2017年11月30日木曜日

農林水産省:2018年度税制改正要望を公表!

 農林水産省は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、2017年度与党税制改正大綱を踏まえ、市町村が主体となって実施する条件不利地域の森林の整備等に必要な財源に充てるため、都市・地方を通じて国民に等しく負担を求めることを基本とする森林環境税(仮称)の創設を恒久措置として求めております。

 2017年度与党税制改正大綱において、「市町村が主体となって実施する森林整備等に必要な財源に充てるため、個人住民税均等割の枠組みの活用を含め都市・地方を通じて国民に等しく負担を求めることを基本とする森林環境税(仮称)の創設に向けて、地方公共団体の意見も踏まえながら、具体的な仕組み等について総合的に検討し、2018年度税制改正において結論を得る」とされておりました。

 森林環境税には、地球温暖化対策としての観点があり、我が国の地球温暖化対策に関する総合計画である「地球温暖化対策計画」では、我が国の地球温暖化対策の目標として、2030年度に26.0%減(2013年度比)の水準、2020年度は3.8%減(2005年度比)以上の水準にするとされております。

 森林吸収源については、2030年度に2.0%、2020年度に2.7%以上の確保を目標とするとしております。

 そのため、森林整備等(間伐、主伐後の確実な再造林、木材利用の拡大など)の森林吸収源対策を今後とも着実に推進し、森林吸収量目標を達成するために、森林整備等の森林吸収源対策を着実に実施していく必要がありますが、必要な事業費の全てが確保できておらず、安定的な財源の確保が課題となっており、森林吸収源対策等に関する安定財源確保の新たな仕組みとして、森林環境税(仮称)を創設する理由があるとしております。

 毎日フォーラムでは、「地球温暖化の影響か、豪雨による土砂災害が毎年のように繰り返されている。

 その原因の一つが森林機能の低下という。適切な整備を怠れば、森林は荒れ、山の保水力は失われ、土砂崩れや河川の増水などが起きやすくなるというのだ。

 そこで、今、検討が進むのが森林整備の財源を確保するための『森林環境税』である。年末の税制改正で導入が決まるか注目される」としております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年10月2日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年11月29日水曜日

金融庁:2018年度税制改正要望を公表!

 金融庁は、2018年度税制改正要望を公表しました。

 それによりますと、所得税法上の生命・介護医療・個人年金の各保険料控除の最高限度額を5万円(現行4万円)に、保険料控除の合計適用限度額を15万円(同12万円)に拡充することを要望しております。

 少子高齢化の急速な進展等により、社会保障制度の見直しが進められていくなかで、国民が安心できる生活保障の水準を確保するために、公的保障とともに私的保障の重要性が高まっており、国民の自助努力を税制面から支援・促進する生命保険料控除制度を拡充する必要があるとしております。

 より一層の自助努力が求められている一方で、生命保険の世帯加入率は長期的に低下傾向にあり、1997年の93.0%から2015年は83.1%へと低下し、世帯主が30 歳未満の若年層においては、加入率が同88.6%から66.3%へと急速かつ大幅に低下している模様です。

 また、生命保険については、「遺族保障」として年間約3兆円の死亡保険金が支払われ、公的保障を補完しておりますが、国民が加入している死亡保険金額は、望ましいと考える死亡保険金額に比べておよそ6割程度となっております。

 そのため、金融庁は今後、若年層を中心に国民全体の私的保障の準備不足が懸念されるところ、国民の自助努力を税制面から支援・促進する生命保険料控除制度を拡充していく措置が必要との考えを示しております。

 2015年の生命保険料控除適用者数は、民間給与所得者数4,348万人のうち3,123万人(71.8%)が、制度拡充後は3,290万人(75.7%)に、申告所得者数633万人のうち502万人(79.8%)が、制度拡充後は529万人(83.6%)をそれぞれ見込んでおり、両者を合計しますと、2017年の3,625万人から3,819万人に増えるとみております。

 金融庁では、民間調査会社によるアンケート調査結果も示し、回答者の約7割が、生命保険料控除制度が拡充された場合、生命保険への加入もしくは加入を検討したいと回答し、制度の拡充によって生命保険への加入インセンティブは高まると予想しております。

 また、回答者の約7割が生命保険料控除制度の拡充が自助努力の促進につながると考えており、制度拡充は自助努力の喚起を推し進めるものと期待しております。

 今後の税制改正の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成29年10月2日現在の情報に基づいて記載しております。

 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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2017年11月28日火曜日

移転価格税制は、特殊な世界・秘密情報の宝庫

◆移転価格税制の価格の決め方

 移転価格税制は、資本関係等がある関連者間の取引価格の操作により、特定の関連者の得るべき所得が他国の関連者に移転することを防止するためのものです。

 一般的には、売買価格の操作で、より高い税率国の所得をより低い税率国の関連者に移転させることを防ぐものです。

 価格操作されないように、取引価格は、第三者との間であればこの金額になるであろうという金額の「独立企業間価格」でなければならないとされています。

 この独立企業間価格の捉え方は、各国の税制で規定されます。

 わが国の税法では、①「独立価格比準法」、②「再販売価格基準法」、③「原価基準法」の基本三法と、④取引単位営業利益法、⑤利益分割法の中から最も適切な方法を選定することにより算定するとされています。

◆移転価格専門チームの特殊性

 移転価格の仕事は、相手先国の税制にも精通していなければならないことから、通常、国際会計事務所の独擅場となっています。

 また、移転価格税制を担当する部署のメンバーは、税務の専門家というよりも、むしろ経済の専門家集団(経済学修士も少なくない)であり、高額利用料のデータベースを駆使して、膨大な英語文書を読みこなす能力(=英語を母国語とするメンバーも多い)が求められます。

 そのため、税理士法人でありながら、他の部署とは違った特殊な雰囲気があるといいます。

◆移転価格資料は秘密情報の宝庫

 かつて国際会計事務所に務めていた税理士によると、情報の保秘も半端じゃないそうです。

 業務の進捗管理や請求時間の把握には、会社ごとに顧客コードを設定し、業務ごと(=法人税申告、税務コンサルティングなどの内訳別)に関与したメンバーが業務日報に入力して管理するシステムが通常のやり方です。

 しかしながら、移転価格業務の場合、「プロジェクトイエロー」や「インディゴ」「ターコイズ」などの色の名前でプロジェクト管理し関与者以外はどこの会社のどんな業務が行われているのか社内でもわからないしくみであるようです。

 また、入退室がセキュリティカードで管理されている執務スペースの中でも鍵のかかった保管庫で機密保持を徹底しているとのことです。

 他社には真似のできない飲料の製造方法や薬の製造方法が移転価格算定の重要要素ですので、最上の保秘が求められるということですね。

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2017年11月27日月曜日

健康診断の受診は労働時間か

◆健康診断の種類

 労働安全衛生法(第66条)では使用者は労働者に対し健康診断を実施する事が義務付けられています。

 このうち1年以内ごとに1回実施しなければならないのが定期健康診断(労働安全衛生規則第44条)です。

 定期健康診断と雇い入れ時の健康診断(同第43条)等を合わせて「一般健康診断」と言います。

 またこれとは別に有害物質を取り扱う業務の従事者に対して実施が義務付けられている「特殊健康診断」があります。

◆受診時間と労働時間

 健康診断の受診時間が労働時間に当たっているかどうかは、その労働者がその時間使用者の指揮命令下にあるかどうかが判断碁準となります。

 一般的に特殊健康診断は業務の遂行に基づいて実施されるべきもので所定労働時間内に行われるのが原則とされています。

 一方で一般健康診断は使用者が労働者の一般的な健康の確保を図ることを目的として実施を義務付けたもので業務遂行との関連において行われるものでないと考えられています。

 この事から特殊健康診断の受診時間については業務関連性から見て使用者の指揮命令下におかれた労働時間であり、一般健康診断は必ずしも使用者の指揮命令下にある労働時間であるとは言えない事となります。

 一般健康診断は所定労働時間内に実施すれば賃金を支払うのが通常でしょう。

 業務の都合で所定労働時間外や所定休日に受診した場合、賃金の支払い義務はありませんが考慮は必要でしょう。

◆健康診断の費用負担

 健康診断費用について労働安全衛生法では触れていません。

 通常は健康診断実施義務の課されている事業者が負担するべきであるとされています。

 健診機関に出向く場合は交通費等は健診に要する費用とされると解釈されています。

 しかし使用者が指定した医師や機関でなく労働者自ら選択した他の医師や機関の場合はその受診時間は使用者の指揮命令下にある時間ではないので、使用者はその時間の賃金だけでなく受診費用も当然負担すべきものとはならないでしょう。


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2017年11月26日日曜日

たばこ税増税に向け議論再開

 政府・与党がたばこ税の増税を来年度税制改正に盛り込む予定であることが分かりました。

 消費税の軽減税率の導入により一部品目で見込めない増収分を補てんする狙い。

 ただ、葉タバコ農家やたばこ小売店に多くの支持層がいる自民党議員からの反発は根強く、消費税の軽減税率の導入が決まった2年前もたばこ税の増税論がありましたがこれまで棚上げにされていました。

 日本で販売されているたばこの価格は、国税の「たばこ税」と「たばこ特別税」、地方税の「道府県たばこ税」と「市町村たばこ税」、それに消費税を合わせて計5種類の税金が含まれた額で構成されています。

 実売価格の実に6割以上が税金という、極めて高税率な商品です。

 消費税を除くたばこ関連の税金の税収は国税の2%、地方税の3%を占め、あわせて毎年2兆円を超えます。

 これまでも「困ったときの財源確保策」として狙われ、最近20年間では1998年にたばこ特別税が創設されたほか、2003年、06年、10年にはたばこ本税の税率が引き上げられています。

 10年の増税では1本あたり3.5円引き上げ、旧税率の年から税収が約3500億円増えています。

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2017年11月25日土曜日

社外取締役はROE、社内取締役は自己資本比率

 上場企業で社外取締役の導入が進んでいます。

 社外取締役導入の効果については、色々なことが言われていますが、大きくまとめると以下の二つに集約されるかと思います。

 一つはガバナンス体制の強化です。

 社外取締役は経営トップ(社長等)の暴走に歯止めをかける役割が期待されます。

 トップの暴走に対する歯止めは社外取締役だけではなく、他の一般の取締役にも求められます。

 ただ、従業員出身の生え抜きの社内取締役だと、「おかしい」と思っても、自分を引き上げてくれた上司であるトップに直言しにくく、取締役としての監督機能を十分に果たせないことが危惧されるのです。

 その点、社外取締役は元々外部の人間ですから、トップに意見を言いやすいと考えられます。

 また、トップと社内取締役は長年、同じ会社で同じ目標に向かって働いてきたのですから、価値観も同一になりやすく、一般社会とは異なる会社の常識を共有してしまう危険性があります。

 その点、社外取締役は取締役会に会社とは違う社会の常識を持ち込むことが期待できます。

 社外取締役には上記のような経営ガバナンス体制の強化の効果が期待されますが、ただ社外取締役を導入しさえすれば、それで強化されるというものではありません。

 社外取締役を実質的に選任する経営者が、価値観が同じで自分の言うことに逆らわないようなお友達を選べば、社内取締役とほとんど変わらなくなってしまうからです。

 その意味で、当然のことですが、どのような人を選ぶかが極めて重要になります。

 社外取締役に期待されるもう一つの効果は、カネの使い方を変えることにあります。

 社内取締役と社外取締役で違いが出てくるのは、投資決定後の剰余金の使い方です。

 社外取締役は株主の代表ということをより強く意識しますから、配当や自社株買いなどの株主還元を重視するのに対し、従業員出身の社内取締役は会社の存続を第一に考え、社内留保を優先しがちになります。

 社外取締役が何より重視すべき指標は、株主から預かった財産の効率性を示すROE(自己資本利益率)になります。

 会社で投資に使い切れないカネが残ることは会社の本質に反するのだから、内部留保は株主に還元すべきだと考えます。

 一方、従業員出身の社内取締役は、会社は株主のものであるだけではなく、従業員の生活共同体であるという意識を強く持ちます。

 雇用の流動性の低い日本では、従業員のために会社の存続を第一に考えます。

 そうすると、彼らの重視する指標は会社の安全性指標である自己資本比率になります。

 投資に使い切れないカネを不用意に社外に流出するのではなく、まさかのために内部留保すべきだという意見が強くなるのです。

 社外取締役の導入で剰余金の使い方に関する意見対立は厳しくなることが予想されます。

 それは最終的に株主重視か、従業員重視かの会社観の違いに帰着します。

 どちらがいいかは即断できませんが、グローバル化により日本の会社も否応なく株主重視の経営に向けて動き出しているということなのでしょう。

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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2017年11月24日金曜日

証券業界「NISA法の制定で制度恒久化を」

 日本証券業協会、投資信託協会、全国証券取引所協議会の3会が、現状は租税特別措置で規定されているNISAを恒久的な制度にするための「NISA法」を制定するよう、国に要望しました。

 口座の開設・移管の手続き迅速化を図る見直しや、ジュニアNISAを利用する子どもへの贈与の税負担を優遇する改正も要望し、制度の普及・定着を目指します。

 要望書では、NISA以外の資産形成法である企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金は「確定拠出年金法」、住宅財形と年金財形は「勤労者財産形成促進法」といった根拠法があることに言及。

 NISAは租特による規定に留まっている状態を見直し、NISA法を制定することで「国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度にするべき」と訴えました。

 また、手続きの簡素化や迅速化のための見直しも求めています。

 非課税期間終了により特定口座に移管する際に必要な書面を省略することや、開設の際に重複口座の確認に時間が掛かる制度を見直すように要望しています。

 さらに、20歳未満の人の投資益を年間80万円まで非課税にするジュニアNISAの利用促進を図るための見直し要望も盛り込みました。

 現行では子や孫にジュニアNISAのための資金を贈与した際の税優遇は設けられていませんが、贈与税の基礎控除額110万円とは別枠の税優遇措置を設けるべきとしています。

 また、現行では本人が18歳になるまで口座から現金を引き出せないという制限につき、12歳以降は制限を解除するように求めました。


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