2017年6月23日金曜日

京都市が観光客に「宿泊税」検討

 京都市の有識者委員会はこのほど、市内の宿泊施設の利用者へ「宿泊税」を課税する答申案をまとめました。

 8月に京都市長に答申する方針。

 税収を渋滞緩和や観光振興に活用する考えです。ホテルや旅館だけでなく、近年急速に増えつつある「民泊」も対象とするとのことです。

 税額は明らかにされていませんが、宿泊料金に応じて高くなっていく仕組みと想定されています。

 先に宿泊税を導入した大阪府では、食事代などを除いた1人1泊の宿泊料金が1万円以上のときに100円、1万5千円以上なら200円、2万円以上なら300円の3段階の税率を宿泊客に課しています。

 宿泊税の導入は東京都、大阪府に続き全国3例目。

 京都市は、アメリカの大手旅行雑誌が毎年発表する世界の人気都市ランキングでも2014~15年に連続して一位を取っている人気都市なだけに、相当な税収を見込めそうです。

 仮に一人一泊100円を課税したとしても、東京都が課している宿泊税と同規模の年間20億円の税収を見込めるそうです。

 安倍政権が観光立国を標榜し、訪日客が東京五輪に向けて年々増加している状況のなか、日本を代表する観光都市である京都が宿泊税を導入することで、同様の動きが一気に全国に広まる可能性もあります。


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2017年6月22日木曜日

税理士のうっかりミスが多発

 税の専門家である税理士でもミスを犯す恐れがあることを前提に、顧客から訴えられたときの賠償分の一部をカバーする「税理士職業賠償責任保険」(税賠保険)があります。

 日本税理士会連合会(日税連)は毎年、税賠保険による補償を税理士が申請した事例を紹介し、同様のミスが起こらないように注意喚起しています。

 税理士の失敗を反面教師にして、自社のミスで税金を過大に納付することのないようにしたいところです。

 不動産業を営んでいるA社は、翌年度に多額の設備投資をすることを税理士に伝えました。

 同社は消費税の計算について、業種ごとに定められた「みなし仕入率」と課税売上高を使って仕入分の消費税を計算し、売上分の消費税から差し引く「簡易課税方式」を選択していましたが、設備投資などで仕入れの額が大きい年度は売上分の消費税額から実際の仕入分の消費税額を差し引く「原則課税方式」の方が〝お得〟であり、年度開始前に「簡易課税制度選択不適用届出書」を提出して原則課税方式に切り替える必要がありました。

 しかし税理士が届出を失念してしまい、本来であれば納める必要のない税額を支払うはめになってしまいました。

 ふるさと納税で〝損〟をしてしまった人もいます。

 ふるさと納税は、自治体に寄付をすることにより、住んでいる場所で納める所得税や住民税で控除を受けられる制度で、思い入れのある土地を応援できることに加えて、寄付に対して自治体から贈られる返礼品の豊富さが人気を集めています。

 Bさんは自己負担額2千円を除いた全額が所得税や住民税から控除される上限につき、税理士から上限を250万円と聞かされ、その範囲で寄付をして返礼品を受け取りました。

 しかし、本来の上限はそれよりも低く、超えた分は単なる寄付になってしまい、税メリットを受けられなかったそうです。

 相続税額の計算上、L字や三角形などの土地(不整形地)は宅地としての使い勝手が悪いため、正方形や長方形などの整形地と比べて評価額が下がります。

 しかしCさんが依頼した税理士は、不整形地の評価額を下げずに申告。

 Cさんに指摘されて初めて評価減制度を使っていないことに気づいたとのことです。


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2017年6月21日水曜日

2017年度税制改正:控除対象配偶者の定義が規定し直しへ!

 2017年度税制改正において、配偶者控除を満額受けられる配偶者の年収上限が、これまでの103万円から150万円に引き上げられるなど、配偶者控除や配偶者特別控除が見直されます。

 具体的には、控除対象配偶者を定義している所得税法の規定を整備し、これまでの控除対象配偶者が、「控除対象配偶者」、「同一生計配偶者」、「源泉控除対象配偶者」の3つに区分されます。

 これまでの配偶者控除では、適用対象を「居住者が控除対象配偶者を有する場合」とし、控除対象配偶者の定義で「配偶者の合計所得金額が38万円である者」と規定されているため、居住者の所得に関係なく控除が適用されておりました。

 しかし、同改正によって、居住者の所得要件が導入され、合計所得金額が1千万円超の居住者は、配偶者控除の適用ができなくなるため、控除対象配偶者の定義を規定し直すことになりました。

 これまでの控除対象配偶者は「同一生計配偶者」に名称変更されますが、内容はこれまでと変更ございません。

 また、源泉控除対象配偶者とは、

①配偶者特別控除の見直しにより、38万円の控除が適用される配偶者の所得の上限を合計所得金額85万円以下に引き上げたこと

②居住者の所得要件(合計所得金額900万円以下、900万円超950万円以下、950万円超1千万円以下の3段階)が導入され、38万円の控除が適用されるには、合計所得金額900万円以下の要件も満たさなければならなくなったことから新設されました。

 したがいまして、上記を整理しますと、以下のようになります。

①同一生計配偶者とは「居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもののうち、合計所得金額が38万円以下である者をいう」

②控除対象配偶者とは「同一生計配偶者のうち、合計所得金額が1千万円以下である居住者の配偶者をいう」

③源泉控除対象配偶者とは「居住者(合計所得金額が900万円以下であるものに限る)の配偶者でその居住者と生計を一にするもの(青色事業専従者等を除く)のうち、合計所得金額が85万円以下である者をいう」

 なお、これらは2018年分以後の所得税から適用されます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年5月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

2017年6月20日火曜日

会計検査院:国外の中古等建物の減価償却方法に見直しを求める!

 会計検査院は、国外にある中古等建物の減価償却費の算定方法が、建物の現状に適合していないとして、財務省に見直しを求めました。

 それによりますと、会計検査院は、麹町署等10税務署から提出された2011年分~2013年分の不動産所得に係る決算書をもとに、国外及び国内に所在する不動産事業の用に供している建物の取得年月、耐用年数、減価償却費、賃貸料収入などを比較分析しました。

 その結果、減価償却費を計上していた建物の耐用年数40年超が国内は53.5%と過半数を占めたのに対し、国外は14.4%となり、10年以下が国外は46.6%と約半数に達したのに対して、国内は1.8%に過ぎなかったことが判明しました。

 また、中古建物の減価償却費を賃貸料収入と比較しますと、国内に所在する9割が賃貸料収入の半分以下だったのに対し、国外は8割が賃貸料収入を上回っており、なかには、賃料収入の10倍を超える状況となっている中古等建物もありました。

 会計検査院は、国外の中古等建物では簡便法(資産が国内にあるか国外にあるかを問わず適用)により算定された耐用年数が、実際の使用期間に適合していない恐れがあるとし、賃貸料収入を上回る減価償却費の計上により、不動産所得の金額が減少して損失が生じて損益通算により所得税額が減っていると指摘しました。

 減価償却資産の減価償却費は、法定耐用年数を基に計算しますが、中古資産は法定耐用年数に代えて、下記の簡便法により計算した年数とすることができます。

①法定耐用年数の全部を経過した中古資産は、法定耐用年数の20%

②法定耐用年数の一部を経過した中古資産は、「法定耐用年数-経過年数(新築時から取得時までに経過した年数)+経過年数の20%」

により算定します。

 例えば、法定耐用年数の全部を経過した中古の木造等(法定耐用年数22年)は4年に、鉄筋鉄骨コンクリート造等(法定耐用年数47年)は9年になります。

 そして、簡便法は1951年に定められて以来、現在まで変わっていないとして、国外にある中古等建物の減価償却方法の見直しを求めました。

 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年4月14日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年6月19日月曜日

2017年度税制改正:仮想通貨の譲渡に係る消費税が非課税へ!

 2017年度税制改正において、ビットコインなどの仮想通貨の譲渡については、2017年7月1日以降、消費税が非課税扱いとされます。

 現行は、仮想通貨の購入時・利用時の2回ともに消費税が課税されております。

 消費税法上、現金・小切手などの支払手段や、商品券・プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡などが非課税とされておりますが、仮想通貨はいずれにも該当しないため、消費税が課税されていました。

 そして、仮想通貨取引所でビットコインなどの仮想通貨を購入する際に8%の消費税がかかり、消費者である利用者は手数料等とともに支払い、二重課税ではとの声があがっておりました。

 しかし、改正資金決済法において支払手段と定義づけられたことにより、この定義に沿って仮想通貨を非課税とすることになりました。

 改正資金決済法では、仮想通貨の定義について、不特定の者との間で、購入・売却できる財産的価値であること、コンピュータシステムで移転でき、それらと相互に交換できる財産的価値であるとしております。

 このように、資金決済法の改正によって、仮想通貨が支払の手段として位置付けられたこと、米・英・フランスなどG7の中で、仮想通貨に消費税を課しているのは日本だけであることを踏まえ、見直しが進んだものとみられております。

 今回の改正により、2017年7月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れについて適用されますので、同日以後に事業者が譲渡のために行った仮想通貨の取得は、非課税仕入れとなります。

 また、適用前のかけこみ取得での仕入税額控除の利用を防ぐため、仕入税額控除の利用が制限されております。

 事業者が、2017年6月30日に100万円(税抜き)以上の仮想通貨を保有していた場合において、同年6月1日から6月30日までの間の各日の仮想通貨の保有数量の平均保有数量に対して増加したときは、その増加した部分の課税仕入れに係る消費税について仕入税額控除制度の適用は認めないとしておりますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年4月14日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。


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2017年6月16日金曜日

医療費が高額になったら

◆高額療養費限度額適用認定申請

 入院を伴うようなけがや病気の療養や度々の通院で一定額以上の医療費の自己負担をしなければならないような時に、事前に健康保険限度額適用認定証を申請しておくと病院の窓口では限度額までの支払いで済みます。

 協会健保や健康保険組合、国保なら市区町村役場に申請しておくと保険者が所得区分を認定し「限度額適用認定証」が交付されます。

 その認定証と健康保険証を医療機関に提示します。

 これが無いと高額医療費の限度額を超えた費用も一時的に自己負担をしておかなくてはなりません。

 働けない時に自己負担の医療費が増えるのは大変な事もあるでしょう。

 そのような事態をカバーするものです。

◆自己負担額は限度額まで

 この認定証は入院だけでなく通院でも利用できます。

 一度申請しておくと申請を受け付けた日の属する月の1日から最長で1年間が有効期間となります。

 この認定証を使うと所得区分に応じて自己負担限度額が決まります。

 自己負担限度額は1日から月末の1ヶ月毎に判断され医療機関毎、入院、外来、保険薬局等各々毎の取り扱いとなります。

◆高額療養費の自己負担額

 高額療養費は1ヶ月の間の医療費の自己負担額の上限が決められています。限度額区分は下記のようになっています。

区分ア 標準報酬月額83万円以上:252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

区分イ 標準報酬月額53万円から79万円:167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

区分ウ 標準報酬月額28万円から50万円:80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

区分エ 標準報酬月額26万円以下:57,600円

区分オ 被保険者の市区町村民税が非課税:35,400円

 診療を受けた日の1年に3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けていた時は4ヶ月目から「多数該当」となり、さらに支払い限度額が軽減されます。


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2017年6月15日木曜日

前期損益修正の取扱い 会計と税務の違い

 過年度において、正常に収益として益金の額に算入された売上高や資産の譲渡等について、その後の事業年度において契約の解除や取消し、返品、値引き等といった事実が生じた場合、一般論として、過年度に遡って、計上した収益の額を修正しなければ適正な期間損益計算及び課税所得は計算できません。

◆会計と税務の共通

 民法上の考え方からすれば、契約の解除や取消し等があった場合には、当初に遡ってその契約の効力を失うことになります。

 しかし、会計も税務も、いわゆる「継続企業の原則」に基づき、このような後発的な事由によって生じた損失については、過去の事業年度に遡って修正することはしないで、原則、その解除や取消し等の事実が生じた事業年度に「前期損益修正損」として計上し、税務も当該修正損は損金の額に算入されます。

◆会計と税務の違い

 では、過年度の売上高が過大、または外注費等の計上漏れがその後の事業年度において発覚した場合、会計も税務も上記の後発的事由と同様に、その発覚した事業年度において、売上高の過大部分及び費用の過少部分を修正し、前期損益修正損として計上、税務も損金の額に算入されるか、です。

 このような場合においては、会計は前期損益修正損として、発覚したその事業年度の損失として計上しますが、税務は、あくまでも過年度に遡って、益金の額を減額、また、損金の額を増額修正し、その事実のあった事業年度の課税所得の金額を再計算します。

 したがって、会計の前期損益修正損は、税務上は損金の額には算入されません。

 原則、「更正の請求」以外に救済の余地はないことになります。

◆課税所得計算の原則

 法人税法は、各事業年度の課税所得を計算します。

 したがって、後発的事由に基づかないもの、例えば、当初申告に係る益金の額又は損金の額が事実に反している場合や事実を失念している場合、さらには、その計算が事実を誤認してなされている場合には、常に当初申告に遡って課税所得を訂正します。

 これが原則であり、その趣旨は恣意性の排除、公平な課税所得の計算です。

 なお、この原則は、個人の事業所得や不動産所得で継続的な事業から生ずる所得についても適用されると考えられています。


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