NISAの専用口座で保有する株式のうち、制度がスタートした2014年に購入した株式の非課税期間が年内に終了します。
来年以降も株を持ち続けるのであれば、売却益に課税される通常の口座に移管するか、来年分の非課税枠を使ってNISAの適用を継続するか、いずれかの選択が必要です。
NISAで年間120万円までの投資の利益が非課税になる期間は5年に限られます。
そのため、制度が始まった14年に投資した分は今年で非課税期間が終了することになります。
通常の口座(一般口座・特定口座)への移管では、今年12月の最終営業日の時価を基準にして、その後の利益には20%の所得税が課税されることになります。
一方、新たなNISA口座への移管後は、5年間の非課税期間が改めてスタートすることになります。
非課税の対象となる投資金額は、新たな口座に引き継いだ残高全て。
例えば初年度に100万円で購入した株式が500万円まで増えているとすると、非課税となる金額は通常のNISAの年間上限である120万円ではなく、500万円全額です。
ただし、新たなNISA口座に移管すると、その年のNISAの非課税枠をつぶしてしまうことになります。
すなわち年末の時点で120万円以上の株を新口座に引き継ぐと、その年は他にNISAの非課税枠を使えなくなります。
いずれの選択肢が資産形成に有利であるかは、来年以降の株式の動きによって変わります。
保有している株式が他の株式と比べて値上がり率が高いと判断するなら、新しいNISA口座への移管が一般的な選択肢となります。
日本証券業協会は初年度の非課税期間の終了が間近に迫っていることを受け、利用者に対し、証券会社から順次届く案内に従い、各社の定める期限までに手続きをするように注意を呼び掛けています。
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