民間税制調査会は、2018年度税制改正に対する見解を公表しました。
それによりますと、2018年度税制改正において給与所得控除を見直し、年収850万円超の会社員等を増税する一方、自営業者等が減税となる所得税改革については、給与所得控除の上限やその適用される収入金額などが明確な根拠もなく決定したと指摘しております。
今般の個人所得課税の見直しは、働き方改革などもっともらしい政策目的を掲げているものの、所得課税やその控除をどのように見直すかという基本的な戦略を欠いたものであると指摘しております。
基礎控除については、合計所得金額2,400万円超で控除額が逓減を開始し、2,500万円超で消失する仕組みに見直されますが、所得控除方式から税額控除方式に切り替えることで控除の恩恵の平準化は図られることから、本来、人的控除の適用に(納税者本人の)所得制限は設けるべきでないと指摘しており、所得控除のメリットである簡便さを放棄して消失型の所得控除にするならば、税額控除を全面的に採用する方向もあると提言しております。
(後編へつづく)
(注意)
上記の記載内容は、平成30年4月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。
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