2016年1月16日土曜日

買い物弱者の増加とその対策(その1)

買い物弱者とは、流通機能や交通網の弱体化とともに食料品等の日常の買物が困難な状況に置かれている人々をいいます。



買い物弱者の数は高齢者が多く暮らす過疎地や高度成長期に建てられた大規模団地等を中心に増加傾向にあり、経済産業省では、その数を700万人程度と推計しています。

経済産業省が公表している「買い物弱者応援マニュアル」によると、買い物弱者問題への対策として、①家まで商品を届ける、②近くにお店をつくる、③家から出かけやすくする、などといった取組みが例示されています。

まず、「①家まで商品を届ける」についてですが、その方法としては、買い物弱者に商品を直接届ける「宅配」や、買い物弱者に代わって買い物を行う「買い物代行」、食事を宅配する「配食」などの取組みがあげられます。

次に、「②近くにお店をつくる」についてですが、その方法としては、買い物弱者が居住する地域に、トラックなどを活用して販売を行う「移動販売」や、かつて商店などが撤退した場所に買い物する場を設ける「買物場の開設」などの取組みがあげられます。

さらに「③家から出かけやすくする」についてですが、その方法としては、乗り合いジャンボタクシーを運行させるなどの「移動手段の提供」などの取組みがあげられます。

また、買い物弱者問題の対策としては、会食交流会などを実施するなどといったコミュニティの形成や、物流の改善・効率化などの取組みも含まれます。

このように、買い物弱者問題の対策は、宅配や移動販売などにとどまらず、多岐に亘っているのです。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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