タックスヘイブンを経由した金融取引が記された「パナマ文書」によって、思わぬ〝探しもの〟が見つかることとなりました。
見つかったのは20世紀初頭にパリで活躍したイタリア人画家モディリアーニの絵画「杖をついて座る男」です。
同作品はモディリアーニの1918年の作品で、当時ユダヤ人美術商が所有していたものの、ナチスに略奪されて行方不明となっていました。
その後の調べで、96年にロンドンで競売にかけられて、インターナショナルアートセンター(IAC)という法人が落札していたことまでは判明しましたが、同法人はタックスヘイブンに設立されたペーパーカンパニーで所有者が特定できず、捜査当局も手が出せない状況が続いていました。
パナマ文書には、同法人の設立に文書の流出元である法律事務所「モサック・フォンセカ」が関わり、その法人の所有者が欧州の美術品収集家であったことが記されていました。
スイスの検察当局が捜査したところ、収集家が所有するジュネーブの倉庫に「杖をついて座る男」があることが分かり、押収に至ったそうです。
ちなみにこの作品の価値は、少なくとも約27億円になるとのことです。
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