2018年6月22日金曜日

次世代がん治療の可能性 その1

 かつては不治の病といわれた「がん」ですが、医療の進歩で治療が可能になり、最先端である治療法に注目が集まっています。

 その治療法というのは免疫治療といい、新薬の開発が進められています。

 免疫治療は従来とどのような点が異なるのでしょうか。

 これまで、がんの治療は外科手術、抗がん剤投与、放射線照射が主流でしたが、免疫治療は第4の治療法といわれています。

 具体的には、人間の体には、異物(ウイルスや細菌など)を体外に排除しようとする「免疫」の働きがあります。

 免疫の力を強めることで、がん細胞を異物と判断し、排除するのが免疫治療です。

 免疫治療そのものの歴史は古いのですが、これまでは科学的根拠が不十分といった理由で実用化から遠のいていました。

 それでも、地道な研究を積み重ね、結果、オプジーボ、キイトルーダなどの薬が国内で承認され、日本の診察ガイドラインで推奨されるようになったのです。

 ほかにも、日本では開発中で効果が明らかではないものの、最先端の治療法として注目を集めている「CAR―T(カーティー)療法」などもあります。

 また、iPS細胞は、遺伝子の異常による病気への治療として期待が寄せられていますが、実は、がんの創薬においてもiPS細胞の応用が可能だといわれています。

 ここ何年かでがんの治療は革新が起こり、大きな進歩を遂げました。

 その一方で、免疫治療といっても、定義はまだ確立されておらず、玉石混交の状態にあります。

 また、効果が明らかな免疫治療は限られており、中には効果が怪しい治療法もあります。

 利用者は治療法について、慎重に確認する必要があるのも事実です。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)


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