平成27年の贈与税申告納税額は2402億円で、前年と比べると400億円減少しました。
しかし、相続増税決定前の24年と比べると1千億円以上増加しており、依然高水準にあることが分かっています。
平成25年度税制改正大綱で、27年以降の相続税と贈与税の最高税率引き上げが決定し、増税による税負担増を緩和するために資産を生前贈与する動きが活発化。平成24年の贈与税申告納税額は1311億円でしたが、25年は1718億円と増加しました。
そして増税前の26年は、最高税率の対象になる富裕層を中心に生前贈与のピークを迎え、25年から63.1%増の2803億円という激しい伸びを見せています。
国税庁が今回公表した「平成27年分の所得税等、消費税および贈与税の確定申告状況等について」によると、平成27年は贈与税の申告書を提出した人は53万9千人で、そのうち申告税額があるのは38万3千人と、ともに前年から増えています。
申告納税額は前年の大幅増の反動減で、2402億円と前年比14.3%のマイナスになりました。
しかし、以前と比べると依然高い水準であることは間違いなく、増税決定前の24年(申告納税額1311億円)からは1091億円増となっています。
なお、生前贈与では、1年間の贈与に課税される「暦年課税制度」の適用が一般的で、48万9千人が利用しています。
申告納税額は2161億円。一方、2500万円までの贈与が非課税になり相続発生時にその贈与財産も含めて相続税を計算する「相続時精算課税制度」の適用者は4万9千人、申告納税額は241億円でした。
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