はその借金の返済をアパートを相続しなかった子供にも請求できます。

 債権者にとって、相続人が勝手に決めた遺産分割協議に拘束されることはなく、相続人全員に法定相続分に応じた分割債務を請求できるのです。

 そうならない為には債権者である銀行等に承認を得ておく必要があります。

 遺産分割協議書は、相続人の間では有効ですが、債権者には意味がありません。

◆心配な場合は相続放棄を

 相続財産を受け取らず、相続債務に不安があるときは家庭裁判所に申立てをして相続放棄を受けることができます。

 相続放棄を受ければ被相続人の債務に関する追及はありません。

 相続放棄は自己のために相続があったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申立てしなければなりません。

 「知ってから」というのは、相続人と言えども疎遠な場合もあり、知らないうちに相続債務の請求を受けない為の措置です。

◆相続とは権利と義務を引き受けます

 相続では財産等権利だけでなく、債務等の義務も相続するのです。

 遺産分割協議をおこなう時は財産の分け方ばかりに目が行きがちですが、相続放棄をしないのであれば、債務の引き受け方もきちんと取り決め、債権者の承認を得ておく必要があります。

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2017年8月3日木曜日

少額減価償却資産の特例に係る改正の趣旨説明を公表!

 国税庁は、2016年度税制改正(法人税関係)において、法人税基本通達を見直しましたが、その改正の趣旨説明を公表しました。

 それによりますと、同改正の一つに「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の見直しを行い、同改正により、対象となる中小企業者等について、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人に限定されたこと、適用期限が2018年3月31日まで2年延長されました。

 改正の趣旨説明によりますと、従業員の数が1,000人以下の法人に限定されたことをふまえ、1,000人以下であるかどうか(従業員基準)の判定の時期は、資本金基準と同様に、原則として、法人が少額減価償却資産の取得等した日及び事業の用に供した日の現況により判定すべきとしました。

 ただし、従業員の数の変動は、資本金の額の変動と比較しますと、事業年度を通じて起こり得るものであり、同一事業年度内に1,000人以下である期間と1,000人超である期間が混在するケースも考えられます。

 これについては、1,000人超である期間内に取得等をして事業の用に供した減価償却資産を抽出して同特例の適用から除外するというのは、一定の事務負担を要することもあり、改正後の本通達において、従業員基準については、事業年度終了の日の現況によって判断することができるとしております。

 一方、従業員の数が1,000人以下であるかどうかの判定に当たっては、法人が常時使用する従業員の数が何人かが問題となりますが、この場合の「常時使用する従業員の数」は、法令上、特段の条件が定められていないことから、改正後の本通達において、雇用形態が常用であると日雇いであるかを問わず、常時就労している職員、工員等(役員を除く)の数によるとしております。

 また、法人が業務の最盛期などに数ヵ月程度の期間その労務に従事する者を使用している場合であっても、それらの事業の性質を考慮して、その従事する者を「常時使用する従業員の数」に含めて取り扱う旨を、改正後の本通達の後段において明らかにしており、これらの取扱いは、連結納税制度においても、同様の通達を定めております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年6月12日現在の情報に基づいて記載しております。
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2017年8月2日水曜日

経済産業省:法人税の申告期限延長の特例適用で留意点を公表!

 経済産業省は、法人税の申告期限延長の特例の適用にあたり、留意点を公表しました。

 それによりますと、2017年度税制改正において、上場企業等が定時総会の開催日を柔軟に設定できるよう、企業が決算日から3ヵ月をこえて定時総会を招集する場合、総会後に法人税の確定申告を行うことを可能とする措置が講じられたことを受けたもので、改正後の同特例の解釈等について、国税当局にも確認のうえ、留意点を整理しております。

具体的には、
①同特例の適用対象の範囲
②定款等の定めの具体例と税務署長への提出書類
③税務署長が指定する月数(申告期限延長)の期間の具体例
④同特例に係る申請書の提出期限
⑤適用時期を示しております。

 なお、同特例は、会計監査人を設置している法人が適用対象となります。

 また、適用を受けるためには、「定款等」の定めにより事業年度終了の日から3ヵ月以内に定時総会が招集されない常況にあることが必要となります。

 この「定款等」とは、「定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの」で、法人の最も基本的な事項について定めた根本規則を指します。

 株式会社の場合、定款がこれに該当しますが、株式取扱規程等の規程や取締役会等の議事録はこれに含まれません。

 法人税の申告期限の延長は、法人税法第75条の2第1項第1号に「当該定めの内容を勘案して4月を超えない範囲内において税務署長が指定する月数の期間」とされており、法人の申請に基づき、税務署長が延長する月数を指し、延長可能な法人税の申告期限を具体例で整理しております。

 なお、税務署長は、本来の申告期限の翌日を起算日として月数を指定することとなります。

 申請書の提出期限については、申請書に定款等の写し及び各ケースによって必要な書類を添付し、同特例の適用を受けようとする事業年度終了の日まで(連結事業年度について申請する場合には、連結事業年度終了の日の翌日から45日以内)に納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

 適用時期は、改正後の法人税法については、2017年4月1日より施行となっておりますので、同特例の適用を受けるための申請も同日より可能となっております。

 該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年6月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年8月1日火曜日

“ベンチマーク”

 “ベンチマーク”とは「他社の優れた経営方法やマーケティング戦略などを探し出し、自社のやり方や手法との違いを分析し、それに基づいて自社の経営や営業手法などを改善する管理手法のこと」を言いますが、安易に使うと、単なる物真似に陥り、自社が持っていた特色を失うなど、得策とならない場合もありますから、注意して、有効に活用したいものです。

◆“ベンチマーク”活用の注意点
 “ベンチマーク”をうまく活用するための注意点を挙げますと次の通りです。

①自社で使っている経営方法、製品開発の方法などについて、現状の問題点・改善改革の課題を整理して把握する。

 その方法として、現在その業務に関与している役員・管理者・一般社員が失敗経験などの状況事実から、問題点を抽出する。

 同時に自社の方法が持つ特色、他社に比べて優位であると思われる点を認識しておく。

②整理した問題点や課題を解決するのに、有効と思われる他社の方法・システムを調査、特定する。

 “ベンチマーク”の対象は特定の企業1社に限らず、複数社としても良く、それらの組み合わせ、活用でより高度な問題解決、改革が図れることが期待される。

 そのためにも、①の自社の問題点を分析し、「知りたいことは何か」を把握しておくことが、“ベンチマーク”すべき他社の方法・システムなどの発見と比較・評価・選択に役立つ。

③“ベンチマーク”すべき他社の方法・システムなどは、自社の業界に限らず、他の業界にも眼を向けて探索する。

 例えば、製品開発のステップ・目標管理制度・人事賃金制度の仕組みや運用方法などは、特定業界に限らず、優れた“ベンチマーク”に適する事例が存在する。

④以上の①と②③で得た“ベンチマーク”対象を参考にして、“自社の方法・システムを改善・改革した時のありありとした姿”を検討し、具体的に記述する。

 これが、改革構想である。

◆経営者・管理者の留意点
 “ベンチマーク”による改革構想は、重要な経営課題について、プロジェクトチーム目標を設定するのに適しており、メンバーが主体性と挑戦意欲、協力意識をもって、改善・改革を実現することが出来る目標となります。


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2017年7月31日月曜日

テレワークの実施状況

◆在宅勤務等テレワーク制度導入は約1割
 連合総研(公益財団法人 連合総合生活開発研究所)が実施した「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査」の結果が公表されています。

 民間企業に勤める男女2千人を対象にインターネットで行ったこの調査には、自宅等オフィス以外で働く「テレワークの制度」の導入状況についての質問事項があります。

 それによるとテレワーク制度が勤務先に「ある」と回答した従業員が9.7%だったそうです。

 従業員千人以上の企業では導入率は19.1%が「ある」と答えたのに対し、99人以下の企業では5.0%に留まっています。

 企業規模で制度導入に差が出ています。

◆テレワークで働きたいか
 「今後自分が在宅勤務型のテレワークで働きたいですか?」の問いには「わからない」と回答した割合が最も多く42.4%、「働きたい(働き続けたい)と思う」が27.4%、「働きたい(働き続けたい)とは思わない」が30.3%となっています。

 この調査でも現在テレワークで働いていると回答した人の割合は約1%なので、テレワークそのものがまだ広く普及されておらず回答する側にも認識が低いと言えるでしょう。

 実際どんな働き方になるのかイメージし難いのかもしれません。

◆徐々に進む制度導入
 このような状況の中で最近は政府が提唱する「働き方改革」の流れでテレワーク普及を推進しようとしています。

 厚生労働省では東京都や経済団体と連携し2020年の東京オリンピック・パラリンピックを契機としてテレワーク普及を展開する方針で、その一環として東京大会の開会日に当たる7月24日を今年から「テレワーク・デイ」と決め、多くの企業や団体にテレワークの一斉実施を呼びかけようとしています。

 これまではセキュリティやコミュニケーションの疎通、労務管理、コスト面等の問題から導入をためらっていた企業も多かったと言う事ですが、最近はこれらの懸念材料を解消するツールが様々に用意されているようです。

 ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方は今後、中小企業でも導入が期待されるところです。


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2017年7月28日金曜日

財形制度目的外払出しの非課税特例範囲を拡充!

2017年度税制改正

 2017年度税制改正において、勤労者財産形成住宅(年金)貯蓄(以下:財形非課税貯蓄)について、その払出し(目的外払出し)が災害等の事由に基因するものである場合には、一定の要件の下、その払出しに係る利子等に対する課税が行われないこととされました。

 財形非課税貯蓄(財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄)を本来の目的(住宅購入等、年金)以外で払い出す場合、本来は利子などに課税されますが、非課税で払い出すことができる特例の範囲が拡充されました。

 勤労者につき、下記に掲げる「災害等の事由」が生じた日から同日以後1年を経過する日までの間に、その事由が生じたことにより勤労者が財形非課税貯蓄の払出しを行う場合には、その払出しに係る利子等に対する課税が行われないこととされ、2017年4月1日以降の払出しから、この非課税特例の範囲がすでに拡充されております。

 ここでいう災害等の事由とは、

①勤労者が居住の用に供している家屋であってその者又はその者と生計を一にする親族が所有しているものについて、災害により全壊、流失、半壊、床上浸水その他これらに準ずる損害を受けたこと

②勤労者が支払った医療費で、その者又はその支払の時においてその者と生計を一にする親族のためにその年中に支払ったものの金額が200万円を超えたこと

③勤労者が配偶者と死別等をし、所得税法に規定する一定の寡婦又は寡夫に該当することとなったこと

④勤労者が特別障害者に該当することとなったこと

⑤勤労者が雇用保険法に規定する特定受給者資格者又は特定理由離職者に該当すること

となったことをいいます。

 上記の事由が生じたことにより勤労者が財形非課税貯蓄の払出しを行う場合には、その払出しに係る利子等に対する課税は非課税となります。

 なお、2016年4月1日から2017年3月31日までの間に財形非課税貯蓄の払出しを行った際に、その財形非課税貯蓄に係る利子等について徴収された所得税及び復興特別所得税の額がある場合に、その払出しが上記に掲げる「災害等の事由」によるものであるときは、その払出しを行った勤労者は、2018年3月31日までに、勤労者の住所地の所轄税務署長に対し、その徴収された所得税等の還付を請求することができるとされておりますので、該当されます方は、ご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年6月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。