近年、スマホのログインなどでは顔認証システムが用いられるようになりました。
顔認証はカメラに顔をかざすだけ、といった手軽さから技術の応用範囲が拡大しています。
なかでも、従来はセキュリティに関する分野が主流でしたが、マーケティングへの応用も期待されています。
一例を挙げると、白目と黒目の割合から視線の方向を割り出し、顧客の視線を追うことが可能になりました。
結果、小売店では、顧客がどの商品を目にしたかがわかります。
これにより、顧客にとってより興味のある商品を前面に配置するなど、ディスプレイの改善に繋がります。
また、駅などの複数の広告を掲げている場所では、どの広告に目を向けたかを把握することが可能です。
収集したデータは、より効果の高い広告づくりの手助けとなります。
現在、世界の中で、顔認証システムに携わっている企業は多くあります。
中でも、識別に関して高い技術を有するのはNECです。
米国政府機関主催のベンチマークテストでは連続で第1位を獲得しました。
多くの企業が、NECの技術を用いて、顔認証を用いたシステムの構築を進めています。
今後、顔認証システムは、数多くのビジネスチャンスにつながる分野だといえます。
ただ、技術は著しい進歩を遂げてはいますが、精度の面では課題が残ります。
たとえば、一卵性双生児の場合、見分けがつかないこともあります。
また、店舗などでの利用では、だれがどの店に入り、何に興味を示したかが記録に残るので、プライバシー面での課題が残ります。
経済産業省は顔認証で情報を取得している店については、その旨を張り紙などで顧客に知らせるといった、配慮事項をまとめています。
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
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