2018年1月19日金曜日

【時事解説】良いインフレと悪いインフレ その2

記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター

 日銀の異次元の金融緩和で株価は上がり、経済マインドを好転させる効果はあったのですが、これまでのところ、目標であるデマンドプル型のインフレには至っていません。

 日銀はコストプッシュ型でも、とにかくインフレになればいいと考えているのではないかと思います。

 ただ、現在の状況では、コストプッシュ型であるにしろ、マイルドなインフレを起こすことは容易ではなさそうです。

 もしできたとして、それだけで終わっては意味がありません。

 コストプッシュ型インフレでは、生活費が上昇し、庶民の生活は苦しくなるだけだからです。

 コストプッシュ型がデマンドプル型のインフレに転化できるかが次の課題になります。

 最初はコストプッシュ型であっても、それが全般的な賃金上昇に結びつき、国民の心理をインフレマインドに転換させ、好循環のデマンドプル型に発展させられるのかが問われます。

 今までの状況を見れば、消費マインドは落ち着き、世界的にも物価は低落傾向にあり、その可能性は高くないだろうと、思います。

 日銀はコストプッシュ型インフレを起こすこと、そしてさらに、コストプッシュ型インフレをデマンドプル型インフレに転化することの二つの大きな山を越えなければなりません。

 それは二つとも簡単ではありません。

 インフレマインドの醸成には通貨当局の気合が重要だと言ってきた日銀が、インフレ目標の旗を下すことは簡単にはできないでしょうが、日銀がインフレを制御できるかどうかという点について、難しい局面に差し掛かっていることは事実です。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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