従来、人気職業ランキングの上位には、スポーツ選手やお医者さん、女子ですとケーキ屋さんなどが常連でした。
ところが、近年ではYouTuber(ユーチューバー)がランクインするようになり話題となりました。
YouTuberとは、動画投稿サイト、YouTubeに自分で制作した動画を公開する人をいいます。
投稿する動画はさまざまです。
「○○をやってみた」など、自身が興味を抱いたことを実行し、顛末を撮影するものが定番としてあります。
最も有名なYouTuberの一人、ヒカキン氏は商品の紹介をよく投稿しますが、投稿により商品の売上が伸びるといわれています。
また、同氏が動画内で座っていたソファーが話題となり、同じ型のものを買う人が現れるくらい、影響力を有しています。
また、マックスむらい氏は、ゲームを実際にプレイし実況する動画が人気で有名になりました。
ほかにも、はじめしゃちょー氏など、有名なYouTuberがたくさん生まれています。
YouTuberの主な収入源は広告収入です。
動画を観た人が、動画の横にあるインターネット広告をクリックすると、動画を投稿した人にお金が振り込まれる仕組みになっています。
また、人気YouTuberになれば、企業とのタイアップも収入源となります。
もちろん、動画投稿だけで生活できるのは、ごく一部ですし、収入の額は動画の再生回数や広告の単価に左右されるので不安定なのが現状です。
それでも、なかには年収が1億円を超える人も現れ、「YouTuberは好きなことをして稼げる」として子どもたちの間で夢の職業となりました。
最近、子どもの将来なりたい職業に、上位ランクインして話題となったYouTuber。
具体的にどのようにして収入を得ているのでしょうか。
数年前、動画投稿サイトが広がりを見せたころは、投稿で収益を得るシステムは確立されていませんでした。
2011年、YouTubeでは、一定の条件を満たす人を対象に、動画を閲覧した人がインターネット広告をクリックすれば、投稿者は広告収入を得られるシステムを設けました。
ただ、これは、動画を観てもらうだけでは収入になりませんが、隣にある広告をクリックしてもらえれば収入になります。
動画再生の回数が多いほど、広告のクリック回数も増えるので、結果、広告収入も増えるようになります。
このほか、有料閲覧のシステムや、企業とのタイアップで企業からタイアップ料をもらうといった収入を得る仕組みもあります。
また近年は、UUUM(ウーム)株式会社といった、YouTuberを対象とした事業(YouTuberのマネジメント、動画制作サポート)を営む会社も現れました。
この会社は、人気YouTuberのヒカキン氏などが所属し、彼らの制作サポート、スケジュール管理などをしています。
ほか、マックスむらい氏は、人気ゲームを自身でプレイし、実況する動画が人気です。
友人とともにゲーム関連会社を興し、同氏が役員を務める会社は2015年に東証マザーズ市場に上場しています。
YouTubeはもはや趣味だけでなく、ビジネスの場にもなっています。
しかし、UUUMのように、事業を展開する会社はまだ数多くありません。
ということは、YouTuberをめぐるビジネスの分野はチャンスがまだ多く残っているという見方もできます。
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
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