2017年4月11日火曜日

続々廃棄されるマイナンバー通知

 マイナンバー制度の個人番号を通知するカードをめぐり、神戸市は手元に届いていない2万6千通あまりを廃棄することを発表しました。

 1年以上を経過しても受け取り手が現れないため、保管を取りやめるそうです。

 未達の通知カードを廃棄する動きは全国的に広まりつつあります。

 神戸市には昨年末時点で2万6631通の未達分が保管されていて、それは神戸市が送ったカードの3.6%に当たるそうです。

 このうち3月末までに未達の通知カードは破棄することを決定しました。

 未達の理由としては、住民票の住所に不在となっているほか、継続して留守状態であったり、受け取りを拒否したりというケースもあるとのことです。

 個人番号が記載された「個人番号通知カード」は、制度が開始する昨年1月に先立ち、平成27年10月から郵送で全国に配達されました。

 引っ越しなどで宛先不明となったカードは一定期間を経た後、自治体に戻されて保管されます。

 総務省によれば発送された6千万通超のうち、昨年11月末時点で自治体に戻されたカードは135万通に上るそうです。

 同省は各自治体になるべく未達のカードは保管するよう呼び掛けているものの、保管期間は明示していません。

 昨年7月には、大阪市がすでに8万通弱を廃棄していて、今後も廃棄に踏み切る自治体は増えていくことが予想されます。

 政府はマイナンバー導入の理由の一つに「国民の利便性向上」を挙げているものの、実際には逆で、確定申告やふるさと納税の特例申請の煩雑さが増しただけという声も出ています。

 通知カードの未達の多さから「自分の番号を知らなくても全然困らない」という納税者の本音が透けて見えるようです。


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2017年4月10日月曜日

脱税疑惑のスペイン王女が無罪

夫と経営していた企業の脱税に関わったとして法廷に立たされていたスペインのクリスティーナ王女が、2月に無罪の判決を言い渡されました。

 クリスティーナ王女は現国王フェリペ6世の姉にあたります。

 スペインの王族が法廷で裁かれたのは約40年前に王制が復活して以来、初めてのことです。

 スペイン東部マヨルカ島の地方裁判所は、王女夫婦が経営していた非営利団体に絡む脱税疑惑について、脱税を企てたのは夫のウルダンガリン被告で、王女は関わっていなかったと認定しました。

 夫のウルダンガリン被告に公金横領などの罪で禁錮6年3カ月を言い渡す一方、王女については無罪としています。

 ただし夫が不正で得た利益の恩恵を受けたとして、王女にも26万5千ユーロ(約3200万円)の返却を命じました。

 スペインでは不動産バブルがはじけたことなどの影響で5、6年前から財政危機が深刻化し、王族への不満が噴出。

 王女の脱税疑惑もその頃に浮上したほか、前国王・フアン・カルロス1世がアフリカでゾウ狩り旅行をしたことが「ぜいたくだ」と批判を浴び、異例の生前退位に追い込まれた経緯があります。

 王女の無罪判決にも「夫をいけにえにして自身は助かった」という声も出ているそうです。


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2017年4月7日金曜日

一定の機械装置の固定資産税が3年間半減する特例とは

 2016年7月1日から施行されております「中小企業等経営強化法」には、中小企業者等が取得した一定の機械装置の固定資産税を3年間半減する特例が盛り込まれております。

 施行日以後に国の認定を受けた経営力向上計画に基づき取得した一定の機械装置が対象となりますが、機械装置の取得が施行日以後であれば、特例の前提である経営力向上計画の申請は機械装置の取得後であっても構いません。

 ただし、計画申請を機械装置の取得後に行った場合には、

①機械装置の取得日から60日以内に計画が受理される必要があること

②機械装置の取得後、年末までに計画が認定されない場合は、減税期間が2年となることにご注意ください。

 生産性の向上要件を証する工業会等が発行する証明書は申請から発行まで数日から2ヵ月程度かかり、主務大臣に申請する計画の認定に当たっては、受理から認定までは最大30日を要するといわれております。

 また、軽減特例の対象となる機械装置は、販売開始から10年以内のもので、旧モデル比の生産性(単位時間当たりの生産量等)が年平均1%以上向上する160万円以上の機械装置をいいます。

 生産性向上の要件は、設備メーカーを通じて、その設備を担当する工業会等による証明書発行を申請して取得した経営力向上設備等の証明書で確認します。

 経営力向上計画が認定された事業者は、法律の施行日(7月1日)から2019年3月31日までに生産性を高めるための機械装置を取得した場合、その翌年度から3年度分の固定資産税に限り、その機械装置にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

 上記のように、工業会等が発行する証明書の発行や主務大臣が計画を認定するまでには一定期間がかかりますので、余裕を持ったスケジュールで申請する必要があります。

 なお、計画の申請書について、申請先の相違や重度の不備がある場合は差し戻しとなり、受理できない場合もあります。

 また、軽微な不備の場合においても、各事業所管大臣からの照会や申請の差し戻しがあり、手続き時間が長期化する場合もあるといいます。

 とくに、機械装置の取得後に計画を提出する場合には、取得日から60日以内に計画が受理されなければ、特例が適用できなくなりますので、該当されます方は、ご注意ください。


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2017年4月6日木曜日

勤務間インターバル制度とは

◆導入のきっかけとなるか

 昨年から厚生労働省で、来年度から中小企業に勤務間インターバル制度を導入すると助成金を支給すると発表していましたが、最近その内容が厚労省のホームページに掲載されました。

 労働時間の設定の改善、過重労働の防止や長時間労働の抑制に向け勤務間インターバルを設けた企業に要した費用の一部を助成するというものです。

 国会予算承認前に開示したのは珍しく、政府がこの制度の普及に意欲を持っていることが窺えます。

◆勤務間インターバルとは

 昨年は「働き方改革」の流れの中で、過重労働防止について注目された年でした。

 勤務間インターバル制度とは時間外労働を含む1日の最終的な勤務終了時から翌日の始業時までに一定時間のインターバル(間隔)を保証することにより従業員の休息時間を確保しようというものです。

 これまでのように長時間労働の是正には高い割増率の賃金にするのではなく、当日の勤務と次の日の勤務時間に決まった休息時間の確保が義務付けられることで過重労働の防止に繋がるという考え方です。

 この制度はEU加盟国では1993年から導入されていて、「労働時間指令」により24時間のうち最低連続11時間の休息時間と7日毎に24時間の休息の確保をするというものです。

 日本でもEUでの実績を確認してゆくようです。

◆実務面の取り扱いは

 例えば9時から18時の勤務の場合18時から24時まで時間外労働をした場合、翌日は11時間後の午前11時からの勤務となり、従業員の心身の負担を軽減すると期待する声も聞かれます。

 現在1日の労働時間の上限規制はありません。

 8時間毎に1時間の休憩は必要ですが理屈上は長時間勤務も可能です。

 それがもしEU並みに11時間のインターバルを入れたとすると労働時間の上限は休憩時間を除き1日12時間となります。

 1日当たり4時間の上限まで働いたとして月20日勤務でも80時間となり、労基署の示す過重労働ラインにかかるかどうかという所です。

 導入には給与計算のルールを決めておく必要はありますが、従業員の健康確保という面からは考えられるものと言えましょう。


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2017年4月5日水曜日

管理会計のススメ  粗利益を多く積み上げるには・・・

◆粗利益の絶対額を確保する方法は4つある

 儲けの源泉である粗利益は、「売上-売上原価」で計算されます。

 一つ一つの粗利益の絶対額を積み上げたものがその会社(個人の場合は事業)の粗利益の総額です。

◎粗利益の総額=1個の粗利益額×販売数量

 個々の要因に着目し粗利益を増やすには、

(1)値上げによる粗利益の増加、
(2)売上原価を下げることによる粗利益の増加、
(3)販売数量の増加による粗利益の増加、
(4)同じお客さんの購入頻度の増加による粗利益の増加が考えられます。

 もちろんこれらを組み合わせる場合もあります。

(1)値上げによる粗利益の増加

例:100円のものを110円で売る。

 自社の商品に魅力があり、他社では買えないようなものを売っている場合、値上げに躊躇する必要はありません。

 もちろん値上げで離れてしまう顧客も一定数出てきます。

 値上げで増える額と顧客減で減る額を比較して、粗利額が増えることを目指すのが値上げ戦略です。

(2)売上原価を下げることによる粗利益増加

例:原価50円のものを45円にする。

 販売金額を変えずに、販売回数も増やさずに、粗利益を増加させる方法です。

 現状でギリギリまで原価を抑えている場合には、採用しづらい戦略です。

(3)販売数量の増加による粗利益の増加

例:月100個売れたものを110個に増やす。

 新規の顧客を開拓するため折り込みチラシを撒く範囲を拡大したり、店舗販売だけだったものに通販ルートを設けたり、飲食店であればレイアウトを変えて座れるテーブルや椅子の数を増やすことなどが考えられます。

 ただし、これも追加で費用が発生しますので、それとの比較でどういった戦略を採用するかが変わってきます。

(4)同じ顧客の購入頻度の増加による売上増

例:月に1回の購入を25日に1回にする。

 顧客の囲い込み戦略です。

 顧客をファンにするために、顧客にとってメリットのあることを考えます。ポイント制度やかかりつけ薬局などが一例です。

◆PDCAの数字による検証が必要です

 粗利益の増加も、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、継続的に改善して行きます。

 数字の検証が必須です。会計事務所にもサポートしてもらえば力強いでしょう。


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2017年4月4日火曜日

【時事解説】SR(株主関連)活動とビジネスチャンスの源

 近年、SRに力を入れる企業が増えています。

 SRとはShareholder Relations(シェアホルダー・リレーションズ)の頭文字をとったもので、企業と株主との安定的な信頼関係を築くための活動をいいます。

 投資家に向けた企業の広報活動としては、IR(インベスター・リレーションズ)がよく知られています。

 ただ、IRは、自社の株式をまだ買っていない投資家を対象としているのに対して、SRはすでに株式を買っている株主を対象とした活動である点に特徴があります。

 SRに力を入れる企業の例を挙げると、産業用ロボットのメーカー、ファナックがあり、同社は株主との建設的な対話の窓口としてSR部を新設しました。

 SR部では、株主の要求などに耳を傾け、良好な関係を維持できるよう、対応することが役割となっています。

 実は、ファナックは、手元資金が豊富にあり、SR部を開設した当時、株主から資金の一部を株主に還元すべきだという声が上がっていました。

 当初、ファナックは、資金の使い道として、国内の工場や研究所に計1,300億円を投じるといった計画を発表し、株主還元には消極的でした。

 その後、対話を重ね、配当と自社株買いを通して株主に資金の一部を還元することを決定しました。

 こうした、株主との対話が奏功し、ファナックの株価は上昇しています。

 近年、株主に外国人投資家が占める割合が増え、結果、ファナックのような、資金の還元や、経営戦略の説明といった要求が増えています。

 その中、ファナックのほかにも、インターネット上にSRに特化したサイトを開設した企業もあり、SRへの意識は増加傾向にあるといえます。

 SRに力を入れる企業が増えた背景には、株主のなかに外国人投資家などが増え、経営者への要求が高まったことがあります。

 加えて、2015年、東京証券取引所が「コーポレートガバナンス・コード」を定めたことも一つとしてあります。

 このコードには、企業に対して、「株主との建設的な対話を促進するための体制を整備すること」と書かれており、これにより企業は体制、仕組みに取り組むことが決められました。

 その一方で、投資家との対話に後ろ向きな姿勢を見せる企業もまだ多くあります。

 時代の流れとして、株主との対話が必要なことを意識しているものの、どのように対処したらよいか、また、どのような施策を講じればいいのか、迷う部分があるのも事実です。

 そのなか、近年、SRに関するビジネスが注目されつつあります。

 SRに関するコンサルティング業務のほか、企業のIR担当者を対象としたセミナーを開く、株主を管理するツールを販売するといった事業を展開します。

 ファナックは手元資金の還元をめぐり、株主との対話に成功した企業ですが、その過程にはSRコンサルタントのアドバイスがありました。

 また、SRビジネスには、外国人株主を特定、分析といった業務もあります。

 そこで、「株主総会の定足数が集まらない」「議決権が集まらない」「委任状が必要」といった企業の難題解決に手を貸すこともあります。

 SRビジネスは株式に関する専門知識を要するため、参入障壁が高く、簡単ではありません。

 ただ、それゆえ競争も激しくなく、成功すれば利益を望める分野だといえます。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)


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2017年4月3日月曜日

国税庁:2015年度の滞納事例等を公表!

 国税庁では、処理の進展が図られない滞納案件については、差押債権取立訴訟や詐害行為取消訴訟といった国が原告となる訴訟を提起したり、滞納処分免脱罪による告発を活用して、積極的に滞納整理に取り組んでおります。

 2015年度租税滞納状況によりますと、原告訴訟に関しては、2015年度は156件(前年度171件)の訴訟を提起しました。

 訴訟の内訳は、「差押債権取立」15件、「供託金取立等」9件、「その他(債権届出など)」131件のほか、とくに悪質な事案で用いられる「名義変更・詐害行為」が1件となりました。

 そして、係属事件を含め148件が終結し、3件(差押債権取立訴訟2件、供託金取立等訴訟1件)を除いて国側が勝訴して滞納が整理されました。

 また、財産の隠ぺいなどにより滞納処分の執行を免れようとする悪質な滞納者に対しては、「滞納処分免脱罪」の告発を行うなど、厳正に対処しております。

 2015年度は、7件(法人5社・個人8人)告発し、裁判で2人に懲役1年(執行猶予3年)の刑が言い渡されております。

 悪質な滞納事例をみてみますと、滞納処分の執行を免れるため、ダミー会社を設立し、その会社名義の預金口座に運送代金を振り込ませるなどして財産を隠ぺいした運送業を営む滞納法人及び代表者を、滞納処分免脱罪で告発した事例があります。

 同法人は、1億円超の国税を滞納していましたが、納付の意思を示さなかったので、取引先に対して有する運送代金債権等を差し押さえましたが、その後、代表者から事業を廃業した旨の申出がありました。

 しかし、当局があらためて財産調査を行った結果、滞納法人の代表者が、親族を代表者とするダミー会社を新設し、取引先に対して社名を変更したなどの説明をした上で、運送代金約2億9,000万円を計105回にわたりダミー会社名義の口座に振り込ませている事実が把握されました。

 当局では、振込先を変更させた行為が、滞納処分の執行を免れる目的でされた財産の隠ぺいに該当すると判断し、滞納法人及び代表者を滞納処分免脱罪で告発、起訴しております。