国税庁は来年度に向けた予算額と機構・定員の要求で、税務行政のIT化やマイナンバー制度の開始への対応として東京国税局に情報システム専担の部署を設けるとともに、滞納業務に当たる「特別機動国税徴収官」の新設を要望しました。
新ポストの要望は、滞納のスピーディーな処分にかける国税の意気込みの表れと言えそうです。
国際的な租税回避行為への対応や税制改正への対応などの観点から、前年より2人少ない1105人の増員要求を行いました。
ただし併せて来年度には1052人強の定員合理化も行う方針であることから、純増要求数は前年と同じ53人となっています。
機構要求で目を引くのが、東京国税局に新たに設ける「特別機動国税徴収官(仮称)」です。
具体的にどのような業務に当たるかは不明ですが、一般的な徴収官の基本的な業務が滞納への対応であることや、要望目的を「調査・徴収事務の複雑化等への対応」としていることから、何らかの形で滞納者へ接触する業務に当たる役職で間違いなさそうです。
高額であったり悪質であったりする案件へ対応する役職としては、すでに特別徴収官、通称「トッカン」が存在します。
今回さらに新ポストを求めた背景には、より国税が徴収業務を強化していく姿勢の表れであるとともに、19年10月に控える消費再増税への〝足場固め〟の意味合いも予想されるところです。
過去の例を見るまでもなく、消費税が上がれば滞納者は急増します。
高額滞納や、督促に応じない納税者も増えるでしょう。
そうした状況への備えとして、より「機動的」に動ける現場スタッフを国税が育成しようとしているということは、十分に考えられます。
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